データ分析実務スキル検定(CBAS)とは?
概要・難易度・取得後の活かし方を解説
データ分析実務スキル検定(CBAS)の概要
「データ分析実務スキル検定(CBAS)」は、株式会社ピープルドット(旧・株式会社データミックス)が運営する民間検定です。「Citizen級」と「PM級」の2階層があり、Excelを使った実務的なデータ分析力から、ビジネス課題の設定・KPI設計・プロジェクト推進力までを幅広く測定します。受験資格に制限はなく誰でも受験できます。
※ ピープルドット(旧データミックス)とは、2017年創業のデータサイエンス教育会社。企業向けデータ活用人材育成研修・データサイエンティスト育成スクールを運営しており、CBASはその実績をもとに開発された検定です。
Citizen級:現場担当者向けのExcel実務スキル
Citizen級は、Excelを使った基礎的なデータ分析力を測る試験です。問題数20問(多肢選択式)+Excel実技試験、試験時間80分。出題範囲は「集計値と可視化の理解(KPIツリー・基本グラフ・統計指標)」「データハンドリング(前処理・抽出・要約・可視化・要因分析・仮説検証等)」で構成されます。受験料は8,800円(税込)、合格基準は100点満点中70点以上です。
PM級:ビジネス課題を設定し推進する人材向け
PM級(プロジェクトマネージャー級)は、全社横断でデータ活用を推進する「ビジネストランスレーター」的な人材を対象とした試験です。問題数60問(多肢選択式、複選問題含む)、試験時間90分。出題範囲は「ビジネス課題の明確化」「分析プロジェクトの立ち上げ(KPI設計・データ関連法令)」「データ準備(SQL基礎・可視化・集計)」「モデリング・評価(統計学・機械学習の概要)」「レポーティング」の5領域。受験料は11,000円(税込)、合格基準は97点満点中64点以上です。
※ PM級ではSQL・統計学・機械学習の概要も出題範囲に含まれますが、実際にコードを書かせる実技試験ではなく、知識・理解を問う多肢選択式である点に注意してください。プログラミング言語(Python・R等)のコーディング実技は出題されません。
難易度
Citizen級はExcelでの日常的なデータ集計・分析業務の経験があれば無理なく対応できる水準です。一方PM級は、ビジネス課題の設定からKPI設計・法令知識・統計学・機械学習の概要まで一気通貫で問われるため、範囲の広さがネックになりやすく、ある程度の事前学習が必要です。受験体験記では「1日1時間×2〜3週間程度の学習」で合格ラインに到達できたという報告もあります。
受験方法
CBT方式(通年開催)
全国約230カ所のテストセンター備え付けPCで随時受験できます。会場の空き次第でいつでも受験できるため、自分の学習ペースに合わせてスケジュールを組めます。
IBT方式(年1回の全国統一試験)
自宅等から自分のPC・ネット環境で受験できる年1回の「全国統一試験」も実施されています。地方在住者でもテストセンターに行かずに受験できる利点があります。合格証明は紙の認定証ではなく、オンラインで検証可能なデジタル証明書(OpenBadge)として発行され、試験実施月終了から約10日後に発行されます。有効期限はありません。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
マーケティング・営業企画・経営企画
Citizen級はExcelでのデータ集計・分析業務が発生する職種全般(マーケティング・営業企画・経営企画等)で実務に直結します。日々の業務で使うKPIツリーの設計・可視化・仮説検証のスキルを体系的に確認できます。
DX推進担当・ビジネストランスレーター
PM級は、社内のDX推進プロジェクトの企画・立ち上げ・推進を担う人材に向いています。ビジネス部門とデータ分析部門をつなぐ「ビジネストランスレーター」的な役割を担う際、両者の言語を理解している証明として活用できます。
転職・社内評価でのデータリテラシーの証明
特定の職種への直結(独占業務等)はありませんが、履歴書・職務経歴書に記載できる客観的な指標として、転職活動や社内評価の場面で活用されています。
誕生の背景・歴史
DX推進の流れの中で生まれた実務スキル検定
運営会社(当時データミックス)は2017年創業のデータサイエンス教育会社です。DX推進の流れの中で「全てのビジネスパーソンに実践的なデータ分析スキルが求められる」という課題意識から検定を開発しました。まずビジネス側人材向けのPM級が先行してスタートし、その後、現場担当者向けのExcel実技を含むCitizen級が新設されました。
IBT方式の導入と受験機会の拡大
当初はCBT方式(テストセンター受験)のみでしたが、その後IBT方式(自宅受験)にも対応し、地方在住者でも受験しやすくなりました。2024年には運営会社がデータミックスからピープルドットへ商号変更しています。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
Excelでのデータ分析業務に自信をつけたい実務担当者
「Excelは日常的に使っているが、体系的な分析スキルとして評価してもらえる形にしたい」という実務担当者が、まずCitizen級から挑戦するケースが多いです。KPIツリー・基本統計指標・可視化の理論を学び直す良い機会になります。
DX推進の中核を担いたいビジネスパーソン
「データサイエンス部門とビジネス部門の橋渡し役になりたい」というキャリアビジョンを持つ人が、PM級を通じてビジネス課題の設定力・データ活用の企画力を証明する目的で受験します。
豆知識:CBASで知っておきたい事実
プログラミング実技は一切課されない
PM級ではSQL・統計学・機械学習の概要が出題範囲に含まれますが、実際にコードを書く実技試験ではありません。「データ分析の全体像を理解しているか」を問う設計であり、プログラミング未経験者でも挑戦しやすい試験です。
合格証明はデジタルバッジ(OpenBadge)
紙の認定証ではなく、オンラインで検証可能なデジタル証明書として合格を証明します。SNSやオンライン履歴書に貼り付けて視覚的にスキルをアピールできる、近年のデジタル資格に共通するトレンドを反映した仕組みです。
Citizen級はExcel実技、PM級は知識重視という明確な棲み分け
同じ検定名でも級によって測定する能力の性質が異なります。Citizen級は「手を動かして分析する実務力」、PM級は「分析プロジェクトを企画・推進する構想力」という異なる能力を測っており、自分のキャリアの方向性に応じて選ぶことが大切です。
※ 上下関係というより「実務担当者向け」と「推進・企画側人材向け」という役割の違いに近く、Citizen級に合格していなくてもPM級を直接受験することが可能です。
まとめ ― データ活用人材としての実力を客観的に示す
こんな方にとくにおすすめ
- Excelでのデータ集計・分析業務に日常的に携わっている方(Citizen級)
- DX推進プロジェクトの企画・立ち上げを担いたい方(PM級)
- ビジネス部門とデータ分析部門をつなぐ役割を目指す方
- 転職・社内評価でデータリテラシーを客観的に証明したい方
取得に向けた第一歩
公式サイトでCitizen級・PM級それぞれの出題範囲・公式テキストを確認し、自分のキャリアの方向性に合った級を選びましょう。CBT方式は全国230カ所以上のテストセンターで随時受験できるため、都合の良いタイミングで挑戦できます。まずは公式テキストで全体像を掴み、体験記等を参考に学習計画を立てることをおすすめします。
公式サイト:データ分析実務スキル検定(CBAS)公式サイト
