園芸装飾技能士になるには?室内緑化の仕事となり方

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オフィスやホテルのロビーに置かれた、みずみずしい観葉植物。あの心地よい緑の空間を、プロの技で作り、守っているのが「園芸装飾技能士」です。名前を聞いても「どんな資格?」「植物を飾るのに国家資格があるの?」と意外に思う人も多いはずです。じつは室内を植物で装飾し、維持管理する技能は、国が認める技能検定になっています。この記事では、室内緑化の仕事と、この国家資格へのなり方に絞って解説します(資格の概要は、記事末のリンク先にまとまっています)。

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そもそもどんな資格?室内緑化の国家資格

園芸装飾技能士は、技能検定制度にもとづく国家資格です。技能検定は、働くうえでの技能の習熟度を、国が公に認める仕組みで、合格すると「園芸装飾技能士」と名乗れます(名称独占)。その対象となる技能は、室内(屋内)の観賞用植物による装飾と、その維持管理です。厚生労働省の資料では、この仕事を「インドア・グリーンサービス」と呼んでいます。

具体的には、オフィスやリビング、商業施設などの室内に、観葉植物を美しく配置し、人々に潤いのある空間を届けます。そして、ただ置くだけでなく、水やりや手入れ、植物の健康管理まで含めて、緑を良い状態に保ちます。植物という生き物を扱いながら、空間を彩る――技術とセンス、そして植物への知識が求められる、奥の深い仕事です。所管は厚生労働省で、試験は都道府県の職業能力開発協会が実施します。

1級・2級・3級と、試験の構成

園芸装飾技能士には、1級・2級・3級の3つの等級があります。それぞれの位置づけを、下の表にまとめました。

レベル受検の目安
3級基礎実務経験を問わず受検できる
2級一般的な熟練実務経験2年以上(または3級合格)
1級高度な熟練実務経験7年以上など

各級とも、学科試験と実技試験の両方があります。学科では、室内園芸装飾の方法や、材料、植物一般の知識、観賞用植物の維持管理、安全衛生などが問われます。そして実技は「室内園芸装飾作業」で、実際に植物や材料を使って装飾する作業に取り組みます。技能検定ですから、この実技のウエイトが大きいのが特徴です。手を動かして、実際に美しい緑の空間を作れるかどうかが、しっかり試されます。

※ 受検に必要な実務経験の年数は、学歴によって短縮されることがあります。また、等級ごとの合格率は、公的な統計がはっきり公表されておらず、情報サイトによって数値にばらつきがあります。挑戦する際は、最新の受検案内で正確な要件を確認してください。

活躍の場:グリーンレンタルや室内緑化の現場

園芸装飾技能士が活躍するのは、室内の緑化に関わる現場です。具体的には、観葉植物のレンタル・リース(グリーンレンタル)会社や、室内緑化・ディスプレイの会社、造園会社などです。

オフィスや店舗に置かれた観葉植物の多くは、じつはレンタルで、専門の会社が定期的に手入れやメンテナンスに来ています。その現場を担うのが、園芸装飾技能士のような室内緑化のプロです。オフィスや店舗を植物で心地よく演出する「グリーンコーディネーター」「室内緑化」といった仕事とも、深く結びついています。国家資格である園芸装飾技能士を持っていれば、そうした業界で、確かな技能の証明になります。緑を扱う仕事に就きたい人にとって、心強い資格です。

近年は、室内に植物を取り入れる動きが、あらためて広がっています。緑には、人の気持ちをやわらげ、空間に落ち着きを与える力があるからです。働く人の心を癒やすオフィス、居心地のよいカフェやホテル――そうした場所づくりに、観葉植物は欠かせません。中には、植物の壁面(壁一面を緑で覆う演出)など、凝ったデザインを求められる現場もあります。植物の知識と、空間を美しく見せるセンスの両方を持つ園芸装飾技能士は、こうした需要のなかで、活躍の場を広げています。

園芸装飾技能士になるには

園芸装飾技能士を目指すなら、まず入門の3級から挑戦するのが基本です。3級は実務経験を問わず受検できるので、これから業界を目指す人でも挑戦できます。

その後、室内緑化やグリーンレンタルの会社などで実務経験を積みながら、2級、1級へとステップアップしていきます。上位の級ほど、必要な実務経験の年数が長くなり、求められる技能も高度になります。植物を扱う仕事は、季節や環境によって植物の状態が変わるため、経験がものを言う世界です。現場で数多くの植物に触れ、装飾と管理の技を磨いていくことが、上位の級への道になります。緑と空間づくりが好きな人にとって、経験を重ねるほど力がつく、やりがいのある道です。

この仕事で大切なのは、植物を「生き物」として理解することです。同じ観葉植物でも、日当たりや室温、乾き具合によって、元気になったり弱ったりします。室内は、屋外に比べて光が少なく、空調で乾燥しがちなど、植物にとって過酷な環境になりがちです。そうした場所でも植物を健やかに保つには、種類ごとの性質を知り、こまめに状態を見て手をかける必要があります。飾る技術だけでなく、植物を生かし続ける知識と観察力――その両方を備えてこそ、一人前の園芸装飾技能士だと言えます。だからこそ、実務経験が受検の条件になっているのです。

持ち帰り豆知識:観葉植物の世話も”国家資格の技能”

オフィスの隅に置かれた観葉植物。ふだんは、あまり意識しないかもしれません。でも、あの緑を選び、美しく配置し、枯らさないように健康を保つことには、じつは国家検定の技能が関わっています。それが「室内園芸装飾」という専門技能です。

単なる飾りではなく、植物という生き物の健康管理まで含めて、国がひとつの技能として評価している――ここに、この資格の面白さがあります。私たちが何気なく目にしている、オフィスやホテルの心地よい緑の空間。その裏には、園芸装飾技能士のような、緑のプロの確かな技があるのです。そう思うと、身近な観葉植物にも、少し違った目を向けたくなります。

じつは、こうした「技能士」の資格は、園芸装飾のほかにも、造園や、フラワー装飾など、さまざまな分野にあります。国が、それぞれの仕事の熟練度を認める技能検定の一つとして、室内園芸装飾が位置づけられているわけです。手に職をつける、というと、機械や建築のイメージが強いかもしれませんが、植物や緑を扱う世界にも、こうして国が認める技能の道があります。緑が好きで、その「好き」を確かな技術に変えていきたい人にとって、園芸装飾技能士は、目に見える目標になってくれるはずです。

まとめ:緑で空間を彩る、室内園芸のプロ

園芸装飾技能士は、室内を観賞用植物で装飾し、維持管理する技能を認める国家資格です。1級・2級・3級があり、いずれも学科と実技で、実技のウエイトが大きいのが特徴。グリーンレンタルや室内緑化の業界で、技能の証明になります。

緑を扱う仕事に興味があるなら、最初の一歩は、実務経験を問わず受けられる3級から挑戦してみること。室内緑化の会社などで経験を積みながら、上の級を目指していくのが王道です。植物で人の心をなごませる空間を作る――そんな仕事に魅力を感じるなら、挑戦する価値のある資格です。なお、資格の概要は下のリンク先(固定ページ)にまとまっています。受検資格の実務年数や試験の内容は年度で変わることがあるので、挑戦の前に最新の受検案内で確認してください。

園芸装飾技能士について
「園芸装飾技能士」とは?観葉植物等を使った室内装飾の技能を認定する国家検定です。等級ごとの違いや試験内容、合格率、活かせる仕事をわかりやすく解説します。

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