防災共育管理士について

在宅受験可誰でも受験可
民間資格

防災共育管理士とは?

SDGs×防災教育を「共育(ともいく)」の発想で指導する民間認定資格

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  1. 防災共育管理士の概要
    1. 3段階の資格体系:3級・2級・1級
    2. SDGsとの接続:目標11・13と防災の橋渡し
    3. 在宅試験制度と時系列カリキュラムの工夫
  2. 難易度・学習時間の目安
  3. 取得後に活かせる仕事・関連する職種
    1. 地域・学校・企業での防災教育講師
    2. カルチャーセンター・公共施設での講座開催
    3. 子育て世代・シニア向けの防災指導
    4. SDGs教育と防災を組み合わせた講師活動
  4. 誕生の背景・歴史
    1. 2011年東日本大震災後:「教える防災」から「共に育つ防災」へ
    2. 防災教育の形式化への問題意識:「形だけの訓練」を超えて
    3. SDGsの普及とともに広がった「持続可能な防災」という視点
  5. どんな人が、どんな目的で取得しているのか
    1. 子育て中の保護者:家族全員の安全を守るために
    2. 地域活動・PTA・自治会関係者:コミュニティの防災リーダーとして
    3. 介護・保育・教育職:現場での防災対応力を高めるために
    4. 副業・フリーランス志望者:講師として活動するプラットフォームとして
  6. 豆知識:「防災動物アドバイザー」が生まれた社会的背景
    1. ペット同行避難が「社会課題」になった経緯
    2. 防災資格として「ペット防災」を専門科目に置くユニークさ
    3. 「SDGs×防災×ペット」という組み合わせが生む新しい講師像
    4. 担任制度という珍しい仕組み:資格が「教える権利」を生む連鎖
  7. まとめ ― 「防災を教える人」を、地域に増やす資格
    1. こんな方にとくにおすすめ
    2. 取得に向けた第一歩

防災共育管理士の概要

防災共育管理士は、一般社団法人日本防災共育協会が認定する民間資格です。「防災を教える」だけでなく、地域・家族が互いに防災意識を育て合う「共育(ともいく)」の発想を軸に、SDGsと防災教育を組み合わせたカリキュラムを学び・指導できる人材を育成します。

共育(ともいく)とは、「共に育てる・育てられる」を意味する造語。単方向の「教える」ではなく、学ぶ側も教える側も互いに成長し合う教育観を表します。この協会が生み出した独自のコンセプトです。

3段階の資格体系:3級・2級・1級

防災共育管理士は3段階の資格体系で構成されています。まず誰でも受講できる3級(基本コース)から始まり、専門分野に特化した2級(専門アドバイザー)、そして3級・2級の認定講師として活動できる1級(協会認定講師)へとステップアップします。

資格区分受講資格内容受講料
3級(基本コース)誰でも受講可備え・災害直前後・被災生活の時系列で命を守る行動を学ぶ。オンラインまたは対面(1日4時間)+在宅試験22,000円(税込)
2級(専門アドバイザー)3級修了者安全環境収納・備蓄防災食調理・防災子供管理・防災シニア/ディスエイブルド・防災動物の5専門科目から選択各専門科目ごとに設定
1級(協会認定講師)2級の安全環境収納+備蓄防災食調理の両修了者3級・2級の認定講師として活動できる資格。協会からの仕事斡旋制度あり要問合せ

SDGsとの接続:目標11・13と防災の橋渡し

このカリキュラムの特徴は、防災をSDGsの文脈で捉え直している点です。SDGs目標11「住み続けられるまちづくりを」や目標13「気候変動に具体的な対策を」は、防災と密接に関連しています。単なる「危機管理」ではなく、持続可能な地域づくりの視点から防災を語れる講師を育てることが、この資格のめざすところです。

SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年に国連が採択した2030年までの国際目標。17の目標と169のターゲットで構成されており、防災・減災は複数の目標と深く関わっています。

在宅試験制度と時系列カリキュラムの工夫

3級は「備え(平時)→災害直前後(発生期)→被災生活(復旧期)」という時系列で学ぶ構成になっています。防災を「非常時のマニュアル」ではなく「日常から続く一連の行動」として理解できる設計です。試験は在宅方式のため、仕事や育児で忙しい方でも自分のペースで挑戦しやすい点が評価されています。

難易度・学習時間の目安

★☆☆☆☆入門レベル:1日の講座受講+在宅試験の連動設計で、修了率は比較的高い

3級は1日4時間の講座受講(オンラインまたは対面)と在宅試験の組み合わせです。合格するための膨大な暗記や事前学習は必要なく、講座の内容を理解しながら受講し、その後に在宅試験を受ける流れになっています。防災の基礎知識がゼロの方でも無理なく取り組めます。

2級以降は選択した専門科目によって学習の深さが変わります。「安全環境収納」「備蓄防災食調理」といったテーマは、日常生活との接点が多いため実践的に学べる一方、「防災動物アドバイザー」などは専門的な知識も求められます。1級では指導力が試されるため、2級の内容をしっかり身につけておくことが重要です。

合格率の目安:講座受講と在宅試験の連動設計のため、修了率は比較的高い水準とされています。知識ゼロから始めて1日の講座後に試験を受ける流れのため、「難関試験」というよりは「学習の達成証明」に近い位置づけです。

取得後に活かせる仕事・関連する職種

防災共育管理士の強みは、資格取得がそのまま「活動の場」につながる制度設計にある点です。協会からの仕事斡旋や、カルチャーセンター・公共施設での講座開催機会が用意されており、資格を持て余すリスクが比較的少ないといえます。

地域・学校・企業での防災教育講師

1級を取得すれば、3級・2級の認定講師として活動できます。自治体の防災訓練、学校のPTA活動、企業のBCP(事業継続計画)研修など、防災教育のニーズがある場面で講座を開催できます。協会の認定を受けた講師として活動できる点は、依頼する側にとっても信頼の根拠になります。

BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)とは、災害や事故などの緊急事態が発生した際に、企業が重要な業務を継続・早期復旧するための計画。近年は中小企業でも策定が求められるようになっています。

カルチャーセンター・公共施設での講座開催

JEUGIA(イオンモール橿原)などのカルチャーセンターでも認定講座が開かれており、1級取得者はそうした場で講座を受け持つことができます。カルチャースクールの防災講座は子育て世代やシニア層の参加が多く、生活に根ざした防災教育のニーズに応えられます。協会のネットワークを通じた仕事の紹介制度があることも、副業・フリーランス的な活動を考えている方には大きな後押しになります。

子育て世代・シニア向けの防災指導

2級の「防災子供管理アドバイザー」や「防災シニア・ディスエイブルドアドバイザー」は、それぞれ特定の対象層に特化した専門知識を持つ資格です。保育施設・学童クラブ・高齢者施設などで働く専門職の方が、職場での防災対応力を高めるために取得するケースも多く見られます。SDGsの観点から誰一人取り残さない防災を実践したい方にとっては、この専門性が武器になります。

SDGs教育と防災を組み合わせた講師活動

学校教育や企業のサステナビリティ研修では、SDGsへの取り組みが求められています。防災共育管理士はSDGsとの接続を明確にカリキュラムに組み込んでいるため、「防災×SDGs」を一体で語れる講師として活動できます。環境教育や持続可能な社会づくりに関心のある分野での差別化になります。

誕生の背景・歴史

2011年東日本大震災後:「教える防災」から「共に育つ防災」へ

2011年3月の東日本大震災は、日本の防災意識に大きな転換をもたらしました。多くの命が失われた一方で、地域コミュニティの絆や日頃の防災訓練が生存に直結した事例も数多く記録されています。このとき広く認識されたのは、「知識を知っている」だけでは不十分で、地域・家族が互いに助け合える「防災文化」の醸成が必要だという課題でした。

防災教育の形式化への問題意識:「形だけの訓練」を超えて

従来の防災訓練は、担当者が講義して参加者が聞くという一方通行になりがちでした。一般社団法人日本防災共育協会は、こうした形式的な防災教育を超えて、参加者が自分事として防災を考え・行動できるようになることをめざして設立されました。「共育(ともいく)」という造語は、教える側と学ぶ側が互いに育ち合うというこの理念を一言で表したものです。

防災共育は、一般社団法人日本防災共育協会の登録商標®です。「共育」という概念と防災を結びつけた同協会のオリジナルコンセプトで、単なる知識伝達ではなく「気づき・実践・定着」の循環を重視しています。

SDGsの普及とともに広がった「持続可能な防災」という視点

2015年に国連でSDGsが採択されると、防災はSDGs目標11・13との親和性から「持続可能な地域づくり」の一部として語られるようになりました。日本防災共育協会はこの流れを取り込み、防災をSDGsと明示的に結びつけたカリキュラムを構築。単なる「危機管理の資格」ではなく、「まちづくり・社会づくりの視点を持った防災人材」を育てる資格として位置づけています。

どんな人が、どんな目的で取得しているのか

子育て中の保護者:家族全員の安全を守るために

3級の受講者として多いのが、子育て中の保護者です。「子どもに防災を教えたいが、自分も何から始めればいいかわからない」という方が、時系列で学べるカリキュラムで「備え・発生時・被災後」の流れを体系的に理解できると好評です。在宅試験のため育児の合間に取り組みやすいのも選ばれる理由のひとつです。

地域活動・PTA・自治会関係者:コミュニティの防災リーダーとして

自治会の防災担当や学校のPTA役員など、地域で防災活動を担う立場の方が2級・1級を目指すケースが増えています。「資格という裏付けがあることで、住民へのアドバイスに自信が持てた」「1級取得後に地域の防災訓練を自分で企画・運営できるようになった」といった声が聞かれます。

介護・保育・教育職:現場での防災対応力を高めるために

保育士・介護職員・教員など、高齢者や子どもを日常的に預かる職種でも取得者が増えています。とくに「防災シニア・ディスエイブルドアドバイザー」や「防災子供管理アドバイザー」は、職場での実務に直結する内容のため、施設単位での受講を検討するケースもあるとされています。

副業・フリーランス志望者:講師として活動するプラットフォームとして

1級取得後は協会の認定講師として、カルチャーセンターや公共施設での講座開催が可能になります。協会からの仕事斡旋制度もあるため、「防災を軸に副業・独立したい」という方がキャリアのスタートラインとして活用するケースもあります。SDGsの講師活動と組み合わせることで、企業研修の場でも差別化できます。

豆知識:「防災動物アドバイザー」が生まれた社会的背景

ペット同行避難が「社会課題」になった経緯

2016年の熊本地震では、ペットを連れて避難できないために自宅や車中に留まり続けた被災者が問題になりました。ペット不可の避難所が多く、飼い主が「ペットを置いていけない」と危険な場所にとどまる事例が相次いだのです。この問題を受け、環境省は2018年に「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を改定し、自治体に同行避難の受け入れ体制整備を求めるようになりました。

防災資格として「ペット防災」を専門科目に置くユニークさ

国内で広く知られる防災士や防災検定は、ペット防災を専門科目として設けていません。防災共育管理士の2級に「防災動物アドバイザー」という専門コースが存在するのは、こうした社会課題への応答です。同行避難の知識だけでなく、避難所でのペットとの共存ルールや、被災時の動物のストレス管理まで学べる内容は、ペット飼育率が上昇し続ける現代の防災教育として先駆的といえます。

同行避難とは、災害発生時に飼い主がペットを連れて一緒に避難することを指します。環境省はペットを連れて避難場所まで移動する「同行避難」を推奨していますが、避難所内でのペットの扱いは施設ごとに異なります。

「SDGs×防災×ペット」という組み合わせが生む新しい講師像

防災動物アドバイザーの資格を持つ1級認定講師は、「ペット同行避難を含めた地域防災」という独自のテーマで講座を開催できます。ペット飼育者向けの防災講座は、一般的な防災訓練では見落とされがちなニッチなニーズを持つため、カルチャーセンターや動物病院・ペットショップとの連携など、新しい活動の場が広がります。

担任制度という珍しい仕組み:資格が「教える権利」を生む連鎖

防災共育管理士のもうひとつのユニークな特徴が、担任制度です。1級取得者は3級・2級の認定講師として正式に「教える側」になれます。この仕組みにより、協会が全国各地の認定講師に講座を任せながら、品質をコントロールする構造が生まれています。フランチャイズ的な拡張性を持ちながら、協会の教育理念を維持する工夫といえます。

まとめ ― 「防災を教える人」を、地域に増やす資格

こんな方にとくにおすすめ

  • 防災知識を体系的に学び、家族・地域に役立てたい方
  • 子育て・介護・教育の現場で防災対応力を高めたい方
  • SDGsと防災教育を組み合わせた講師として活動したい方
  • ペット同行避難など、ニッチな防災テーマで専門性を持ちたい方
  • 副業・フリーランスとして防災講師活動を始めたい方

取得に向けた第一歩

まずは3級の受講申し込みから始められます。一般社団法人日本防災共育協会の公式サイトから、オンライン・対面のいずれかを選択して申し込めます。受講料は22,000円(税込)で、1日4時間の講座と在宅試験で修了できます。3級を取得したうえで、自分の関心に合った2級の専門科目を選ぶのがおすすめの進め方です。関連資格として「防災士」「防災検定」「災害備蓄管理士」を並行して学ぶと、防災分野の知識をより広く深められます。

公式サイト:防災共育管理士 | 一般社団法人日本防災共育協会