収納マイスターとは?
概要・難易度・取得後の活かし方を解説
収納マイスターの概要
収納マイスターは、一般社団法人日本生活環境支援協会(JLESA)が認定する資格で、英語表記では「Storage Meister」と表されます。「部屋が片づけられない」といった悩みを、整理・収納の知識と技術で解決する“収納の達人”としての能力を証明する資格です。
※ 整理収納に関する資格は複数の団体が発行していますが、収納マイスターはJLESA(日本生活環境支援協会)が認定する資格です。「整理収納アドバイザー」など他団体・他資格と混同しないよう注意してください。
試験の出題範囲と形式
出題範囲は、収納マイスターとしての基礎知識や心得から、「必要な物だけを収納する」「毎日使う物を使いやすい場所に収納する」といった整理収納の基本原則、クローゼット・押入れ・キッチン・リビング・玄関など場所別の収納方法、さらに靴・本・写真・手紙といった品目別の収納テクニックまで幅広くカバーしています。
試験は在宅受験方式です。申し込みから1週間以内に問題が郵送され、返送後10日前後で合否が確認できます。以前は受験申込み期間が決まっていましたが、現在はその制限がなくなり、いつでも受験できるようになっています。
受験資格・対象者
受験資格に制限はなく、誰でも受験できます。受験料は10,000円(税込)で、合格基準は70%以上の評価とされています。整理収納が得意な方はもちろん、片づけが苦手だからこそ体系的に学びたいという方にも向いている内容です。
難易度・学習時間の目安
出題内容は暮らしに密着したテーマが中心で、専門用語も少なく、テキストを読み込めば独学でも十分対応できます。学習時間の目安は20~30時間程度とされています。すでに整理収納に興味がある方であれば、実践している内容の裏付けとして学べる範囲です。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
整理収納の訪問サービス・お片づけ講師
個人宅を訪問して収納の悩みを解決する「お片づけサービス」の担い手として、資格の知識を直接活かすことができます。依頼者ごとに異なる住環境・ライフスタイルに合わせた提案力が求められる仕事で、基礎理論を体系的に学んでいることが強みになります。
インテリア・住宅関連企業のスタッフ
家具・収納用品を扱う販売スタッフや、住宅・リフォーム会社の営業担当者が、収納提案の説得力を高める目的で取得するケースがあります。「収納が使いやすい家」を提案できることは、住宅購入や家具選びを検討する顧客にとって大きな安心材料です。
講師・セミナー活動
資格取得後は、整理収納をテーマにした講座やセミナーの講師として活動することも可能です。自宅で開催するミニ講座や、ブログ・SNSでの発信活動と組み合わせて活躍する人も見られます。
介護・福祉現場での生活環境の整備
高齢者施設や訪問介護の現場でも、利用者が安全かつ快適に暮らせるよう生活動線を整える知識として収納の考え方が役立ちます。転倒防止のための動線づくりや、必要な物にすぐ手が届く環境づくりは、介護の質にも直結するポイントです。
誕生の背景・歴史
「捨てる」ブームから「収納」ブームへ
2010年代、片づけコンサルタントによる「ときめき片づけ」がきっかけとなり、日本国内で断捨離・ミニマリズムのブームが広がりました。物を減らした後は「残した物をどう収納するか」という新たな課題が生まれ、片づけの入り口としての収納ノウハウへの関心が高まったことが、収納マイスターのような資格が整備された背景のひとつです。
在宅時間の増加も追い風に
在宅ワークの普及によって自宅で過ごす時間が増えたことも、収納への関心を後押ししました。限られたスペースを効率よく使いたいというニーズが高まり、整理収納の知識を体系的に証明できる資格の需要が広がっています。
特にワンルームやコンパクトなマンションで暮らす単身世帯にとって、収納スペースの制約は切実な課題です。デッドスペースを有効活用する工夫や、季節家電・季節衣類の入れ替えといった実践的なノウハウへの需要も、収納マイスターのような資格が支持される理由のひとつになっています。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
片づけが苦手で克服したい方
「片づけても、すぐ散らかってしまう」という悩みを根本から解決したいという理由で受験する方が多くいます。感覚ではなく理論として整理収納を学ぶことで、リバウンドしにくい仕組みづくりが身につきます。
お片づけサービスとして独立・副業したい方
整理収納の得意分野を仕事にしたいと考える方が、専門知識の証明として取得するケースが目立ちます。SNSでの発信や訪問サービスの開業と組み合わせて、副業からスタートする人も多い分野です。
住宅・インテリア関連の仕事をしている方
住宅販売やインテリアコーディネートの仕事に携わる方が、顧客への提案の幅を広げる目的で取得することもあります。収納動線を意識した間取り提案などに知識を活かせます。
豆知識:収納をめぐるちょっとした雑学
「収納率」の目安は部屋全体の1割程度とされる
住宅設計の分野では、部屋全体の床面積に対して収納スペースが占める割合を「収納率」と呼び、一般的には10~15%程度が使いやすい目安とされています。収納マイスターの試験で場所別収納が細かく問われるのも、こうした住宅全体のバランスを踏まえた実践知識が求められているためです。
「使う頻度」で収納場所を決める考え方は片づけ理論の基本
整理収納の世界では、物を「よく使う」「たまに使う」「ほとんど使わない」の3段階に分け、使用頻度が高いものほど取り出しやすい場所に収納するという考え方が基本原則とされています。収納マイスターの試験範囲にある「毎日使う物を使いやすい場所に収納する」という項目も、この考え方に基づいたものです。
また、収納家具を先に選ぶのではなく、まず持ち物の量や種類を把握してから収納方法を決める「順番」も、片づけがリバウンドしないための重要なポイントとされています。収納マイスターの学習では、こうした基本の考え方を場所別・品目別に当てはめていく実践的なプロセスを身につけます。
まとめ ― 「片づく暮らし」を仕組みで実現するために
こんな方にとくにおすすめ
- 片づけても散らかりがちで、収納の仕組みを学び直したい方
- お片づけサービスとして独立・副業を目指す方
- 住宅・インテリア関連の仕事で提案の幅を広げたい方
取得に向けた第一歩
まずはJLESAの公式サイトで試験範囲や申込み方法を確認しましょう。独学に不安がある場合は、通信講座を利用して教材で体系的に学ぶ方法もあります。自宅の一部屋から実践してみることで、テキストの知識が定着しやすくなります。
公式サイト:収納マイスター(公式サイト)
