ORACLE MASTERについて

CBT・オンライン試験誰でも受験可
民間資格

ORACLE MASTER(オラクルマスター)とは?

概要・難易度・世界標準のOracle DB資格を解説

ORACLE MASTERの概要

ORACLE MASTER(オラクルマスター)は、世界最大のデータベース・ソフトウェアメーカーであるオラクル社(Oracle Corporation)が認定する、Oracle Databaseに関する技術者認定資格です。データベースの設計・構築・管理・チューニングに関する実力を認定します。Oracle Databaseは金融・官公庁・製造業の大規模基幹システムで世界トップクラスのシェアを持ち、そのスペシャリストを証明するORACLE MASTERは日本のDB技術者に最も馴染み深い資格のひとつです。

Oracle Database(オラクルデータベース)とは、Oracle社が開発した商用のリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)のことです。大企業・銀行・官公庁・病院などの「絶対に止められない基幹業務システム」で圧倒的なシェアを持ちます。MySQLやPostgreSQLが「使いやすく無料」であるのに対し、Oracle DBは「高い信頼性・性能・サポート体制」を持つ有料DBとして企業用途で選ばれています。

4段階のレベル構成(日本版)

日本ではORACLE MASTERはBronze(入門)→ Silver(基本)→ Gold(上級)→ Platinum(最上位)の4段階で構成されています。BronzeはSQL・リレーショナルDBの基礎。SilverはOracle DBの管理・運用の基礎。Goldは高可用性・パフォーマンス・バックアップなど実務レベルの管理。PlatinumはDBA(データベース管理者)の最上位で実技試験があります。

DBA(Database Administrator:データベース管理者)とは、データベースの設計・構築・性能管理・バックアップ・セキュリティ管理など、データベース全体の健全な運用に責任を持つ専門職のことです。データは企業の最も重要な資産のひとつであり、DBAはそれを守る重要な役割を担います。

試験はCBT形式(テストセンター受験)

Bronze・Silver・Goldはピアソンの認定テストセンターでCBT(コンピュータ試験)形式で受験できます。試験費用はBronzeが16,500円、Silver・Goldが各27,500円程度(税込)です。

難易度・学習時間の目安

★★★☆☆ Bronze: やや易しい〜中級 / Gold以上: 難しい

Bronzeは「SQL基礎+Oracle DB入門」で、DB未経験者でも100〜150時間の学習で合格できます。SilverはOracle DBの管理者コマンドが増えてきて実機練習が重要。Gold以上は高可用性設計・パフォーマンスチューニング・Data Guardなど実務レベルの深い知識が必要で、DBA実務経験がないと難しいです。

合格率の目安(Bronze):十分な学習をした場合60〜70%程度とされています。合格ラインは試験によって異なりますが概ね65%前後です。Goldでは実務経験者でも合格率が大幅に下がります。

取得後に活かせる仕事・関連する職種

データベース管理者(DBA)

金融機関・官公庁・製造業の大規模Oracleシステムの管理・保守を担うDBAとしてのキャリアに直結します。特にSilver以上を取得していると「Oracle DBの基本的な管理ができる人材」として明確に評価されます。

データベースエンジニア・SIer

Oracleシステムを顧客に導入・設計・保守するSIerのエンジニアとして活躍できます。日本の大手SIer(富士通・NTTデータ・日立等)はOracle案件が多く、ORACLE MASTER保有者は社内でも重宝されます。

バックエンドエンジニア・アプリ開発者

Oracle DBを使うWebアプリ・業務アプリの開発者として、SQL最適化・インデックス設計・トランザクション管理など、アプリ開発においてもDBAレベルの知識が活かせます。

誕生の背景・歴史

1990年代:Oracle DB普及とともに資格制度が誕生

ORACLE MASTERは1990年代にOracle Databaseの普及とともに誕生しました。Oracle DBが大企業の基幹システムに急速に採用されるにつれ、「正しくOracle DBを管理できる技術者を認定する制度」の必要性が高まったのです。日本でのORACLE MASTERの認知度は非常に高く、「DB資格といえばオラクルマスター」という認識がIT業界に根付いています。

2019年以降:クラウド時代に対応したOracle Cloud認定資格の追加

2019年頃からOracle Cloudに対応した「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」認定資格が加わり、ORACLE MASTERはオンプレミスDB資格、OCI認定はクラウドDB・インフラ資格として両輪で展開されています。クラウド移行が進む中でも、大企業・金融・官公庁のオンプレミスOracle DBの保守需要は根強く、ORACLE MASTERの価値は継続しています。

どんな人が、どんな目的で取得しているのか

Oracle DBを使う職場のSE・DBA

日々Oracle DBを業務で使うエンジニアが、体系的な知識習得と資格証明を目的に取得するケースが最も多いです。SIer・ユーザー企業のSE・DBAを問わず、「Oracle DBを扱うなら持っておくべき資格」として定着しています。

DB未経験者のキャリア入門

IT専門学校・DB分野の入門者がBronzeから始めて「SQL・データベースの基礎がある人材」をアピールする入門資格として活用するケースも多いです。Bronze取得後にMySQLやPostgreSQLへの応用も広がります。

Gold・Platinumでの上位キャリア志望者

「DBAの最高峰」を目指すエンジニアがGold・Platinumに挑戦するケースもあります。Platinumは実技試験があり取得者が非常に少ない希少資格で、Oracle DBの最高スペシャリストの証明になります。

豆知識:Oracleを設立したラリー・エリソンの「ほら話から始まった」伝説

IBMの論文を読んで「うちで作れる」と言い切った

Oracle社の創業者ラリー・エリソン(Larry Ellison)は1977年、IBMが発表したリレーショナルデータベースに関する研究論文を読み、「この技術を製品化すれば商業的に成功する」と確信して起業しました。当時IBMはリレーショナルDBを製品化していなかった(研究段階だった)ため、エリソンが世界で最初に商用RDBMSを市場投入したのです。

CIAプロジェクトから「Oracle」という名前が誕生

社名の「Oracle(神託・予言)」は、エリソンが以前働いていた際にCIA(米国中央情報局)のデータベースプロジェクト「Oracle」に携わっていたことに由来します。「データから知見を引き出す=神が語る真実」というコンセプトが込められた名前です。今や世界最大のデータベース企業となったオラクルの原点は、40年以上前の一枚のIBM論文でした。

まとめ ― Oracleシステムを扱うDBエンジニアの必携資格

こんな方にとくにおすすめ

  • Oracle DBを業務で使っているSE・DBA・アプリ開発者
  • 金融・官公庁・製造業の大規模ITプロジェクトを担うSIerのエンジニア
  • SQLとデータベース管理の基礎を資格で証明したいDB入門者
  • DBAのスペシャリストとしてGold・Platinumを目指す方

取得に向けた第一歩

まずBronzeから始めましょう。SQLの基礎(SELECT・JOIN・集約関数)とOracle DBの基本概念(表領域・スキーマ・インスタンス)を学び、Oracle公式の学習教材または「紫本(ORACLE MASTER Bronze教科書)」で学習するのが定番です。可能であればOracle Database Express Edition(無料版)を手元にインストールしてSQLを実際に動かすことが最も効果的な学習法です。