ヘアケアマイスター(JHCMA)について

筆記試験実務経験・学歴が必要
民間資格

ヘアケアマイスター(JHCMA)とは?

概要・難易度・美容師免許との関係を解説

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ヘアケアマイスターの概要

ヘアケアマイスターとは、一般社団法人日本ヘアケアマイスター協会(JHCMA)が認定する民間資格です。毛髪や薬剤に関する専門知識を体系的に学び、お客様の髪の状態を正しく診断したうえで、根拠のあるアドバイスや施術を提案できる美容師・理容師を育成することを目的としています。

JHCMA(日本ヘアケアマイスター協会)とは、2008年に設立された一般社団法人で、美容業界の経済的な活性化と、正しいヘアケア知識の普及を目的として資格制度を運営している団体です。

試験の出題範囲と形式

試験はマークシート方式で、100問を1時間で解く形式です。協会が編集する公式教則本「ヘアケアマイスターブック」から出題され、毛髪化学やカウンセリングの基礎から、ヘアカラー剤・パーマ剤の知識、スキャルプケアやサロン経営の知識まで、レベルが上がるごとに範囲が広がっていきます。

毛髪化学とは、髪の毛の構造やタンパク質の性質、薬剤との化学反応などを扱う分野のことです。パーマやカラーの薬剤がなぜ効くのかを理論的に理解するために欠かせない知識とされています。

受験資格・対象者 ― 美容師・理容師の実務者に限定

ヘアケアマイスターの大きな特徴は、受験資格が美容師または理容師の国家資格を取得し、実際にサロンなどで仕事に従事している人に限定されている点です。誰でも受験できる美容系検定が多いなかで、現役の美容師・理容師だけを対象にしていることが、この資格の専門性の高さを裏づけています。

4段階の積み上げ式レベル構成

試験は「プライマリー」「ミドルコース」「ヘアケアマイスター1次」「ヘアケアマイスター2次」の4段階に分かれており、下位のレベルから順番に合格していく積み上げ式です。いきなり上位級だけを受験することはできず、着実にステップを踏んで知識を広げていく設計になっています。

難易度・学習時間の目安

★★★☆☆ プライマリーは挑戦しやすい一方、ヘアケアマイスター1次・2次は合格基準点が上がり難度が増します

合格基準点はレベルによって異なり、プライマリー・ミドルコースは100点満点中75点以上、ヘアケアマイスター1次・2次は85点以上とハードルが上がります。上位級になるほど公式教則本の内容を深く理解している必要があり、現場での実務経験と並行した学習が前提になりやすいといわれています。

ヘアケアマイスターブックとは、JHCMAが編集する公式テキストのことです。試験問題はこのテキストの内容から出題されるため、学習の中心となる教材とされています。

合格率の目安:協会からの公式な合格率発表はありませんが、プライマリーは比較的高め、ミドルコース以降は合格基準点が上がるため難度が増す傾向にあるとされています。

取得後に活かせる仕事・関連する職種

美容室でのカウンセリング担当

お客様の髪質や薬剤ダメージの状態を診断し、根拠のあるアドバイスを行うカウンセリング業務で、ヘアケアマイスターの知識が直接活かされます。感覚だけに頼らず、毛髪化学の理論に基づいた説明ができることは、お客様からの信頼につながりやすいとされています。

トリートメント・ヘアケア専門メニューの担当スタイリスト

近年はトリートメントやヘッドスパなど、ヘアケアに特化したメニューを強みにするサロンも増えています。こうした店舗では、資格を通じて得た知識を薬剤選定やメニュー提案に反映させることで、専門性の高いスタイリストとして評価されやすくなります。

サロンの教育担当・後輩指導者

上位レベルまで取得すると、サロン内で若手スタイリストに毛髪化学やカウンセリングの基礎を教える教育担当としての役割を任されることもあります。資格が体系的な知識の裏づけとなり、指導内容に説得力が出るためです。

誕生の背景・歴史

2008年:協会設立と資格制度のはじまり

JHCMAは2008年10月に設立されました。当時、美容業界ではパーマやカラーの多様化が進む一方で、薬剤知識やカウンセリング力に個人差が大きいという課題があったとされ、こうした知識を体系的に学べる仕組みとしてヘアケアマイスターの認定制度が整備されていきました。

2026年10月以降:IBT(オンライン)試験へ移行

試験制度は時代に合わせて更新されており、2026年10月度からはIBT(オンライン)方式での実施に切り替わる予定です。2026年5月度が会場での筆記試験としては最後の実施となり、受験者の利便性を高める形へと試験運営自体が進化している段階にあります。

IBT(Internet Based Testing)とは、自宅や職場などのパソコンを使い、インターネット経由で受験する試験方式のことです。会場に足を運ぶ必要がなく、日程の調整がしやすいメリットがあります。

どんな人が、どんな目的で取得しているのか

薬剤知識に自信を持ちたい若手スタイリスト

美容師免許を取得したばかりの若手が、感覚的な施術から一歩進んで、薬剤の仕組みを理論的に理解したいという理由でプライマリーから挑戦するケースが多いとされています。基礎を固めることで、その後の技術習得のスピードにも良い影響が出やすいといわれています。

ヘアケア領域で専門性を打ち出したいベテラン美容師

すでに実務経験が豊富な美容師が、自分の強みを「カットが得意」だけでなく「髪質改善やヘアケアに強い」という形で打ち出すために、上位レベルの取得を目指すこともあります。資格が専門性を裏づける材料になります。

サロンの教育体制を整えたいオーナー・店長

サロン内のスタッフ教育の水準を統一したいオーナーや店長が、自らも資格を取得したうえで、スタッフ全体の学習の指標として活用するケースもあるとされています。知識のばらつきを減らし、お客様への提案の質を均一化するねらいがあります。

豆知識:美容師限定の資格というめずらしさ

「誰でも受験可」が主流の美容系資格の中で異色の存在

美容・ヘアケア分野の民間資格には、一般消費者でも受験できるものが数多く存在します。しかしヘアケアマイスターは、美容師または理容師の国家資格保有者かつ実務従事者のみが対象という、いわば「プロのための資格」という立ち位置を貫いています。この絞り込みが、資格の専門性の高さを物語っているといえます。

授与式で表彰されるマイスターたち

協会は「ヘアケアマイスター授与式」を開催し、上位レベルに合格した美容師・理容師を表彰しています。ある回では491名が認定を受け、うち412名が表彰の対象になったと報じられており、単なる合否判定にとどまらず、資格取得者をたたえる場が設けられていることがわかります。

まとめ ― 美容師・理容師のための専門ステップアップ資格

こんな方にとくにおすすめ

  • 美容師・理容師の免許を取得し、実務に従事している方
  • 薬剤知識やカウンセリング力を理論的に強化したい方
  • ヘアケア領域で専門性を打ち出したいスタイリストの方
  • サロン内の教育水準を整えたいオーナー・店長の方

取得に向けた第一歩

まずは美容師または理容師の国家資格を取得し、実務経験を積むことが前提です。そのうえで公式教則本「ヘアケアマイスターブック」を入手し、プライマリーから受験するのが基本の流れになります。年2回(5月・10月)の試験日程や、2026年10月以降のIBT移行など最新の要項は、公式サイトで確認するのが確実です。

公式サイト:一般社団法人日本ヘアケアマイスター協会(JHCMA)公式サイト