函館歴史文化観光検定について

筆記試験誰でも受験可
民間資格

函館歴史文化観光検定とは?

概要・難易度・異国情緒あふれる港町の歴史を解説

スポンサーリンク

函館歴史文化観光検定の概要

函館歴史文化観光検定(通称:はこだて検定)は、北海道函館市とその周辺地域の歴史・文化・産業・地理・人々の暮らしに関する知識を問うご当地検定です。函館商工会議所が主催し、函館市や函館国際観光コンベンション協会の協力を得て、函館の魅力を観光客におもてなしの心をもって紹介できる人材の育成を目的に、2007年から実施されています。

函館商工会議所とは、函館市の企業・商店の連携・振興を支える経済団体です。函館市や観光関連団体と協力しながら、はこだて検定の企画・運営を担っています。

試験の出題範囲と形式

試験は「初級」と「上級」の2段階制です。出題範囲は函館の街を中心に周辺地域も含めた歴史・文化・産業・地理・人々の暮らしなど幅広く、上級は初級と比べて出題方法や問題の難易度で差別化されており、より応用的で実践的な内容が問われます。公式テキストは「知れば知るほど、この街が好き」をコンセプトにした第9版が発行されており、B5版・2,200円(税込)で販売されています。過去問題も1回あたり110円で別途購入できます。

試験は例年11月に、函館市民会館などを会場として実施されており、初級は午前、上級は午後というように同日に時間をずらして開催されるのが通例です。

受験資格・対象者

受験資格に制限はなく、誰でも申し込めます。初級合格を経ずにいきなり上級を受験することも可能ですが、出題内容の関連性から初級から段階的に挑戦する受験者が多いとされています。

合格者は市内観光施設の優待特典が受けられる

はこだて検定ならではの特徴として、上級合格者は合格証を提示し2名以上で利用する場合に、市内9つの観光施設の利用料が無料になる優待制度があります。単なる知識の証明にとどまらず、実際に函館のまちを歩いて確かめたくなる仕組みが用意されている点が魅力です。

難易度・学習時間の目安

★★★☆☆ 初級は対策次第、上級は応用力が問われる本格派

初級は公式テキストの内容を中心に学習すれば、20〜30時間程度の学習で対応しやすいレベルとされています。上級は出題方法自体が初級と異なり、より深い理解と応用力が求められるため、テキストの読み込みに加えて過去問題での実践的な演習が欠かせません。

函館の歴史は幕末から明治にかけての激動期に集中しているため、単なる年号の暗記ではなく、開港・戊辰戦争・五稜郭といった出来事のつながりを理解しておくと、上級の応用問題にも対応しやすくなります。

公式テキストとは、はこだて検定の対策教材として函館商工会議所が発行する冊子です。「知れば知るほど、この街が好き」をコンセプトに、函館の歴史・文化・産業などを体系的にまとめています。

合格率の目安:初級 約49.4%(第20回実績、受験者235名中116名合格)。
合格率の目安:上級 約26.3%(第20回実績、受験者95名中25名合格)。

取得後に活かせる仕事・関連する職種

観光ボランティアガイド

五稜郭や元町の異国情緒あふれる街並みを案内するボランティアガイドにとって、はこだて検定で得た知識は説明の説得力を大きく高めてくれます。合格者による「はこだて検定合格者の会」がまち歩きガイド活動を行っている実例もあります。

「話術調所(わじゅつしらべしょ)」という名称で活動する合格者団体も存在し、検定合格がそのままボランティアガイドとしての活動につながる土壌が函館には整っています。

観光・宿泊・タクシーなど接客業のスタッフ

函館は国内外から多くの観光客が訪れる港町であり、ホテルやタクシー運転手など観光客と接する仕事において、函館の歴史や文化を語れることは大きな強みになります。

地域の生涯学習講座・郷土史サークルの担い手

上級合格者クラスの知識を持つ人材は、地域の生涯学習講座や郷土史サークルで案内役・講師的な役割を担うこともあります。

誕生の背景・歴史

2007年:初級のみで第1回検定がスタート

はこだて検定は2007年(平成19年)に第1回検定が実施されました。当初は初級のみの実施で、第2回から上級が追加され、現在の2段階制になりました。開港以来、国内外から多くの人が行き交ってきた函館ならではの歴史・文化を、市民自身が体系的に学び、来訪者に語れるようになることを目指して始まった検定です。

2024年以降:通算合格者2,600人超、20回を突破

検定開始から現在までに、はこだて検定の合格者は延べ2,600人を超えており、第20回、第21回と回を重ねながら地域に定着しています。近年は例年11月に開催され、8月頃から受験申込を受け付ける流れが定着しています。

五稜郭(ごりょうかく)とは、1857年に着工し1864年にほぼ完成した西洋式の星形城郭です。箱館奉行所がここに移転し、幕末には旧幕府軍と新政府軍が戦った箱館戦争の舞台にもなりました。

どんな人が、どんな目的で取得しているのか

函館に住んでいる、または函館出身の人

「函館に住んでいるのに、開港の歴史や五稜郭の詳しい経緯は意外と知らない」と感じた市民が、あらためて地元を学び直すきっかけとして受験するケースが多く見られます。

観光・接客業に携わる社会人

ホテルやタクシー、土産物店など観光客と接する機会が多い仕事に従事する社会人が、業務に直結する知識として初級・上級に挑戦しています。合格後は市内観光施設の優待特典も実務上のメリットになります。

幕末・新選組ファン、郷土史マニア

土方歳三ら新選組ゆかりの地が点在する函館は、幕末史ファンにとって聖地の一つでもあります。上級試験の応用問題に挑む郷土史マニアの中には、こうした幕末史への強い関心から検定に取り組む人も少なくありません。

豆知識:港町・函館ならではの出題たち

ペリー来航と日米和親条約が生んだ開港の歴史

1853年にペリー提督率いるアメリカ艦隊が来航し、翌1854年に日米和親条約が締結された結果、下田と箱館(現在の函館)の2港が開かれました。この開港の経緯は、はこだて検定の歴史分野で欠かせない基礎知識であり、函館が国内でも早くから異国文化に触れた港町であることの出発点になっています。

五稜郭築城と箱館戦争という幕末のクライマックス

1857年に着工し1864年にほぼ完成した五稜郭は、箱館奉行所の移転先として築かれた西洋式の星形城郭です。幕末には旧幕府軍と新政府軍が激突した箱館戦争の最終決戦地となり、土方歳三ら新選組ゆかりの地としても知られています。五稜郭の設計思想から戦いの経緯まで、はこだて検定でも繰り返し出題される定番中の定番テーマです。

ゴロヴニン事件を解決した豪商・高田屋嘉兵衛

箱館を拠点に北前船を駆使して国後・択捉の開発を進めた豪商・高田屋嘉兵衛は、自らロシア側の捕虜となりながら交渉に尽力し、日露間の緊張を招いた「ゴロヴニン事件」の解決に貢献した人物です。開港以前から函館が北方交易の要衝であったことを示すエピソードとして、検定でも取り上げられる重要人物の一人です。

まとめ ― 異国情緒あふれる港町を、深く知る検定

こんな方にとくにおすすめ

  • 函館市に住んでいる、または函館にゆかりのある方
  • 五稜郭や幕末史、開港の歴史に興味がある方
  • 観光ガイドや接客業で函館の魅力を伝えたい方

取得に向けた第一歩

まずは公式テキストと過去問題を入手し、初級の出題範囲から学習を始めるのがおすすめです。五稜郭や旧函館区公会堂、元町の教会群など実際の史跡を歩きながら学ぶと、テキストの内容がより鮮明に記憶に残ります。初級に慣れてきたら、応用力が問われる上級にも挑戦してみてください。

上級に合格すれば、市内観光施設の優待特典も受けられます。開港以来、多くの文化が交わってきた異国情緒あふれる港町の素顔を、はこだて検定を通じてじっくり味わってみてください。

公式サイト:函館歴史文化観光検定 公式サイト(函館商工会議所)