OSS-DB技術者認定試験について

CBT・オンライン試験筆記試験誰でも受験可
民間資格

OSS-DB技術者認定試験とは?

概要・難易度・キャリアを解説

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OSS-DB技術者認定試験の概要

OSS-DB技術者認定試験は、オープンソースのデータベース管理システムであるPostgreSQLの技術力を証明する民間資格です。特定非営利活動法人LPI-Japanが実施しており、データベースの設計・構築・運用・チューニングまで、実務に直結するスキルを問う内容になっています。

PostgreSQLとは、無償で利用できるオープンソースのデータベース管理システムのこと。商用DBに匹敵する機能を持ちながらライセンス費用がかからないため、近年多くの企業システムで採用が進んでいます。

PostgreSQLとの関係

OSS-DBはPostgreSQLそのものを対象とした認定試験です。出題範囲はインストール・設定・SQL操作・バックアップとリストア・レプリケーション・パフォーマンスチューニングなど、PostgreSQLを実務で扱う上で欠かせない知識で構成されています。現行バージョンはPostgreSQL 12〜14に対応したVer.3.0系です。

レプリケーションとは、データベースの内容を別のサーバーに複製し続ける仕組みのこと。障害時の切り替えや負荷分散に使われます。

Silver・Goldの違い

OSS-DBには2つの等級があります。Silverは基本レベルで、PostgreSQLの設計・開発・導入・運用に関する基礎知識を問われます。Goldは上級レベルで、大規模システムを想定した性能監視・チューニング・障害対応・コンサルティング能力まで踏み込んだ内容です。Goldを受験するにはSilverに合格していることが前提条件になります。

ベンダーニュートラルという特色

OSS-DBの大きな特色は、特定企業の商用データベース製品に依存しないベンダーニュートラルな立場を貫いていることです。特定ベンダーの認定資格は、その製品を導入している企業でしか評価されにくい面がありますが、OSS-DBはオープンソース技術そのものの証明であるため、幅広い現場で通用する技術力の裏付けになります。

ベンダーニュートラルとは、特定の企業や製品に偏らず、中立的な立場で技術力を評価すること。転職や案件選びの幅を狭めにくいという利点があります。

難易度・学習時間の目安

★★★☆☆ 中級

Silverは、SQLやLinuxの基本操作に慣れていれば独学でも合格が狙えるレベルです。目安として50〜100時間程度の学習で合格ラインに届く人が多いといわれています。一方Goldは大規模運用や障害対応の実務経験があるとぐっと有利になり、実務未経験からの独学ではハードルが上がります。

試験はCBT方式で、全国のPearson VUEテストセンターのほか、自宅で受験できるOnVUE方式にも対応しています。Silverは約50問・90分、Goldは約30問・90分で、出題は日本語・英語の両方に対応しています。

CBT方式とは、紙の問題用紙ではなくパソコンの画面上で解答するテスト形式のこと。全国のテストセンターや自宅から、通年好きなタイミングで受験できるのが特徴です。

合格率:公式には非公表です。合格ラインは体験記ベースで100点満点中64点以上程度とされています。

取得後に活かせる仕事・関連する職種

データベースエンジニア

企業の基幹システムやWebサービスのデータベース設計・構築・運用を担う仕事です。PostgreSQLの採用が増えている今、OSS-DBの知識はそのまま実務のスキルセットと重なります。特にGold取得者は、大規模データベースのパフォーマンス改善や障害対応の中心的な役割を任されることが多くなります。

インフラエンジニア・サーバーエンジニア

サーバーの構築・運用を担当するインフラエンジニアにとっても、データベース層の知識は欠かせません。Webアプリケーションの裏側ではPostgreSQLが動いているケースが多く、OSS-DBの知識があるとシステム全体を見渡した提案や障害対応がしやすくなります。

ITコンサルタント・技術営業

コスト削減を目的にオープンソースDBへの移行を検討する企業は年々増えています。Gold取得者はコンサルティング能力も評価対象になっているため、移行提案やライセンス費用削減の提案を行う技術営業・コンサルタント職でも強みになります。

誕生の背景・歴史

2000年:LPI-Japan設立の経緯

OSS-DB技術者認定試験を実施する特定非営利活動法人LPI-Japanは2000年7月に設立されました。当時はLinuxをはじめとするオープンソース技術が徐々に企業システムへ浸透し始めた時期で、技術者のスキルを客観的に証明する仕組みが求められていました。LPI-Japanは当時、Linux技術者認定試験であるLPICの日本展開を通じて、オープンソース技術者の育成基盤を築いていきます(LPI-Japanは2018年にLPICの実施を終了し、以降は独自のLinux認定試験「LinuC」を提供しています)。

2011年以降:OSS-DB試験配信開始と現在

OSS-DB技術者認定試験は2011年7月に試験配信を開始しました。当時、商用データベースからオープンソースDBへの移行を検討する企業が増え始めており、PostgreSQLの技術力を客観的に測る資格へのニーズが高まっていたことが背景にあります。以来、企業でのPostgreSQL採用がさらに進む中で、OSS-DBはオープンソースDB分野の技術者認定として定着してきました。

LPICとは、Linux技術者向けの認定試験のこと。LPI-Japanが2018年まで日本国内で実施していましたが、現在はLPI-Japanの独自試験「LinuC」に引き継がれています。いずれもOSS-DBと同じくベンダーニュートラルな立場で技術力を証明する資格です。

どんな人が、どんな目的で取得しているのか

商用DBからの移行を担当するエンジニア

ライセンスコスト削減のため商用データベースからPostgreSQLへの移行プロジェクトに携わるエンジニアが、体系立てて知識を整理する目的で取得するケースが多く見られます。移行作業を任される前提として、社内でOSS-DB取得を推奨している企業もあります。

インフラ・バックエンド分野へキャリアを広げたい人

アプリケーション開発が中心だったエンジニアが、インフラやバックエンドの領域まで知識を広げたいという理由で挑戦することもあります。データベースはシステムの根幹を支える部分のため、ここを押さえておくと担当できる業務の幅が広がります。

大規模システムの運用・保守を任されたい人

Gold取得を目指す層には、すでに実務でPostgreSQLの運用に携わっており、性能監視やチューニング、障害対応のスキルを客観的な資格として証明したいというニーズがあります。大規模システムの保守・運用リーダーを目指す人にとって、実力を裏付ける材料になります。

豆知識:OSS-DB技術者認定試験の舞台裏

無償の標準教科書が学習を後押し

OSS-DBならではの特徴として、LPI-Japanが「オープンソースデータベース標準教科書-PostgreSQL-」という教材を無償で公開していることが挙げられます。この教科書は累計1万ダウンロードを超えており、受験料以外の学習コストをほぼゼロに抑えられる点は、他の資格にはあまり見られない太っ腹な取り組みといえます。

受験資格に制限がないオープンな設計

OSS-DBは学歴や実務経験を問わず、誰でも受験できるオープンな設計になっています。ベンダーニュートラルという理念を試験内容だけでなく、受験のハードルの低さという形でも体現しているのが特徴です。ただしGoldに関しては、Silver合格が前提条件として設定されており、段階を踏んで実力を積み上げていく構成になっています。

まとめ ― オープンソースDB時代の技術力証明

こんな方にとくにおすすめ

  • 商用データベースからPostgreSQLへの移行に関わる予定がある方
  • インフラ・バックエンド分野へキャリアを広げたいエンジニア
  • 特定ベンダーに依存しない技術力を客観的に証明したい方
  • 大規模システムの運用・チューニングを任されたい方

取得に向けた第一歩

まずはLPI-Japanが無償公開している「オープンソースデータベース標準教科書-PostgreSQL-」に目を通し、PostgreSQLの基本操作やSQLに慣れるところから始めるとよいでしょう。Silverに合格したら、実務やチューニングの経験を積みながらGoldに挑戦し、関連資格であるLinuCPHP技術者認定試験などと組み合わせてスキルの幅を広げていくのもおすすめです。

公式サイト:LPI-Japan(OSS-DB技術者認定試験)