DCプランナー(企業年金・個人年金アドバイザー)とは?
概要・難易度・取得後に活かせる仕事を解説
DCプランナーの概要
DCプランナー(企業年金・個人年金アドバイザー)は、確定拠出年金(DC)をはじめとする年金制度や、老後の資産形成に関する知識を認定する民間資格です。日本商工会議所と金融財政事情研究会が共同で運営しており、年金や退職給付制度に関する専門知識を体系的に学べる資格として知られています。
※ 確定拠出年金(DC)とは、加入者が拠出した資金を自分で運用し、その運用結果によって将来受け取る年金額が変動する年金制度のことです。企業が導入する「企業型」と、個人が加入する「個人型(iDeCo)」があるとされています。
受験資格 ― 2級は誰でも受験可能、1級は2級合格が条件
DCプランナー2級には受験資格の制限がなく、誰でも受験できるとされています。一方、DCプランナー1級は、2級合格者のみが受験できるとされており、段階的にステップアップしていく構成になっている点が特徴です。
試験内容 ― 年金・退職給付制度+確定拠出年金制度+資産形成マネジメント
試験は、「年金・退職給付制度等」「確定拠出年金制度」「老後資産形成マネジメント」の3分野から出題されるとされています。2級は四答択一式30問と総合問題10題で構成され、1級はA・B・C分野の3つの試験に分かれており、すべてに合格する必要があるといわれています。
※ 老後資産形成マネジメントとは、年金だけでなく、預貯金や保険、投資なども含めて、老後に必要な資産をどのように準備していくかを考える分野のことです。DCプランナーの試験範囲の一つとして位置づけられています。
合格基準 ― 各分野とも100点満点中70点以上
合格基準は、2級・1級の各分野ともに、100点満点中70点以上とされています。1級では3分野すべてで合格基準を満たす必要があるため、苦手分野を作らずバランスよく学習を進めることが重要といわれています。
難易度・合格率の目安
2級の合格率は35~50%、1級は各分野40%程度
DCプランナー2級の合格率は、おおむね35%から50%程度とされています。1級は各分野ごとに合格率が40%程度といわれており、3分野すべてに合格する必要があることから、全体としての取得難易度はさらに高くなるとされています。
FP資格の学習経験があると進めやすい
DCプランナーの試験範囲は、ファイナンシャル・プランニング技能検定(FP技能士)で学ぶ年金・退職給付制度の知識と関連が深いとされています。FP資格の学習経験がある人は、その知識を土台にしてDCプランナーの学習を進めやすいといわれています。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
金融機関での年金・資産形成相談業務
銀行や証券会社、保険会社などの金融機関では、個人型確定拠出年金(iDeCo)をはじめとする年金・資産形成に関する相談業務に携わる機会があるとされています。DCプランナーの知識は、こうした相談業務で顧客に制度の仕組みを説明する際に役立つといわれています。
企業の人事・総務部門での企業年金制度の運用
企業の人事・総務部門では、企業型確定拠出年金などの企業年金制度を導入・運用する業務に携わることがあるとされています。DCプランナーの知識は、従業員への制度説明や、年金制度の見直しを検討する際の土台として活用できるといわれています。
FP(ファイナンシャル・プランナー)としての専門性向上
独立系のFPや、金融機関に所属するFPが、年金分野の専門性を高めるためにDCプランナーを取得するケースもあるとされています。FP技能検定と組み合わせることで、ライフプラン全体の中で年金制度を説明できる専門家として活動の幅を広げられるといわれています。
誕生の背景・歴史
確定拠出年金制度の導入と専門知識のニーズ
DCプランナーは、確定拠出年金制度が日本で導入されたことを背景に整備されてきたとされています。従来の企業年金とは異なり、加入者自身が資産運用を行う必要があることから、制度の仕組みやリスクをわかりやすく説明できる専門人材のニーズが高まったといわれています。
※ iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、個人が自分で申し込み、自分で運用する年金制度のことです。税制上のメリットがあることから加入者が増えており、その仕組みを説明できる専門知識が求められる場面も増えているとされています。
老後の資産形成への関心の高まり
少子高齢化が進む中で、年金だけに頼らない老後の資産形成への関心が高まってきたとされています。こうした社会的背景から、年金制度に加えて資産形成全体を扱うDCプランナーの知識が、金融や企業の現場で求められるようになってきたといわれています。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
金融機関で年金・資産形成業務に携わる人
銀行や証券会社、保険会社などで、年金や資産形成に関する商品を扱う人が、業務に直結する知識を深めるためにDCプランナーを取得するケースが多いとされています。顧客への説明の正確性を高める目的で取得する人もいるといわれています。
企業の人事・総務担当者
企業の人事・総務担当者が、自社の企業年金制度を正しく理解し、従業員からの質問に対応できるようにするためにDCプランナーを学ぶこともあるとされています。制度の見直しや説明会の運営にも役立つ知識といわれています。
FP資格を持つ人のステップアップ
FP技能検定を取得した人が、年金分野の専門性をさらに高めるためにDCプランナーに挑戦するケースもあるとされています。FPとしての相談業務の中で、年金や資産形成に関する説明の幅を広げたい人に向いているといわれています。
※ 企業型確定拠出年金とは、企業が従業員のために掛金を積み立て、従業員自身がその資金の運用方法を選ぶ年金制度のことです。退職金制度の一形態として導入する企業が増えてきたとされています。
豆知識:関連資格との違いとステップアップ
FP技能検定との違い
FP技能検定は、税金や保険、不動産、年金などライフプラン全般に関する幅広い知識を問う資格です。DCプランナーは、その中でも年金制度、特に確定拠出年金に関する知識をより専門的に掘り下げた資格である点が異なるとされています。FPの知識を土台に、年金分野を深めたい人に向いているといわれています。
証券外務員との違い
証券外務員は、証券会社などで金融商品の販売・勧誘を行うために必要な資格です。DCプランナーは、年金制度や資産形成の仕組みを説明するための専門知識を認定する資格である点が異なり、商品販売の資格というよりは、制度説明の専門性を高める資格として位置づけられています。
まとめ ― 年金と資産形成の専門知識を証明する資格
こんな方にとくにおすすめ
- 金融機関で年金・資産形成業務に携わる方
- 企業の人事・総務部門で企業年金制度を担当する方
- FP資格を持ち、年金分野の専門性を高めたい方
- iDeCoなど老後の資産形成に関心がある方
取得に向けた第一歩
まずは2級から挑戦することが第一歩です。年金・退職給付制度、確定拠出年金制度、老後資産形成マネジメントの3分野について、過去問を使いながら出題傾向を把握し、苦手分野を作らないようバランスよく学習を進めることが、合格への近道とされています。最新の試験日程は、日本商工会議所や金融財政事情研究会の公式サイトで確認できます。
