葬祭ディレクターとは?なるには・1級と2級の違いを解説

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葬儀を取りしきるプロとして知られる「葬祭ディレクター」。テレビや葬儀の案内で名前を見かけても、「どんな資格?」「どうやったらなれるの?」「葬祭プランナーと何が違うの?」と疑問に思う人は多いはずです。じつは葬祭ディレクターは、厚生労働省が認定した技能審査に合格した人が名乗れる、公的な位置づけの資格です。この記事では、その仕事となり方、1級・2級の違いを解説します。

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葬祭ディレクターとは:葬儀を取りしきるプロ

葬祭ディレクター技能審査について
「葬祭ディレクター技能審査」とは?葬儀の企画・運営に関する知識・技能を認定する技能審査制度(厚生労働省認定)です。難易度や試験内容、取得メリットをわかりやすく解説します。

葬祭ディレクターは、葬儀の相談から企画、進行、施行までを担う、葬祭のプロです。遺族の希望をていねいに聞き取り、葬儀の内容を決め、当日は式全体をとりしきります。悲しみのなかにある遺族に寄り添いながら、滞りなく葬儀を進める、責任の重い仕事です。

「葬祭ディレクター技能審査」は、葬祭ディレクター技能審査協会が実施し、厚生労働省が認定した技能審査です。合格すると「葬祭ディレクター」の称号を得られます。国家資格ではありませんが、厚労省に認定された公的な位置づけの資格であり、葬儀業界で広く認知されています。実務のスキルを客観的に証明できる、いわば「葬儀のプロの証」です。高齢化が進み、葬儀の需要が安定して見込まれるなか、その専門性はこれからも求められていきます。

1級と2級の違い

葬祭ディレクター技能審査には、1級と2級があります。その違いを、下の表にまとめました。

2級1級
対応する葬儀個人葬(一般的な葬儀)あらゆる種類・規模の葬儀
求められる技能受注〜設営〜運営の基本より詳細で高度な知識・技能
実務経験の目安2年以上5年以上、または2級合格後2年以上

2級は、個人葬(一般的な葬儀)について、受注から会場の設営、式の運営までの基本的な知識・技能を対象とします。1級は、あらゆる種類・規模の葬儀に対応できる、より詳細な知識・技能が求められます。受験には実務経験が必要で、2級はおよそ2年以上、1級は5年以上、または2級に合格してから2年以上、といった経験が目安とされています。まずは2級を取り、経験を積んで1級へ、というのが一般的な流れです。

※ 受験資格の実務年数や受験料、試験の細かい内容は、年度によって変わることがあります。挑戦する際は、必ず協会の最新の受験案内を確認してください。合格率も年度で変動します。

試験内容:学科と、実技がある

試験は、学科試験と実技試験の両方があります。とくに実技があるのが、この審査の大きな特徴です。

学科試験では、葬儀に関する知識に加え、公衆衛生や法律、行政手続き、遺族の心理、宗教といった、幅広い関連知識が問われます。そして実技試験では、実際の葬儀の場面を想定した、3つの課題に取り組みます。祭壇や式場を設営する「幕張(まくはり)」、遺族への応対を見る「接遇」、そして葬儀・告別式を進行する「司会」です。机の上の勉強だけでなく、実際に体を動かし、人と接する技能まで求められる――そこに、この資格の実践的な性格がよく表れています。

とりわけ「接遇」が問われるのは、葬祭ディレクターという仕事の本質を映しています。葬儀に訪れる遺族は、大切な人を失った、深い悲しみのなかにあります。その気持ちに寄り添い、失礼のない言葉づかいと、落ち着いた立ち居ふるまいで応対することは、知識と同じくらい大切な技能です。言葉のかけ方ひとつ、お辞儀の角度ひとつが、遺族の心を支えることもあれば、傷つけてしまうこともあります。だからこそ、接遇が試験の課題としてきちんと組み込まれているのです。

「葬祭プランナー」との違い

よく混同されるのが「葬祭プランナー」です。この2つの違いを、はっきりさせておきましょう。

葬祭ディレクターが、厚労省認定の技能審査に合格した公的な位置づけの資格であるのに対し、「葬祭プランナー」は、各社や団体が使う職種名・呼び名であることが多く、統一された公的な資格ではありません。遺族と打ち合わせて葬儀の内容を提案する、窓口役を指して使われることが多い言葉です。実際には、現場で葬祭プランナー(担当者)として経験を積んだ人が、受験資格を満たして葬祭ディレクターの資格を取り、キャリアアップしていく、という流れが一般的です。「呼び名」と「資格」を区別して考えると、すっきり整理できます。

葬祭ディレクターになるには

葬祭ディレクターになるには、まず葬儀社に就職して、実務経験を積むのが基本のルートです。

受験には葬祭の実務経験が必要なので、いきなり資格から入ることはできません。葬儀社や冠婚葬祭の互助会などで働きながら、必要な年数の経験を重ね、まずは2級に挑戦します。そして、さらに経験を積んで、1級を目指す――というのが王道の道のりです。活躍の場は、葬儀社や互助会が中心。高齢化が進む日本では、葬儀に関わる仕事の需要は安定しており、専門性を持つ葬祭ディレクターは、これからも必要とされ続けるでしょう。人生の最後の場面を、遺族とともに支える。そんな、深いやりがいのある仕事です。

なお、協会が認定した葬祭の教育機関で所定のカリキュラムを学ぶと、その期間を実務経験に算入できる、といった仕組みもあるとされています。学びながら受験資格に近づける道もあるわけです。未経験からこの世界を目指すなら、まずは葬儀社の求人を探して現場に飛び込み、先輩の仕事を間近で見ながら経験を積むのが、いちばん確実です。葬儀という仕事は、マニュアルだけでは学びきれない、人と人との機微に満ちています。現場で身につけたその力が、そのまま資格試験でも問われることになります。

持ち帰り豆知識:実技で”幕を張る”

葬祭ディレクター技能審査のいちばんの特徴は、なんといっても実技試験です。なかでも「幕張(まくはり)」は、白と黒の幕(鯨幕など)を使って、式場を伝統的に飾りつける技法を、実際に手を動かして披露するものです。筆記だけでは測れない、職人的な技術が問われます。

葬儀は、遺族にとって一度きりの、やり直しのきかない大切な場です。だからこそ、その場を整える技術や、遺族に寄り添う接遇の力が、知識と同じくらい重視されるのです。手を動かす実技が課されるところに、葬祭ディレクターという仕事の本質――「知っている」だけでなく「できる」ことが求められる――が、よく表れています。幕の張り方一つにも、故人を送り出す場にふさわしい、静かで整った美しさが求められるのです。

まとめ:経験を積んで挑む、葬儀のプロの証

葬祭ディレクターは、葬儀を取りしきるプロで、厚生労働省が認定した技能審査に合格した人が名乗れる、公的な位置づけの資格です。1級と2級があり、2級は一般的な葬儀、1級はあらゆる規模の葬儀に対応します。学科に加えて幕張などの実技があるのが特徴で、統一された資格ではない「葬祭プランナー」とは区別されます。

目指すなら、まずは葬儀社で働き、実務経験を積むことが第一歩です。現場で学びながら受験資格を満たし、2級、そして1級へと段階的に挑戦していきましょう。人の最期に立ち会い、遺族の悲しみに寄り添うこの仕事は、責任は重いぶん、深い充実感を得られる道でもあります。なお、受験資格や試験内容、合格率は年度で変わることがあるので、挑戦の前に協会の公式の受験案内で最新情報を確認してください。

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