文書情報管理士について

CBT・オンライン試験誰でも受験可
民間資格

文書情報管理士とは?

概要・受験料・難易度・文書の電子化を担う資格を徹底解説

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文書情報管理士の概要

文書情報管理士は、紙の文書をデジタル化(スキャナ保存)し、適切に管理するための知識と技術を証明する民間資格です。公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が認定し、2001年から実施されています。電子帳簿保存法への対応やペーパーレス化が進む中、文書を正しく電子化し、長期に保存・活用する専門知識の重要性が高まっています。官公庁や自治体の電子化プロジェクトでは、入札の要件として指定されることもある、実務に直結した資格です。

スキャナ保存とは、紙の書類をスキャナで読み取って電子データとして保存することです。電子帳簿保存法では、一定の要件を満たせば、紙の原本を破棄して電子データで保存することが認められています。

2級・1級・上級の3段階

資格は、2級・1級・上級の3段階に分かれています。2級は基礎的な知識と技術、1級は専門的な知識と技術、上級は応用的なコンサルティング能力までを検定します。下の級から順に取得していく仕組みで、段階的に専門性を高められます。資格は5年ごとの更新が必要で、常に最新の知識を保てるようになっています。

電子帳簿保存法・DXの時代に

近年、電子帳簿保存法の改正や、企業のDX(デジタル化)推進により、紙文書の電子化のニーズが急速に高まっています。単にスキャンするだけでなく、法令に適合した形で、検索しやすく、長期に保存できる形で電子化するには専門知識が必要です。文書情報管理士は、まさにこうした時代の要請に応える資格として、注目を集めています。

基本情報の早見表

主催公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)
受験資格2級は誰でも受験可/1級は2級取得者/上級は1級取得者(2級→1級→上級の順)
試験形式全級CBT方式・80問・試験時間90分(2級は択一式、1級・上級は多肢選択式)
出題範囲紙文書の電子化・長期保管技術、文書情報の業務運用、関連法令・規制、セキュリティ、標準・技術 ほか
合格基準全級とも正答率70%
試験日程年2回(夏:7月20日〜8月31日ごろ/冬:12月20日〜2月10日ごろの各約40日間)。全国約350会場
受験料一般 11,000円/団体(20名以上)8,800円/学生 7,150円(いずれも税込・全級共通)
難易度の目安2級は入門レベル、上級になるほど専門的・応用的

試験内容を詳しく

文書情報管理士の試験は、紙文書を電子化し、適切に管理するための幅広い知識を問います。技術面・運用面・法令面がバランスよく出題され、級が上がるほど高度・応用的な内容になります。主な出題分野は次のとおりです。

文書の電子化・長期保管技術

紙文書をスキャナで電子化する技術や、電子データを長期にわたって安全に保管する技術を扱います。画像の品質や保存形式、マイクロ写真などの取り扱いといった、電子化の実務に直結する知識が問われます。文書情報管理士の核となる、技術的な分野です。

文書情報の業務運用

文書情報を、生成・利用・保存・廃棄という一連の流れの中で、どう運用・管理するかを扱います。文書のライフサイクル全体を見渡し、効率的かつ適切に管理する考え方が問われます。組織の文書管理を体系的に理解するための重要な領域です。

関連法令・セキュリティ

電子帳簿保存法をはじめとする関連法令・規制や、個人情報保護、情報セキュリティに関する知識を扱います。文書の電子化は法令への適合が欠かせないため、これらの知識は実務で必須です。ソフトウェアやネットワークの基礎、最新の標準・技術も出題範囲に含まれます。

難易度・合格率・学習時間の目安

★★☆☆☆ 2級は誰でも受験でき、入門レベル。級が上がるほど専門的になり、応用力が問われます。

2級は受験資格がなく、入門レベルとして取り組みやすい難易度です。技術・運用・法令と範囲は広いものの、公式テキストで体系的に学べば、初学者でも十分に合格を目指せます。1級・上級と進むにつれて専門性と応用力が求められ、相応の学習が必要になります。学習時間の公式な目安はありませんが、2級は1か月程度で準備する人もいるようです(個人差があります)。

合格の目安:公式の合格率は公表されていませんが、合格基準は全級とも正答率70%です。2級は比較的取り組みやすく、級が上がるほど難度が高まる傾向があります。

取得後に活かせる仕事・関連する職種

企業の文書管理・情報管理

一般企業の文書管理・情報管理の担当者として、文書の電子化やペーパーレス化を適切に進められます。電子帳簿保存法への対応など、法令に適合した文書管理が求められる場面で、専門知識が直接役立ちます。バックオフィス業務の質を高める資格です。

官公庁・自治体の電子化プロジェクト

官公庁や自治体では、文書の電子化が大きな課題となっており、その推進担当として活躍できます。電子化プロジェクトの入札では、文書情報管理士の保有が要件として指定されることもあり、資格が業務の受託にもつながります。

電子化サービス事業者

文書の電子化サービスを提供する事業者にとって、文書情報管理士は専門性と信頼の証になります。顧客の文書を適切に電子化・管理する技術力を示せるため、営業や提案の場面でも強みになります。需要の高まる分野で活躍できます。

他の資格との違い・位置づけ

「文書情報マネジャー」との違い

同じJIIMAの資格に「文書情報マネジャー」があります。文書情報マネジャーが、組織の文書管理を統括するマネジメント層向けであるのに対し、文書情報管理士は、文書を実際に電子化する実務・技術の知識に重点を置いています。「実務・技術の管理士」「マネジメントのマネジャー」と、役割が分かれているイメージです。

実務に特化した段階制資格

文書情報管理士は、電子帳簿保存法などに対応した「紙文書の電子化・スキャナ保存」に特化した、実務寄りの資格です。2級から上級へと段階的に取得する仕組みのため、自分のレベルや目的に応じて挑戦できます。文書管理の幅広い知識のなかでも、電子化の実務に強くなれるのが特徴です。

電子帳簿保存法とは、帳簿や書類を電子データで保存する際のルールを定めた法律です。改正により電子化の要件が見直され、企業の対応が求められる中、関連する専門知識の需要が高まっています。

誕生の背景・関連知識

ペーパーレス化の進展とともに

オフィスにあふれる紙文書を、いかに効率よく電子化し、活用するか——これは多くの組織に共通する課題です。文書情報管理士は、2001年の開始以来、こうしたニーズに応える専門家を育ててきました。法改正やDXの進展とともに、その役割はますます重要になっています。これまでに約17,000人以上が取得しているとされます。

「ただスキャンする」では済まない

文書の電子化は、ただスキャンすればよいというものではありません。法令に適合し、後から確実に検索・利用でき、長期に保存できる形で電子化する必要があります。文書情報管理士は、この「正しい電子化」を担える専門知識を体系化したものです。専門家が必要とされる理由が、ここにあります。

どんな人が、どんな目的で取得しているのか

文書・情報管理の担当者

企業や団体で文書管理・情報管理を担う人が、電子化を適切に進めるために取得します。法令対応やペーパーレス化を任された人にとって、実務に直結する知識が身につきます。

電子化サービス・IT関連企業の社員

文書の電子化サービスや、情報管理システムを扱う企業の社員が、専門性の証明として取得します。とくに官公庁案件など、資格が求められる業務に携わる人にとって重要です。

行政の電子化推進担当

官公庁・自治体で、文書の電子化を推進する担当者が取得します。行政のデジタル化が進む中、文書を適切に電子化・管理する専門知識は、こうした現場で大いに役立ちます。

豆知識:DX時代の「縁の下の専門職」

入札要件になるほどの専門性

文書情報管理士の専門性は、官公庁の電子化プロジェクトで「入札の要件」として指定されることがあるほど、実務で重視されています。つまり、資格が仕事の受託に直結する場面があるということ。地味に見えて、組織のデジタル化を足元から支える、価値の高い専門職といえます。

法改正がフォローの追い風に

電子帳簿保存法の改正など、文書の電子化を後押しする制度変更が続いています。これは、文書情報管理士の知識を持つ人にとって追い風です。法令に適合した電子化を担える専門家は、今後ますます求められると見込まれます。時代の流れに乗った、将来性のある資格です。

まとめ ― 文書の電子化を担う専門資格

こんな方にとくにおすすめ

  • 企業で文書管理・ペーパーレス化を担当する方
  • 電子化サービス・IT関連企業で働く方
  • 官公庁・自治体で電子化を推進する方
  • 電子帳簿保存法対応の専門知識を身につけたい方

取得に向けた第一歩

まずはJIIMAの公式情報で、2級の試験日程(年2回)や公式テキスト、全国のCBT会場を確認しましょう。2級は受験資格がないので、誰でも挑戦できます。技術・運用・法令の各分野をテキストで体系的に学び、正答率70%の合格を目指します。2級を取得したら、1級・上級へと段階的にステップアップしていけます。

公式サイト:文書情報管理士(日本文書情報マネジメント協会)