UI/UXデザイン技能検定とは?
概要・難易度・取得のメリットを解説
UI/UXデザイン技能検定の概要
UI/UXデザイン技能検定(UXデザイン関連民間資格)は、UI/UXデザインに関する知識・実践力を認定する各種民間資格の総称です。複数の団体がそれぞれの視点で試験や認定講座を実施しており、「使う人にとって心地よい製品・サービスをデザインする力」を学べる資格として注目を集めています。
※ UI/UXデザインとは、UI(ユーザーインターフェース=画面の見た目や操作性)と、UX(ユーザーエクスペリエンス=利用者が製品やサービスを通じて得る体験全体)をデザインすること。「使いやすく、心地よい」と感じてもらえる体験をつくる仕事、とイメージするとわかりやすいでしょう。
どんな人のための資格?
受験資格は資格・団体によって異なりますが、基本的には誰でも挑戦できます。Webデザイナーやアプリ開発に関わる方はもちろん、商品企画やマーケティングなど、「使う人の気持ちを考える」仕事に携わるあらゆる方に学びの機会が開かれています。
「作る側の都合ではなく、使う人の立場に立って考える力を身につけたい」という、これからの時代に欠かせない視点を養いたい方にぴったりの分野といえるでしょう。
試験の受け方
認定の形式は、資格・団体によってさまざまです。講座を受講して課題を提出する形式や、知識・実践力を問う試験形式など、複数のスタイルが存在します。自分の学びたい内容や目的に合わせて、対象となる資格・講座を選ぶ必要があります。
※ 講座受講+課題提出または試験(団体による)とは、資格によって認定の方法が異なることを意味します。「学んで終わり」ではなく、学んだ内容を課題や試験という形でアウトプットすることまでが、認定の一連の流れになっているのが特徴です。
受験料・受講料や認定の流れは資格・団体により大きく異なります。挑戦を検討される際は、必ず各団体の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
「正解がひとつではない」分野だからこその面白さ
UI/UXデザインは、ユーザーの行動観察やヒアリングを通じて、より良い体験を「設計」していく分野です。明確な正解がひとつに決まっているわけではなく、「どうすればもっと使いやすくなるか」を考え続けるプロセスそのものに、奥深さと面白さがあります。
難易度・学習時間の目安
結論からいうと、UI/UXデザインの分野は「自分の興味や目的に合わせて、学び方を選べる分野」です。資格・講座によって難易度や内容に幅があるため、「まずは基礎的な考え方から学んでみたい」という方にも開かれています。
客観的な目安となる数値
合格率・取得率の目安:複数の民間資格・認定講座が存在し、それぞれ基準が異なるため、統一的な数値は公開されていません。気になる資格・講座が見つかった場合は、その団体の公式情報を確認しながら検討するとよいでしょう。
- 学習時間の目安:基礎的な考え方を学ぶ入門的な内容であればおよそ20〜40時間程度、より専門的な内容になるとさらに時間が必要になるといわれています
- 学び方の形式:講座受講+課題提出、知識試験、実践的なワークショップなど、資格・団体によってさまざまな形式があります(内容や時間は各団体により異なるため、検討の際は必ず公式情報をご確認ください)
「考え方」から学べるので、初めての方にも開かれている
もちろん、専門的な内容に進むほど、実践やデータ分析などの深い知識が求められる場面も出てきます。ただ、入門的な内容では「使う人の立場で考える」という考え方そのものから学べるため、デザインや開発の経験がない方でも取り組みやすいといわれています。
「専門知識はまだないけれど、これからの時代に必要な視点を身につけたい」という方にとって、興味の持ちやすい分野といえるでしょう。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
UI/UXデザインの知識は、「使う人にとって心地よい体験をデザインできる人材」であることを示してくれます。デザインや開発の現場はもちろん、企画やマーケティングなど、幅広い職種で評価されやすいのが魅力です。
知識を直接活かしやすい職種・業務
なかでも、次のような職種・業務では知識を直接活かしやすいでしょう。
- Webサイトやアプリの画面・操作性をデザインするUI/UXデザイナーの仕事
- 商品企画やサービス企画など、利用者目線での提案が求められる仕事
- マーケティングやカスタマーサポートなど、利用者の声を製品改善につなげる仕事
※ UI/UXの考え方は、デザイナーだけのものではなく「利用者を意識するすべての仕事」で役立つ視点だといわれています。職種を問わず学んでおく価値のある分野として、近年注目度が高まっています。
就職・転職活動でのアピール材料にも
「使う人の立場に立って考える力がある」ことは、デザイン・開発・企画など、幅広い職種で歓迎されやすい資質です。「これからの時代に求められる視点を持っていることを伝えたい」「デザインや企画の仕事に挑戦したい」という方にとって、心強い武器になってくれるでしょう。
関連する資格にも目を向けてみる
また、ここで身につけた視点は、関連する資格への興味にもつながります。「UI/UXの基礎を学んだうえで、デザインや人間中心設計の専門性をさらに広げる」というルートを選ぶ人も少なくありません。
- Webデザイン技能検定:Webデザインに関する技能を評価する国家検定(技能検定の一種)
- 人間中心設計専門家:利用者を中心に置いた設計の考え方・実践力を認定する専門資格
※ どちらもUI/UXデザインと関わりの深い分野です。UI/UXデザイン関連資格は「使う人の体験」を考える視点を、Webデザイン技能検定は実際の制作スキルを、人間中心設計専門家はより専門的・体系的な設計手法を、それぞれ強みとして示せる関係にあるとイメージするとわかりやすいでしょう。それぞれの記事も準備が整い次第、このサイトでご紹介していく予定です。
誕生の背景・歴史
UI/UXという考え方は、スマートフォンやアプリが生活に欠かせない存在になっていく中で、「機能が優れているだけでなく、使っていて心地よいかどうか」が、製品やサービスの価値を大きく左右するようになったことを背景に、急速に注目を集めるようになりました。それに伴い、関連する知識やスキルを学べる資格・講座も、複数の団体によって生み出されてきました。
「機能」から「体験」へと評価の軸が広がった時代
かつては「何ができるか」が製品選びの大きな基準でしたが、選択肢があふれる現代では「使っていて気持ちがいいか」「迷わず使えるか」といった体験の質が、より重視されるようになっています。UI/UXという分野が広く知られるようになった背景には、そうした時代の価値観の変化があるといえるでしょう。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
UI/UXデザインの学びは「専門のデザイナーだけのもの」ではありません。さまざまな立場の方が、それぞれの目的で関連資格・講座に取り組んでいます。
主な受講者・取得者層
代表的なのは、次のような方々です。
- Webデザイナーやアプリ開発に関わるエンジニア ― 「作る技術」に加えて「使う人の視点」を体系的に学びたい人
- 商品企画・サービス企画の担当者 ― 利用者にとって本当に価値のある提案ができるようになりたい人
- マーケティング・カスタマーサポートの担当者 ― 利用者の声を、製品やサービスの改善に活かしたい人
- これからデザインやIT業界を目指す学生・社会人 ― これからの時代に求められる視点を、早いうちから身につけたい人
共通する動機は「使う人の気持ちに、もっと寄り添いたい」という思い
共通しているのは、「自分が作るもの・提供するものを、使う人がどう感じるかを大切にしたい」という、温かみのある動機です。技術や制作のスキルだけでなく、人の気持ちに寄り添う視点を学べることが、この分野の大きな魅力といえるでしょう。
こんな人におすすめ・こんな人にはやや物足りないかも
「自分に合っているかどうか」を考えるときの参考に、向き・不向きの傾向も挙げておきます。
- おすすめな人:「使う人にとって心地よいデザイン」という考え方に興味がある人/デザインや開発の技術に加えて、利用者目線の視点も身につけたい人/商品企画やマーケティングなど、利用者理解が求められる仕事に携わっている、または目指している人
- やや物足りないかもしれない人:統一的な国家資格を取得したいと考えている人(この分野は複数の民間資格・講座が存在するため、目的に合わせて個別に検討する必要があります)/制作・実装の専門スキルをまず優先したい人
豆知識:身近な「使いやすさ」の裏にある工夫
UI/UXデザインの分野には、実はちょっとした「うんちく」がいくつもあります。
普段使っているアプリの「迷わなさ」にも理由がある
スマートフォンのアプリやWebサイトを使っていて「直感的でわかりやすい」と感じるとき、その裏には「ボタンの配置」「色の使い方」「画面の流れ」など、UI/UXの工夫が緻密に積み重ねられています。学習を進めると、日常で何気なく使っているサービスの見え方が、ぐっと変わってくるかもしれません。
「使う人に聞く」という、地道な積み重ねが土台になっている
優れたUI/UXは、華やかなアイデア一発で生まれるわけではなく、「実際に使ってもらい、気づいたことを地道に改善していく」というプロセスの積み重ねによって磨かれていくといわれています。地に足のついた取り組みの大切さを実感できる分野でもあります。
まとめ ― 「人の気持ちに寄り添う力」を育ててくれる分野
UI/UXデザインの学びは、「使う人にとって心地よい体験をデザインしたい」という方にとって、これからの時代に欠かせない視点を育ててくれるものです。
「正解のない問い」に向き合う面白さ
「どうすればもっと使いやすくなるか」という問いに、決まった正解はありません。だからこそ、学べば学ぶほど新しい発見があり、考え続けること自体が楽しくなっていく分野だといえるでしょう。
「自分の興味」から始められる、間口の広さ
複数の資格・講座が存在するからこそ、自分の目的やレベルに合わせて、興味のあるところから無理なく学び始められるのも魅力です。
「使う人の気持ちに、もっと寄り添えるようになりたい」――そう思ったときの学びの入り口として、UI/UXデザインの世界はきっと新しい発見を与えてくれるでしょう。
