子供心理カウンセラー資格(JIA)とは?
概要・難易度・取得後の活かし方を解説
子供心理カウンセラー資格の概要
子供心理カウンセラー資格は、一般社団法人日本インストラクター技術協会(JIA)が認定する民間資格です。子どもの発達段階や、家族・社会との関係など、子どもの人格や性格の形成に関わる事柄を理解し、適切なアドバイスやカウンセリングを行うための知識を有していると認められた方に認定されます。
※ 子どもの心理に関する資格は複数の団体が発行しており、たとえば一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)にも「チャイルドカウンセラー」という類似の資格があります。本記事で扱う「子供心理カウンセラー資格」はJIA認定のものです。
試験の出題範囲と形式
試験では、お腹の中の赤ちゃんの心の育ちから、乳児期の感覚や反射行動、運動面・知能面での成長、語彙の爆発と社会性の育み方、他者への理解、小学生の心と体の発達まで、子どもの心の成り立ちを幅広く問われます。マズローの欲求階層説やアタッチメント(愛着)の形成といった発達心理学の基礎理論も出題対象です。試験は在宅受験方式で実施されます。
※ アタッチメント(愛着)とは、乳幼児が特定の養育者との間に築く情緒的な結びつきのことです。子どもの心の発達を理解するうえで基本となる概念とされています。
受験資格・対象者
受験資格に制限はなく、誰でも申し込むことができます。受験料は10,000円(税込)で、合格基準は70%以上の得点です。インターネットから申し込むと1週間以内に試験問題が郵送され、解答を返送してから10日前後で合否結果照会ページから結果を確認できます。
「お腹の中」から学童期までを扱う幅広さ
この資格の特徴は、出生前の胎児期から乳児期・幼児期・学童期・思春期まで、子どもの成長の連続性を通して心理を学べる点にあります。年齢ごとに区切って学ぶのではなく、一人の子どもの成長過程として一貫して理解できる構成になっています。
難易度・学習時間の目安
専門的な予備知識がなくても学び始められる内容で、認定教育機関の通信講座を利用する場合、数か月程度で学習を修了できるカリキュラムが一般的です。在宅受験のため資料を確認しながら解答できるケースが多く、暗記よりも子どもの心の発達を理解することを重視した学習が向いています。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
カルチャースクール講師・親子教室
資格取得後は、カルチャースクールの講師や親子教室など、子どもの心理を学びたい保護者に向けた活動の場が広がります。子育てに悩む親に向けて、発達段階に応じた関わり方を伝える立場として活躍できます。
学校の相談員・子育て支援の現場
学校の相談員や、地域の子育て支援センターなど、子どもや保護者と接する現場でも役立つ知識です。子どもの仕草や行動から心理状態を読み取り、適切な対応につなげる力を養えます。
子育て中の保護者自身の実践
仕事にしなくても、自分の子育てに直接活かす目的で学ぶ人も多くいます。子どもの成長段階に応じた接し方を理解することで、日々の育児での戸惑いを減らすことができます。
誕生の背景・歴史
「子育てを学ぶ場」が少ないという課題
子育ては誰もが当たり前のように親から受け継ぎ、そして自分が親になったときにまた当たり前のように行うものですが、実際には学校で体系的に学ぶ機会がほとんどありません。何も知らないまま親になり、手探りで子どもと向き合う人が多いという課題意識から、子どもの心理を体系的に学べる資格へのニーズが生まれました。
一定の法則性を理解し、冷静に向き合うために
幼児や子どもの行動には、成長段階に応じた一定の法則があるとされ、これは発達心理学として研究が進められてきました。子どもの心理をあらかじめ理解しておくことで、日々の一挙一動に振り回されず、落ち着いて子どもと向き合えるようになるという考え方のもと、JIAはこの資格を通じて実践的な知識の普及を進めています。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
子どもとの関わり方に悩む保護者
自分の子育てに迷いを感じたことをきっかけに、子どもの発達心理を体系的に学びたいと考える保護者が多く受講しています。学んだ知識を自分の子育てだけでなく、周囲の子育て中の友人への助言にも役立てています。
これから親になる人・子どもに関わる仕事をしたい人
まだ子どもがいなくても、将来のために早めに学んでおきたいという人や、親戚の子どもと接する機会がある人が取得するケースもあります。子どもに関わる仕事に就きたいと考える人の入門としても選ばれています。
カルチャースクールでの講師活動を目指す人
子育て経験や知識を活かして、カルチャースクールや親子教室で講師として活動したいという人にも人気があります。実体験に知識の裏付けを加えることで、説得力のある発信につながります。
豆知識:子どもの心理にまつわる話
5歳未満の「嘘」はあまり心配しなくていい
子どもがある程度大きくなると、嘘をついたりいい加減なことを言ったりして親を振り回すことがありますが、5歳未満の子どもについてはそれほど心配しなくてよいとされています。この年齢の子どもは出来事や時間の流れを記憶する力が未成熟で、つまみ食いをしたのに「していない」と答えてしまうようなことが起こりやすいためです。一方、6〜7歳頃になると記憶がしっかりしてくるため、意図的な嘘であれば向き合って伝える必要があるとされています。
赤ちゃんの視力は生まれてすぐ0.3程度
生まれて間もない赤ちゃんの視力は0.3程度しかなく、最初に見える範囲は抱っこしている親の顔を認識できる程度の距離とされています。だからこそ、なるべく顔を近づけてたくさん接してあげることが、この時期の関わり方のポイントになります。こうした具体的な発達の知識は、日々の育児にすぐ役立てられる内容として案内されています。
まとめ ― 子どもの「心」を理解する第一歩
こんな方にとくにおすすめ
- 子どもとの関わり方に悩んでいる保護者の方
- これから親になる方、子どもと接する機会が多い方
- 子育て支援や学校相談員などの仕事を目指す方
- カルチャースクールで子育て講座の講師をしたい方
取得に向けた第一歩
子供心理カウンセラー資格を目指す場合は、JIA公式サイトから受験申込みを行うのが最初のステップです。SARAスクールジャパンや諒設計アーキテクトラーニングなど、協会が案内する認定講座を利用しながら学習を進める人が多く見られます。まずは公式サイトで試験概要を確認してみましょう。
