機械保全技能士になるには?設備を守る仕事となり方

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工場の機械が止まらず、安全に動き続ける――その裏側を支えているのが「機械保全技能士」です。設備を守るプロとして、製造業で欠かせない国家資格ですが、「どうやったらなれるの?」「どんな仕事?」と気になる人も多いはず。この記事では、機械保全技能士になる道を、仕事の中身と、なり方に絞って解説します(資格の概要は、記事末のリンク先にまとまっています)。

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そもそも機械保全技能士とは?

機械保全技能士は、工場などの機械設備の「保全」に関する技能を認定する国家資格です。技能検定という制度の一つで、合格すると「機械保全技能士」を名乗れます(名称独占)。所管は厚生労働省で、試験は日本プラントメンテナンス協会(JIPM)が担っています。この技能を評価する、唯一の国家検定として位置づけられています。

「保全」とは、機械設備の故障や劣化を予防し、正常に動き続けるように維持することです。製造業では、生産ラインの機械が止まってしまうと、生産そのものが止まり、大きな損失につながります。だからこそ、設備を点検し、故障を未然に防ぎ、いざというときに素早く直せる「保全のプロ」が欠かせません。機械保全技能士は、そんな、工場の縁の下を支える設備保全の専門家であることを、国が認める資格なのです。

等級と、3つの作業区分

機械保全技能士には、いくつかの等級と、作業の区分があります。その構成を、下の表にまとめました。

区分内容
等級特級・1級・2級・3級(ほかに基礎級)
作業区分機械系保全/電気系保全/設備診断

等級は、入門の3級から、2級、1級、そして管理・監督者レベルの特級まで。上に行くほど、高度な知識と技能が求められます。そして、作業の区分が3つあるのが特徴です。「機械系保全」は機械そのものの保全、「電気系保全」は電気設備の保全、「設備診断」は機械の状態を診断する作業です。自分の仕事や、目指す方向に合わせて、区分を選んで受検します。試験は、学科試験と実技試験の両方があり、その両方に合格する必要があります。機械と電気、両方の知識が役立つ、幅広い分野です。

※ 各級で受検に必要な実務経験の年数や、作業区分ごとの受検できる級は、学歴や訓練歴によって変わります。合格率も級・区分で差があります。資格の概要は記事末のリンク先(固定ページ)にまとまっています。正確な要件は、公式の試験要項で確認してください。

機械保全技能士になるには

では、機械保全技能士になるには、どう進めればよいのでしょうか。基本は、工場で働きながら、経験を積んで挑戦する道です。

入門の3級は、実務経験がなくても受検できる場合があり、工業高校の生徒や、就職したばかりの新人が挑戦する入門級です。まずはここで、基礎の知識と技能を身につけます。そして、工場やメンテナンスの会社に就職し、設備保全の実務を積みながら、2級、1級、そして特級へと、段階的にステップアップしていきます。上位の級では、一定の実務経験が受検の条件になります。つまり、「現場で経験を積む」ことと「技能検定に挑戦する」ことを、両輪で進めていく資格です。設備保全は、実際に機械に触れ、トラブルに対応するなかで身につく技能。だからこそ、現場での経験が、何よりの土台になります。

仕事内容:設備を守る

機械保全技能士は、具体的にどんな仕事をするのでしょうか。設備を「守る」ための、幅広い仕事があります。

まず、機械設備の点検。日ごろから機械の状態を確認し、劣化や異常の兆しを見つけます。次に、故障の予防(予防保全)。故障が起きる前に、部品を交換したり、調整したりして、トラブルを未然に防ぎます。それでも故障が起きたときには、素早く原因を突き止め、修理します。さらに、機械のデータを集めて分析し、状態を診断する仕事もあります。製造の現場では、設備が止まれば生産が止まる。だから、保全のプロが、機械を止めないよう見張り、支えているのです。機械と電気の両方の知識を武器に、工場の心臓部を守る――そんな、やりがいの大きい仕事です。

近年は、機械にセンサーを取り付けて、その状態を常に見守る技術も広がっています。集めたデータを読み解いて、故障の兆しを早めにつかむ――そんな、より高度な保全へと、仕事は進化しています。「壊れてから直す」のではなく、「壊れる前に手を打つ」。この予防の考え方が、保全の中心になってきているのです。機械保全技能士の資格で学ぶ知識は、こうした新しい技術に対応する土台にもなります。ものづくりの現場が高度になるほど、それを陰で支える保全のプロの役割も、重みを増しています。

難易度と、高まる需要

気になる難易度と、この資格の将来性についても見ておきましょう。

難易度は、級によってはっきり分かれます。入門の3級はやさしめですが、上位の級になるほど、合格率は下がり、難関になっていきます。学科と実技の両方に合格する必要があるので、知識だけでなく、実際の技能も磨く必要があります。将来性という点では、需要は堅調です。工場の自動化や省人化が進むなかで、その高度な設備を保守できる人材は、ますます求められています。会社によっては、受検料の補助や、合格したときの報奨金、資格手当を用意しているところもあります。手に職をつけて、長く安定して働きたい人にとって、目指す価値の大きい資格だと言えるでしょう。

持ち帰り豆知識:受検者数がとても多い人気検定

機械保全技能士は、じつは、とても人気のある技能検定です。数字がそれを物語っています。日本プラントメンテナンス協会によれば、年間およそ3万3千人もの人が受検しており、これは数ある技能検定のなかで2番目に多く、ものづくりの分野の職種では、いちばん多い受検者数だとされています。

これほど多くの人が受けるのは、それだけ、設備保全の技能が、製造の現場で必要とされている証です。どんなに優れた機械や生産ラインも、それを維持し、守る人がいなければ、動き続けることはできません。表舞台には出てこないけれど、日本のものづくりを、確かな技能で足元から支えている――それが、機械保全技能士です。地味に見えても、なくてはならない。そんな仕事に誇りを持てる人にとって、ふさわしい資格です。

まとめ:現場で経験を積んで目指す、設備保全のプロ

機械保全技能士は、工場の設備保全の技能を認める国家資格です。特級から3級まであり、機械系・電気系・設備診断の3つの作業区分から選んで受検します。なるには、実務経験がなくても受けられる3級から挑戦し、工場で実務経験を積みながら、上位の級へとステップアップするのが道。学科と実技の両方が問われます。

ものづくりを支える仕事に興味があるなら、最初の一歩は、実務経験がなくても受けられる入門の3級から始めてみること。工場やメンテナンス会社で経験を積みながら、上を目指していきましょう。まずは3級で基礎を固め、現場での実務とともに、着実にステップアップしていくのが王道です。なお、資格の概要や等級の詳しい構成は、下のリンク先(固定ページ)にまとまっています。受検資格の実務年数や合格率は変わることがあるので、挑戦の前に公式の試験要項でしっかり確認してください。

機械保全技能士
機械保全技能士とは機械保全技能士について工場・製造ラインの機械設備を維持・管理する専門技術を証明する国家資格「機械保全技能士」。特級〜3級の等級・試験内容・難易度から、取得後の製造業でのキャリアまで詳しく解説します。概要機械保全技能士は、工...

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