ポジティブメンタルトレーナーとは?
概要・難易度・取得後の活かし方を解説
ポジティブメンタルトレーナーの概要
ポジティブメンタルトレーナーは、一般社団法人日本生活環境支援協会(JLESA)が認定する資格です。自己肯定感に関する心理学的な知識を体系的に学び、高い自己肯定感がもたらす行動特性や、ストレス耐性・社会的適応力との関係を理解していることを認定します。
※ JLESAとは、暮らしや健康にまつわる幅広いテーマで民間資格を認定している団体で、この資格のほかにも「運動メンタル士」「ウォーキングアドバイザー」など生活系の資格を多数展開しています。
試験の出題範囲と形式
出題範囲は、高い自己肯定感がもたらす行動特性、低い自己肯定感がもたらす行動特性、自己肯定感と社会的適応力の関係が中心です。加えて、ストレス耐性、家庭環境と自己肯定感の関係、友人関係が自己肯定感に与える影響についても問われます。
※ 自己肯定感とは、自分自身の価値をありのまま認められる感覚のことです。近年は子育てや教育、職場のメンタルヘルスの文脈でもよく使われる言葉で、この資格の中心テーマになっています。
試験は在宅受験方式です。インターネットで申し込むと1週間以内に試験問題が郵送され、解答を返送すると10日前後で合否が確認できます。試験期間・受験申込み期間の制限は撤廃されており、現在はいつでも受験できます。
受験資格・対象者
受験資格に制限はなく、誰でも受験できます。受験料は10,000円(税込)で、合格基準は70%以上の評価です。合格後は任意で認定カード・認定証(各5,500円)を発行してもらえます。
「自己肯定感」にしぼった心理系資格というポジション
心理系の資格には幅広いテーマを扱うものも多いなか、ポジティブメンタルトレーナーは自己肯定感というひとつのテーマにしぼって学べる点が特徴です。臨床心理士のような国家資格ではなく、家庭や職場、教育現場で気軽に活かせる入門的な民間資格という位置づけになります。
難易度・学習時間の目安
出題内容は専門的な統計や臨床理論までは求められず、自己肯定感というテーマにしぼって理解を深めれば対応できる範囲です。学習時間の目安は20〜30時間程度とされています。公式教材や心理学の入門書を併用すると理解が進みます。
※ ストレス耐性とは、ストレスを受けたときにどれだけ心身の状態を保てるかという指標です。自己肯定感が高いほどストレス耐性も高い傾向があるとされ、試験でもこの関係性が問われます。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
子育て支援・教育関係者
子どもの自己肯定感を育む声かけの工夫は、保育・教育の現場で常に求められるテーマです。「褒めて育てる」という漠然とした方針ではなく、行動特性の知識に基づいた関わり方を説明できるのが、資格を持たない対応との違いです。
企業の人材育成・研修担当
職場での自己肯定感の低さは、離職やメンタル不調につながりやすいテーマとして注目されています。新人研修やメンター制度の中で、心理面のサポートに知識の裏付けを持たせたい担当者に活用されています。
カウンセラー・コーチング関係者
自己肯定感というテーマは、コーチングやカウンセリングの現場でクライアントの状態を理解する切り口としても使えます。家庭環境や友人関係との関わりまで学べる点は、対人支援の幅を広げる知識になります。
SNS発信・講師活動をする人
自己肯定感というテーマは検索需要も高く、SNSやブログでの情報発信、カルチャースクールでの講座企画など、講師業の肩書きとしても使いやすい資格です。「JLESA認定」という裏付けがあることで、発信内容への信頼感を持たせやすくなります。
誕生の背景・歴史
生活密着型の民間資格として登場
ポジティブメンタルトレーナーは、JLESAが手がける「暮らしに役立つ知識を資格化する」というコンセプトのもとに生まれた資格のひとつです。自己肯定感という近年注目度が高まっているテーマを、専門書を読み込まなくても学べる形に整理したのが特徴です。
受験制度の簡素化という流れ
もともと受験期間や申込み期間が定められていた時期もありましたが、現在はその制限が撤廃され、いつでも申し込める在宅受験方式に一本化されています。子育てや仕事の合間でも自分のペースで学習・受験できるよう、制度自体が簡素化されてきた経緯があります。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
子育て中で子どもの自己肯定感を育てたい人
子どもへの接し方に悩む保護者が、感覚的な子育てから一歩進んで、心理学的な裏付けのある関わり方を学びたいという動機で受験するケースが多く見られます。
自分自身の自己肯定感を高めたい人
自分に自信が持てない、他人と比べて落ち込みやすいといった悩みを持つ人自身が、自己理解を深めるために学ぶケースもあります。
教育・人材育成の仕事をしている人
教育現場や企業研修の担当者が、指導・育成に活かせる心理学の知識を補強する目的で取得することもあります。感覚だけに頼った声かけではなく、「なぜその関わり方が有効なのか」を説明できるようになりたいというニーズに応える資格でもあります。
豆知識:自己肯定感をめぐる話
日本の若者の自己肯定感は国際比較で低いといわれる
内閣府の国際意識調査などでは、日本の若者は諸外国の若者と比べて「自分自身に満足している」と答える割合が低い傾向が繰り返し指摘されてきました。ポジティブメンタルトレーナーの出題範囲にある「自己肯定感と社会的適応力」は、こうした社会的な背景とも重なるテーマです。
「褒める子育て」だけでは自己肯定感は育たない
自己肯定感を育てるというと「とにかく褒める」というイメージを持たれがちですが、出題範囲では家庭環境や友人関係といった周囲との関係性全体が影響することが扱われています。結果だけを褒めるのではなく、日々の関わり方全体を見直す視点が必要だという点は、この資格ならではの気づきといえます。
まとめ ― 自分と周りの心を支える知識に
こんな方にとくにおすすめ
- 子どもや部下の自己肯定感を育てる関わり方を学びたい人
- 自分自身の自己肯定感を見つめ直したい人
- 教育・人材育成・カウンセリングの現場で心理学の知識を補いたい人
取得に向けた第一歩
まずは公式サイトから受験申し込みを行い、教材が届いたら出題範囲に沿って学習を進めるのが基本の流れです。関連資格の「運動メンタル士」も合わせて学ぶと、心理面の知識をより広くカバーできます。「自己肯定感は生まれ持った性格」ではなく「日々の関わり方で育てられるもの」ととらえ直せることが、この資格が伝えたい考え方の核でもあります。
