宿曜占星術アドバイザー(JFTA)とは?
概要・難易度・空海が伝えた占星術を解説
宿曜占星術アドバイザー(JFTA)の概要
宿曜占星術アドバイザーは、一般社団法人日本占い師協会(JFTA)が認定する民間資格です。月の通り道を27の「宿」に分類し、生年月日から性格や相性、吉凶を占う「宿曜占星術」の基礎知識から実践的な鑑定技術までを体系的に学べる内容になっています。インドに起源を持ちながら、日本には仏教を通じて伝わったという独特な成り立ちを持つ占術です。
なお、宿曜占星術の資格は他の団体からも提供されており、一般財団法人日本メディカル心理セラピー協会(JAAMP)が認定する「二十七宿鑑定士」という資格もあります。
※ JFTAとは、Japan Fortune-telling Association(一般社団法人日本占い師協会)の略称です。占い師の育成・資格認定を目的とした団体で、西洋占星術や数秘術、ルーン占いなど多彩な占術ジャンルの資格試験を運営しています。
試験の出題範囲
出題範囲は、宿曜占星術の基礎理論から、27宿それぞれの分類・特徴、開運法や吉凶判断の考え方、九曜星の意味、人間関係分析、西洋占星術にも通じる十二宮の考え方まで多岐にわたります。生年月日から自分の「宿」を割り出し、そこから性格や相性、日々の吉凶を読み解く仕組みを理解することが求められます。
※ 27宿とは、月が地球を一周する約27日間の動きをもとに天球を27分割した区分のことです。生まれた日にどの宿にいたかによって、その人の本命宿が決まります。
受験資格・試験形式
受験資格に制限はなく、誰でも申し込みできます。試験は在宅受験方式で、申し込み後1週間以内に問題が郵送され、解答を提出してから10日前後で合否が確認できます。受験料は10,000円(税込)、合格基準は70%以上の評価です。以前は試験期間が定められていましたが、現在は年間を通じていつでも受験できます。
西洋占星術との違い
同じ「占星術」という名前がついていても、太陽の位置をもとに12星座で占う西洋占星術に対し、宿曜占星術は月の動きをもとにした27宿を軸にする点が大きく異なります。相性占いの的中率の高さで知られ、とくに人間関係の相性診断に強い占術として評価されています。
難易度・学習時間の目安
27種類の宿それぞれの特徴を覚えるだけでなく、宿同士の関係性(相性の良し悪し)や、九曜星による日々の吉凶判断まで扱うため、体系的な学習が必要です。西洋占星術や四柱推命ほど複雑な暦計算は要求されませんが、独自の専門用語が多いため、100時間前後の学習を見込んでおくと安心です。
※ 九曜星とは、日々の吉凶を占う際に用いられる9種類の星のことです。宿曜占星術では、本命宿と九曜星を組み合わせて、その日の運勢や行動の良し悪しを判断します。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
相性鑑定師・恋愛カウンセラー
相性診断への的中率の高さで知られる占術のため、恋愛相談や結婚相談の現場で相性鑑定を専門に扱う占い師として活動する道があります。個人セッションはもちろん、婚活イベントでの相性診断ブースなどでも需要があります。
日運・吉凶アドバイザー
九曜星による日々の吉凶判断を活かし、「今日はどんな行動が向いているか」を伝える日運鑑定を専門にする活動もできます。開運行動をアドバイスする占い師として、リピーターを獲得しやすい分野です。
伝統文化・仏教関連の講師
密教の経典に由来する歴史的背景を活かし、占術としての実践だけでなく、日本の伝統文化や仏教史の切り口から宿曜占星術を紹介する講師として活動する人もいます。
誕生の背景・歴史
平安時代:空海が唐から持ち帰った占星術
宿曜占星術の原典は、約3000年前にインドで生まれたとされる密教経典「宿曜経」です。この経典を、遣唐使として中国に渡った弘法大師・空海が日本に持ち帰り、真言密教とともに広めたのが日本における宿曜占星術の始まりとされています。数学者や科学者だけでなく、仏教の高僧が占星術の伝来にも関わっていたというのは興味深い事実です。
江戸時代の封印を経て、現代へ
平安時代には貴族の間で陰陽道と並ぶ人気を誇り、「宿曜師」と呼ばれる専門家も現れるほど広まりましたが、江戸時代には幕府によって封印されたと伝えられています。明治以降に再び日の目を見て、現在では真言宗系の一部で秘伝として受け継がれつつ、占術としても親しまれるようになりました。
※ 宿曜師とは、平安時代に宿曜占星術を用いて吉凶を占った専門家のことです。陰陽師が陰陽道を扱ったのに対し、宿曜師は密教由来の宿曜占星術を扱い、当時の貴族社会で重用されました。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
相性診断に強みを持ちたい占い師
すでに西洋占星術やタロットで活動している占い師が、相性診断の的中率を高める目的で宿曜占星術を追加で学ぶケースがよく見られます。相談者からの「相性を知りたい」というニーズに、より深く応えられるようになります。
日本の歴史・仏教文化に関心がある人
空海や密教、平安時代の宮廷文化に関心があり、占術そのものだけでなく歴史的な背景に惹かれて学び始める人もいます。単なる運勢占いを超えた、日本文化の一部としての奥深さが魅力です。
日々の行動指針を占いに求める人
九曜星による日運判断を、自分や家族の日常的な意思決定に取り入れたいという理由で学ぶ一般の方もいます。仕事の重要な決断や引っ越しの日取りなど、具体的な場面で活用されています。
豆知識:宿曜占星術にまつわる意外な事実
「陰陽師」に対抗する「宿曜師」がいた
平安時代というと安倍晴明に代表される陰陽師のイメージが強いですが、実は同じ時代に「宿曜師」と呼ばれる専門家も存在し、陰陽道と並ぶ影響力を持っていたと伝えられています。当時の国家鎮護は陰陽道と宿曜道という2つの占術体系によって支えられていたとされ、宿曜占星術が単なる個人向けの占いではなく、国レベルの意思決定にも関わっていたことがうかがえます。
江戸幕府によって一時「封印」された占星術
平安時代にあれほど広まった宿曜占星術ですが、江戸時代には幕府の方針により封印されたと伝えられています。長い沈黙の時期を経て明治以降に再び広まったという経緯は、他の占術にはあまり見られない波乱の歴史です。現代に伝わっている宿曜占星術は、こうした断絶を乗り越えて受け継がれてきた知恵ともいえます。
まとめ ― 空海が伝えた、1200年続く月の占星術
こんな方にとくにおすすめ
- 相性診断に強みを持つ占術を身につけたい方
- 西洋占星術とは違う「月」を軸にした占星術に興味がある方
- 空海や密教、平安時代の歴史的背景に関心がある方
- 日々の行動指針として占いを日常に取り入れたい方
取得に向けた第一歩
まずは自分の生年月日から本命宿を調べ、27宿の分類や特徴を書籍やWebで確認してみるところから始めると理解が深まります。基礎知識が固まったら、JFTAの公式サイトから受験を申し込み、在宅で自分のペースで試験に取り組めます。
