小動物飼養販売管理士と愛玩動物飼養管理士、ペット業界で役立つのはどっち?

みんなの資格

「小動物飼養販売管理士」と「愛玩動物飼養管理士」、名前も扱う内容も似ていて、求人票や講座案内で両方の名前を見て混乱した方も多いのではないでしょうか。この記事では、主催団体・対象範囲・費用という具体的な違いを整理したうえで、ペット業界での就職や動物取扱責任者を目指す方向けにどちらを選ぶべきかを提示します。読み終える頃には、自分の目的にはどちらが合うか判断できる状態を目指します。

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扱う動物で一発判定:目的別の早見表

細かい違いはあとから説明するとして、まず結論からお渡しします。自分の状況に一番近い行を見てください。

あなたの目的おすすめの資格費用の目安
ウサギ・鳥・爬虫類など小動物コーナーの販売スタッフになりたい小動物飼養販売管理士35,000円
犬猫中心のペットショップ・トリミングサロン・ペットホテルで働きたい愛玩動物飼養管理士(2級)32,000円+登録8,000円
動物愛護活動や地域の飼育教育にも関わりたい愛玩動物飼養管理士32,000円+登録8,000円
将来的に動物取扱責任者として開業も視野に入れたい両方の位置づけを理解したうえで自店の扱う動物種で選ぶ

「自分はこれだ」と決まった方は、後半の目的別おすすめルートまで飛ばしてもらって構いません。「なぜこの結論になるのか」を確認したい方は、このまま順に読み進めてください。

主催団体と後ろ盾がまったく違う

名前が似ているためよく混同されますが、この2つの資格は主催団体からして別物です。ここを取り違えると、講座選びの段階でつまずきます。

小動物飼養販売管理士は協同組合ペット・サービスグループ(PSG)が主催

小動物飼養販売管理士について
「小動物飼養販売管理士」とは?小動物(うさぎ・小鳥等)の適正な飼養・販売管理に関する知識を認定する資格です。難易度や試験内容、取得メリットをわかりやすく解説します。

小動物飼養販売管理士は、協同組合ペット・サービスグループ(PSG)が主催する民間資格です。農林水産省と環境省の認可のもとで運営されており、自宅通信教育(約2〜5か月)のあと講習会と認定試験を受ける流れで取得します。受講料は教材費・受験料込みで35,000円、不合格時の再受験は5,000円です。

協同組合ペット・サービスグループ(PSG)とは、ペットショップやブリーダーなど動物取扱業の事業者が加盟する協同組合です。業界団体として、動物取扱責任者に必要な専門知識の教育事業も行っています。

愛玩動物飼養管理士は公益社団法人日本愛玩動物協会、環境省の人材認定等事業に登録

愛玩動物飼養管理士について
「愛玩動物飼養管理士」とは?ペットの適正な飼養管理に関する知識を認定する資格(掲載ジャンル要確認、ペット・動物との重複候補)です。難易度や試験内容、取得メリットをわかりやすく解説します。

一方の愛玩動物飼養管理士は、公益社団法人日本愛玩動物協会が主催する資格です。環境教育等促進法に基づく「人材認定等事業」として環境省に登録されており、動物愛護管理法の趣旨に沿った適正飼養の普及啓発を担う人材として認定される制度です。制度自体は1979年に発足し、現在までの累計取得者は100万人を超えるペット関連資格としては国内最大級の規模です。

2級・1級の2段階制で、2級は満15歳以上であれば誰でも受講・受験でき、受講受験料32,000円と認定登録料8,000円が必要です。1級は2級取得者のみが対象で、受講受験料34,000円と認定登録料20,000円がかかります。「まず2級で全体像をつかみ、必要に応じて1級に進む」という段階的なキャリア設計がしやすい点が特徴です。

「動物取扱責任者」の要件になる点は共通

主催団体は違っても、どちらの資格も動物愛護管理法に基づく第一種動物取扱業(ペットショップ・ペットホテル・トリミングサロンなど)の登録に必要な「動物取扱責任者」の資格要件のひとつとして、自治体によって認められている点は共通しています。この重なりが、2つの資格が並べて語られやすい理由でもあります。

動物取扱責任者とは、動物取扱業の各事業所に必ず1名以上置くことが義務づけられている、専門知識と実務経験を持つ責任者のことです。要件として一定の資格保有や実務経験年数が定められています。

学べる範囲と対象動物の広さが違う

小動物飼養販売管理士は「小動物の販売実務」に的を絞る

小動物飼養販売管理士のカリキュラムは、動物の体の構造・哺乳類/鳥類/爬虫類それぞれの飼養管理・公衆衛生と疾病・遺伝と遺伝性疾患・犬猫のしつけなど、実際の販売現場で使う知識に重心が置かれています。ウサギ・ハムスター・鳥類・爬虫類といった、犬猫以外の「小動物」を扱う売り場での即戦力を意識した内容です。

愛玩動物飼養管理士は動物愛護管理法など法令・倫理まで幅広くカバー

愛玩動物飼養管理士の試験範囲は、動物関係法令・人と動物の関係学・動物の疾病予防・各種動物の飼養管理・犬猫のしつけなど、より広く「動物愛護」の視点を含みます。特定の動物種の販売実務というより、ペットと関わるすべての立場(飼い主・販売スタッフ・保護活動者・教育関係者)に向けた基礎教養としての性格が強い資格です。

つまり「犬猫以外の小動物を売る実務知識を深めたいか」「動物愛護法令を含めた飼養管理の基礎を幅広く固めたいか」が、選ぶうえでの最初の分かれ道になります。

目的別おすすめルート

ルート1:小動物コーナーの販売スタッフを目指す → 小動物飼養販売管理士

ウサギ・ハムスター・鳥類・爬虫類など、犬猫以外の小動物を専門に扱う売り場で働きたい、または既に働いていて専門知識を証明したい方には小動物飼養販売管理士が向いています。通信教育期間は2〜5か月程度が目安で、講習会と認定試験を経て取得します。エキゾチックアニマル専門店や爬虫類専門店への就職・異動を考えている方は、この資格が持つ「小動物の販売実務」への特化度が強みになります。

ルート2:犬猫中心の店舗・トリミングサロン・保護活動に関わりたい → 愛玩動物飼養管理士

犬猫を中心に扱うペットショップ・トリミングサロン・ペットホテルでの就職や、動物保護団体・地域の動物愛護教育への関わりを考えている方は、まず愛玩動物飼養管理士2級から始めるのが定石です。15歳以上であれば受講でき、法令知識を含めた基礎を体系的に押さえられるため、業界未経験からのスタートにも向いています。より専門性を高めたい場合は、2級取得後に1級へ進む選択肢もあります。

ルート3:将来的に開業・動物取扱責任者を目指す → 扱う動物種で判断する

どちらの資格も動物取扱責任者の要件として認められる場合がありますが、認定の可否は都道府県・政令市によって異なります。将来的に自分の店を持ちたい、あるいは動物取扱責任者として登録される予定がある方は、開業予定地の自治体窓口で「どちらの資格が要件を満たすか」を先に確認したうえで、実際に扱う動物種(小動物中心か犬猫中心か)に合わせて選ぶのが確実です。両方を段階的に取得することも可能です。

持ち帰り豆知識:資格の主催団体は「業界団体」と「公益法人」で役割が違う

小動物飼養販売管理士を主催するPSGは、ペットショップやブリーダーなど事業者自身が加盟する業界団体です。一方の愛玩動物飼養管理士を主催する日本愛玩動物協会は、環境省の人材認定等事業に登録された公益社団法人で、業界の実務者だけでなく広く一般の飼い主や教育関係者も対象にしています。

同じ「動物取扱責任者の要件になり得る資格」でも、成り立ちが「現場発」か「公益法人発」かで対象の広さが変わってくるのは、ペット業界の資格を見るうえで意外と知られていない視点です。求人票に資格名だけが書かれているときは、その先にどんな団体・どんな学びの範囲があるのかを覗いてみると、資格選びの精度が上がります。

まとめ:名前が似ていても「対象範囲」で選べば失敗しない

小動物飼養販売管理士と愛玩動物飼養管理士は、名前は似ていても主催団体・学べる範囲・対象動物の広さがはっきり異なります。犬猫以外の小動物の販売実務を深めたいなら小動物飼養販売管理士、法令知識を含めた飼養管理の基礎を幅広く固めたいなら愛玩動物飼養管理士が、それぞれの目的に合った選択です。

迷ったら、まずは先ほどの結論表に戻って自分の目的に近い行を確認してください。最初の一歩としては、志望する売り場や職場が実際にどちらの資格を歓迎条件にしているか、求人票や採用担当者に確認してみることをおすすめします。

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