半導体技術者検定(SECC)について

CBT・オンライン試験誰でも受験可
民間資格

半導体技術者検定(SECC)とは?

エレクトロニクス1〜4級・設計製造/応用品質/パワーエレクトロニクスの民間検定をわかりやすく解説

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半導体技術者検定(SECC)の概要

半導体技術者検定(SECC:Semiconductor Engineer Career Certification)は、半導体の設計・製造・応用・品質管理に関する専門知識を認定する民間検定試験です。一般社団法人パワーデバイス・イネーブリング協会(PDEA)が主催し、半導体分野で唯一の体系的な技術者認定資格として位置づけられています。AI・自動運転・IoT・電力変換など成長分野での半導体需要増に伴い、就職・転職・社内評価での活用が広がっています。

※ 半導体技術者検定(SECC)は国家資格ではなく民間の検定試験です。CBT方式(全国約300会場)で随時受験可能で、複数科目の同時受験も可能です。国家試験の半導体製品製造技能士(製造現場の技能)とは異なり、SECCは設計・製造・応用の技術者向けの知識認定資格です。

4段階の等級体系

等級はエレクトロニクス4〜1級の4段階で、受験資格の制限はありません(どの等級からでも受験可能)。

  • エレクトロニクス4級:高校物理・化学レベルの基礎。電気回路・半導体の基本概念が対象
  • エレクトロニクス3級:学生・若手エンジニア向け。半導体基礎・品質保証・製品分類・試験プロセスが対象
  • エレクトロニクス2級:中堅エンジニア向け・3科目選択。設計と製造 / 応用と品質 / パワーエレクトロニクスから選択受験
  • エレクトロニクス1級:2級の3科目全合格者が申請により認定(試験なし)。2022年時点で累計20名の希少な上位認定

基本情報の早見表

主催一般社団法人 パワーデバイス・イネーブリング協会(PDEA)
等級エレクトロニクス4級・3級・2級(3科目)・1級(申請認定)
受験資格4〜2級=制限なし(誰でも受験可)/ 1級=2級の3科目全合格後に申請
試験形式CBT方式(四肢択一)。全等級45問(共通15問+専門30問は2級のみ)
試験時間4級60分 / 3〜2級90分
合格基準45問中31問以上正答(約69%以上)
実施時期年2回(第22回:2026年6〜7月、第23回:2026年後半予定)
受験料4級8,250円 / 3級9,900円 / 2級13,200円(一般・税込)。学生・会員企業社員は割引あり

試験内容を詳しく

出題範囲(等級別)

等級ごとに対象レベルと出題範囲が明確に設定されています。

  • 4級(基礎):高校物理・化学の基礎(オームの法則・回路計算・波動・熱)・電子回路の基礎(ダイオード・トランジスタの動作原理)・半導体の基本概念(N型・P型・pn接合・MOS構造の基礎)
  • 3級(入門):半導体デバイスの種類と特性(MOSFET・IGBT・ダイオード・IC)・半導体の製造プロセス概論(フォトリソグラフィ・エッチング・成膜・検査)・品質保証の基礎(信頼性・不良解析の考え方)・製品分類(ディスクリート・アナログIC・デジタルIC・パワーデバイス)
  • 2級「設計と製造」:半導体デバイスの設計原理(MOSFETの電気特性・シミュレーション)・製造プロセスの詳細(フォトリソグラフィの解像度・CMP・熱処理・CVD/PVD)・パッケージング技術・DFM(製造性を考慮した設計)
  • 2級「応用と品質」:半導体の応用回路(電源IC・アンプ・ADC/DAC)・品質管理(SPC・FMEA・信頼性試験)・規格・認証(AEC-Q100/Q101/Q200等の車載規格)・不良解析手法(EMMI・FIB・TEM)
  • 2級「パワーエレクトロニクス」:パワー半導体デバイス(SiC-MOSFET・GaN-HEMT・IGBT)の動作原理と特性・電力変換回路(DC-DC・インバータ・AC-DC)の基礎・熱設計・放熱技術・EV・太陽光・産業機器への応用

合格率の目安

等級・科目により合格率に大きな差があります。

  • 3級:57〜72%(比較的取り組みやすい)
  • 2級「設計と製造」:27〜37%(専門知識が深く求められる)
  • 2級「応用と品質」:34〜50%
  • 2級「パワーエレクトロニクス」:42%程度
  • 1級(申請認定):2022年時点で累計わずか20名の希少認定

難易度・学習の目安

★★★☆☆ 3級は半導体入門者向け。2級「設計と製造」は合格率27〜37%の専門検定。SiC・GaN等の次世代パワー半導体まで問われます。

半導体技術者検定は等級・科目によって難易度が大きく異なります。3級はエレクトロニクスの入門として学生・文系・異業種からの挑戦者が多く、半導体入門書1〜2冊の学習で十分です。一方、2級「設計と製造」は現役エンジニアでも専門分野外の内容が問われ、合格率27〜37%とかなりの難関です。「応用と品質」のAEC-Q100などの車載規格、「パワーエレクトロニクス」のSiC・GaN次世代デバイスまで対策が必要です。

合格率(2級「設計と製造」の目安):27〜37%。3級は57〜72%と取り組みやすい。2級は3科目全合格が1級申請の条件。

取得メリットとキャリアパス

半導体業界唯一の体系的知識認定

半導体メーカー(ソニー・東芝・ルネサス・三菱電機等)、設計会社・EDA会社、装置メーカー(東京エレクトロン等)、商社・ディストリビューター、EV・産業機器・電源系の機器メーカー技術部門が主な活用先です。国家技能検定の半導体製品製造技能士が製造現場の技能を評価するのに対し、SECCは設計・製造・応用の幅広い技術者向けの知識認定です。

社内研修・昇格評価への活用

2026年度からデジタル認定証(OpenBadge)に移行したことで、LinkedInや名刺・エントリーシートへの記載・共有が容易になりました。企業内でのスキル評価・昇格基準・研修目標としての活用事例が増えており、半導体業界への転職・就職活動でのアピールポイントとして注目されています。AI・IoT・電気自動車の成長に伴い半導体エンジニアの需要は旺盛で、資格による知識の客観的証明の価値は高まっています。

豆知識:半導体の世界

SiC・GaNが次世代パワー半導体の主役

電気自動車(EV)・太陽光インバータ・電力変換装置での電力ロスを大幅に削減できる次世代パワー半導体として、炭化ケイ素(SiC)と窒化ガリウム(GaN)が急速に普及しています。従来のシリコン(Si)より高電圧・高温・高周波動作が可能で、EVの航続距離延伸・充電時間短縮に直接貢献します。SECCの「パワーエレクトロニクス」科目ではこれらの次世代デバイスが出題範囲に含まれます。

半導体1チップに100億個以上のトランジスタ

最先端の半導体チップ(例:Apple M2プロセッサ)には200億個超のトランジスタが集積されています。1つのトランジスタのサイズは数ナノメートル(nm)スケールで、髪の毛の太さの数万分の1以下です。このような超微細加工を実現するフォトリソグラフィ・エッチング・成膜などの製造プロセスがSECC「設計と製造」の中心テーマです。

車載半導体の品質規格「AEC-Q100」の厳しさ

自動車に搭載される半導体は車内温度(−40〜+150℃)・振動・電磁ノイズ・長期信頼性(15年以上)という過酷な条件をクリアする必要があります。AEC-Q100はIC向けの車載半導体品質規格で、この規格に合格しないと自動車メーカーに採用されません。SECCの「応用と品質」科目では、こうした車載規格の概念と適用範囲が問われます。

よくある質問

Q. 文系・非エンジニアでも受験できますか?

受験資格の制限はなく、誰でも受験できます。4級は高校物理・化学レベルの基礎から始まるため、文系・非エンジニアにも挑戦しやすい設計です。半導体商社・電子部品販売・半導体関連のマーケティング・調達担当者が基礎知識習得のために3〜4級を受験するケースも増えています。「半導体がどう作られてどう使われるか」を体系的に理解するスタート地点として活用できます。

Q. 2級の3科目は同時に受験できますか?

同時受験可能です。CBT方式のため同日に複数の試験を予約することもできますが、各科目の準備に十分な時間をかけることが重要です。「設計と製造」「応用と品質」「パワーエレクトロニクス」は互いに関連しますが出題重点が異なるため、まず最も業務に近い科目から受験し、順次取得を進めるのが実践的です。3科目全合格で1級申請の資格を得ます。

こんな方におすすめ

  • 半導体メーカー・装置メーカーで設計・製造・品質管理を担当している技術者
  • EV・産業機器・電源系製品の開発でパワー半導体を扱うエンジニア
  • 半導体商社・電子部品ディストリビューターで技術営業・調達を担当している方
  • 半導体・電子業界への就職・転職を目指す学生・社会人

最新の試験日程・受験料・申込方法は一般社団法人パワーデバイス・イネーブリング協会(PDEA)の公式情報で確認してください。

公式サイト:半導体技術者検定 SECC(パワーデバイス・イネーブリング協会)