土地活用プランナーは誰に役立つ?活かし方となり方を解説

みんなの資格

「相続した土地をどう活かせばいい?」「使っていない土地を、収益に変えられないか?」。そんな土地オーナーの悩みに、専門知識で応えるのが「土地活用プランナー」です。不動産や建設、金融の実務者に注目される資格ですが、「どんな内容?」「難しい?」と気になる人も多いはず。この記事では、この資格が誰に役立ち、どう活かせて、どうやってなるのかに絞って解説します(資格の概要は、記事末のリンク先にまとまっています)。

スポンサーリンク

どんな資格?土地の活かし方を提案する

土地活用プランナーは、土地の有効活用に関する専門知識を認定する民間資格です。運営しているのは、公益社団法人東京共同住宅協会。長年、賃貸住宅の経営オーナーを支援してきた団体です。賃貸住宅や駐車場、商業施設など、土地をどう活かすかを、オーナーに提案するための知識を、体系立てて身につけられます。土地を「持て余す」のではなく「活かす」ための、実践的な提案力を養う資格です。

土地活用というと、建物を建てる話だと思うかもしれませんが、実際に扱う知識はもっと広範です。市場を読むマーケティングから、事業の採算を考える収支計画、権利関係の調整、そして法務や税務まで――土地をめぐるさまざまな分野を横断します。ただ理論を学ぶだけでなく、家賃の滞納者への対応といった、現場の実務的な内容まで含まれるのが特徴です。土地オーナーの立場に立って、最適な活用法を提案できる力を養う資格だと言えます。

なぜ、これほど幅広い知識が必要なのでしょうか。それは、土地活用という判断が、一つの正解では決まらないからです。同じ土地でも、アパートを建てるのがよいのか、駐車場にするのがよいのか、あるいはそのまま持ち続けるのがよいのか――立地や、オーナーの家族構成、相続の事情、資金計画によって、最適な答えは変わります。建築の知識だけで「アパートを建てましょう」と勧めても、税金や収支まで見通せていなければ、オーナーのためになりません。だからこそ土地活用プランナーには、複数の分野を横断して、総合的に判断する力が求められるのです。

試験の概要と難易度

資格を取るには、認定講座を受け、認定試験に合格します。試験の概要を、下の表にまとめました。

項目内容
受験資格制限なし(誰でも受験可)
形式CBT方式・四肢択一40問・60分
合格率の目安おおむね70〜75%前後

受験資格に制限はなく、誰でも挑戦できます。試験は、パソコンで受けるCBT方式で、四肢択一が40問、時間は60分です。合格率は、おおむね70〜75%前後とされ、資格のなかでは取り組みやすい部類です。とはいえ、法務や税務、建築、事業収支といった幅広い分野を横断して理解する必要があり、とくに収支計画や税務は、しっかり学ばないと難しく感じるところ。認定講座のテキストで、要点を押さえて臨むことが大切です。

※ 合格の基準点や合格率、更新のしくみなどは、変わることがあります。また、後述する資格登録の要件を含め、正確な情報は、公益社団法人東京共同住宅協会の公式サイトで確認してください。

試験合格の”その先”:登録の要件

この資格には、少し特徴的なしくみがあります。じつは、試験に合格しただけでは、すぐに「土地活用プランナー」として登録できるとは限らないのです。

資格として登録するには、試験の合格に加えて、建設業や不動産関連の実務経験があること、または宅地建物取引士や税理士、一級建築士といった、指定された国家資格などを持っていることが求められるとされています(要件の詳細は公式で確認が必要です)。つまり、「試験に受かる」ことと「資格者として登録する」ことが、二段構えになっているのです。これは、土地活用プランナーが、実務に根ざした提案力を重視する、プロ向けの資格であることの表れだと言えます。すでに不動産や建設の実務に携わっている人が、専門性をさらに高めるために取得する、というのが典型的なかたちです。

誰に役立つ?活かし方

土地活用プランナーは、どんな人に役立つのでしょうか。中心となるのは、土地オーナーに活用を提案する立場の人たちです。

不動産会社やハウスメーカー、建設会社、金融機関、税理士など、土地の活用を提案する仕事に携わる人にとって、この資格は強い武器になります。土地オーナーの相談には、建築のことだけでなく、税金や法律、事業の採算など、幅広い視点が求められます。そのすべてを横断して提案できることを示せれば、お客さんからの信頼はぐっと高まります。相続対策や、使われていない土地の活用へのニーズが高まるいま、こうした横断的な提案ができる専門家の需要は、広がっています。営業や提案の場面で、確かな裏づけとなってくれる資格です。

とくに、宅地建物取引士(宅建士)などの資格をすでに持っている人が、提案の幅を広げるために取得するケースが目立ちます。宅建士が「不動産取引の専門家」だとすれば、土地活用プランナーは「土地をどう活かすかの提案の専門家」。両方を備えれば、土地オーナーに対して、取引から活用まで一貫して相談に乗れます。土地を持つ人にとって、活用の判断は、その後の暮らしや資産を大きく左右する重い決断です。だからこそ、信頼できる専門家の助言が求められます。土地活用プランナーは、その相談相手としての力を、確かな形で示せる資格なのです。

持ち帰り豆知識:合格ラインが”調整される”資格

土地活用プランナーには、少し珍しい特徴があるとされています。多くの試験は「何点以上で合格」と、点数がきっちり決まっていますが、この資格は、合格率がおおむね一定(7割前後)になるように、合格ラインが調整される、いわば相対評価の方式だと言われています。

つまり、その回の受験者の出来ぐあいによって、合格の基準が変わる可能性があるということです。こうしたしくみは、資格の質を一定に保つための工夫だと考えられます。ある解説では、合格率を今後は少しずつ下げていく予定、とも言われており、将来的には難しくなる可能性もあります。ただし、こうした運用の細部は変わることもあるので、挑戦する際は、公式の最新情報を確認しておくと安心です。いずれにせよ、幅広い分野をバランスよく理解しておくことが、合格への近道であることに変わりはありません。

まとめ:土地の活用を横断的に提案するプロ資格

土地活用プランナーは、公益社団法人東京共同住宅協会が認定する、土地活用の提案に関する民間資格です。マーケティングから収支計画、法務、税務まで横断的に学べ、試験はCBTで比較的取り組みやすい一方、登録には実務経験などの要件があります。不動産・建設・金融の実務者の提案力を支え、土地オーナーの信頼できる相談相手になるための資格です。

土地オーナーへの提案力を高めたいなら、最初の一歩は、認定講座の内容や、受験・登録の要件を調べてみること。すでに不動産や建設の仕事に携わっている人にとっては、専門性を一段高める良い機会になります。宅建士など、すでに持っている資格と組み合わせれば、提案できる幅はさらに広がります。相続や土地活用のニーズが高まるいま、価値の高まる資格だと言えるでしょう。なお、資格の概要は下のリンク先(固定ページ)にまとまっています。試験や登録の要件は変わることがあるので、挑戦の前に公式サイトで最新情報を確認してください。

土地活用プランナーについて
「土地活用プランナー」とは?土地オーナーへの賃貸住宅・土地活用の企画提案を担う資格です。CBTで取得しやすく、ハウスメーカーや金融機関の提案営業で活かせます。

関連記事

ビル経営管理士とは?ビルを"経営"する仕事となり方
ビルの資格というと、掃除や設備の管理を思い浮かべるかもしれません。ですが「ビル経営管理士」は、ビルを"経営"する、少し毛色の違う資格です。「どんな仕事?」「どうやってなるの?」と気になる人に向けて、この記事では、ビル経営管理という仕事の中身...
測量士と土地家屋調査士、何が違う?「測る」仕事の2つの国家資格
土地を「測る」仕事にかかわる国家資格に、「測量士」と「土地家屋調査士」があります。どちらも測量をするイメージがあるため、「この2つ、何が違うの?」「どっちを目指せばいいの?」と迷う人は多いはずです。じつはこの2つ、測量する目的も、管轄する役...
マンション管理士と管理業務主任者、何が違う?立場が正反対の2つの国家資格
マンション管理にかかわる国家資格に「マンション管理士」と「管理業務主任者」があります。名前がよく似ていて、試験範囲もほとんど重なるため、「この2つ、いったい何が違うの?」と混乱する人はとても多いはずです。じつはこの2つの資格、立場が正反対と...
不動産キャリアパーソンは宅建の代わりになる?「国家資格」と「業界の実務講座」の違い
不動産会社に入って早々、「宅建だけじゃなく不動産キャリアパーソンも取っておいて」と言われて戸惑う人は少なくありません。名前も分野も近いので、「これって宅建の代わり?」「どっちか片方でいいのでは?」と混乱しがちです。この記事では、両者が根本的...

更新・有効期限