パターンメーキング技術検定とは?
概要・難易度・取得後に活かせる仕事を解説
パターンメーキング技術検定の概要
パターンメーキング技術検定は、衣服のパターン(型紙)を製作する技術と、その土台となる知識を測定する検定試験です。公益財団法人日本ファッション教育振興協会が実施しており、3級から1級まで、専門教育の進度や実務経験に応じたレベル設定がされているとされています。
※ パターン(型紙)とは、デザインされた服を実際に縫製するために必要な、各パーツの形と大きさを示した型のことです。パターンメーキングは、このパターンを作成する作業全体を指すといわれています。
受験資格 ― 誰でも受験できるが実技対策が必要
パターンメーキング技術検定には、年齢や学歴などの受験資格は設けられていないとされ、誰でも受験することができるといわれています。ただし、後述するように二次試験で実技が課されるため、独学のみで対策を進めるのは難しい検定とされています。
試験内容 ― 一次の理論・製図と二次の実技で構成
試験は一次試験と二次試験の2段階で構成されているとされています。一次試験では、2級・3級ともに理論と製図に関する問題が出題され、この一次試験に合格した人だけが二次試験に進めるといわれています。二次試験は、ボディ(人台)を使用した実寸での実技試験で、フラットパターンメーキングまたはドレーピングのいずれかを選んで受験する形式とされています。
※ ドレーピングとは、布をボディ(人台)に直接当てて、ピンで留めながら立体的にパターンを作成していく手法のことです。フラットパターンメーキング(平面作図によるパターン製作)と並ぶ、代表的なパターン製作の手法のひとつとされています。
級ごとに想定される学習段階
3級の受験は、服飾系の専門学校などで1〜2年間、パターンメーキングに関する教育を受けた人を主な対象として想定されているとされ、2級では3年間程度の専門教育を受けた人が対象として想定されているといわれています。1級については、4年以上の専門教育に加えて5〜6年程度の実務経験を積み、ファッション造形やグレーディングに関する高度な知識・技術を持つ人が対象とされています。
難易度・合格率の目安
合格率は60~70%程度といわれている
パターンメーキング技術検定の合格率は、級によって幅はあるものの、おおよそ60%〜70%程度といわれています。一次試験の理論・製図に加えて、二次試験では実際にパターンを製作する実技が課されるため、知識だけでなく手を動かして製図・縫製の練習を重ねてきたかどうかが、合格率に影響しているとされています。
※ フラットパターンメーキングとは、人体の寸法をもとに、平面の製図用紙の上で計算しながらパターンを作成していく手法のことです。ドレーピングと並ぶ、代表的なパターン製作の手法のひとつとされています。
専門学校での学習が近道とされる理由
独学での合格も不可能ではないとされていますが、二次試験の実技対策には、ボディを使った製図・縫製の練習環境が欠かせないため、専門学校でカリキュラムに沿って学ぶことが、合格への近道とされています。実務経験を積みながら受験を目指す社会人も一定数いるといわれています。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
アパレル企業のパタンナー
アパレル・リテール企業でパターンを作成するパタンナーにとって、パターンメーキング技術検定で測定される知識・技術は、業務の中心となるスキルそのものといえます。検定で学んだ製図や実寸での製作経験は、就職後の実務にそのまま直結するとされています。
グレーディング・工業用パターン作成の担当者
試験科目には工業用パターンメーキングやグレーディング、アパレルCADなども含まれているとされ、量産用のパターン作成やサイズ展開を担当する職種にも、検定で学ぶ知識が役立つといわれています。
※ グレーディングとは、基準となるサイズのパターンをもとに、S・M・L・XLなど複数のサイズのパターンを展開していく作業のことです。アパレル製品を量産する際に欠かせない工程とされています。
ファッションデザイナーを目指す人
デザイナーとして就職する場合にも、デザイン画を実際の服に落とし込む過程でパターンの知識が役立つとされ、パターンメーキング技術検定は、デザイナー志望者が身につけておくべき重要な技術のひとつとして位置づけられているといわれています。
誕生の背景・歴史
現場で活躍できる人材育成を目的に整備
パターンメーキング技術検定は、ファッション教育機関で学ぶ学生が、卒業後にアパレル・リテール企業などでパターン技術者として十分に活躍できるようになることを目的として実施されてきたとされています。デザイナーとして就職する際にも、習得しておくべき重要な技術として位置づけられてきたといわれています。
実技を重視した検定としての位置づけ
知識を測定する筆記試験だけでなく、ボディを使った実寸での実技試験を取り入れている点が、この検定の大きな特徴とされています。理論と実技の両面から技術を確認する仕組みとして、長年運営されてきたといわれています。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
ファッション専門学校の学生
服飾系の専門学校に在学する学生が、授業の進度に合わせて3級・2級の取得を目指すケースが多いとされています。在学中にパターンメーキングの実技力を確認できる機会として活用されているといわれています。
実務経験を積みながら上位級を目指す社会人
すでにアパレル企業でパタンナーとして働いている人が、5〜6年程度の実務経験を積んだうえで1級の取得を目指すケースもあるとされています。実務での経験と検定の学習内容を組み合わせることで、より高度な技術の証明につなげているといわれています。
豆知識:関連資格との違いとステップアップ
ファッション造形検定との違い
ファッション造形検定は、洋裁に関する知識を筆記試験で測定する検定で、受験資格が協会認定校の学生に限られているとされています。一方、パターンメーキング技術検定は、誰でも受験でき、実技試験を伴う点が異なるといわれています。知識をファッション造形検定で確認し、実技をパターンメーキング技術検定で確認するという形で、両方を組み合わせて学ぶ学生も多いとされています。
服飾士との違い
服飾士は、服飾系の専門学校で一定期間以上学んだ人に対して認定される資格とされ、在学期間や履修内容が認定の基準となるといわれています。パターンメーキング技術検定は、試験によって技術レベルを直接測定する点が異なるとされ、両方を取得することで、学習歴と実技力の両方を示せるといわれています。
まとめ ― パターン製作の技術力を測る検定
こんな方にとくにおすすめ
- ファッション専門学校でパターンメーキングを学ぶ方
- アパレル企業でパタンナーを目指す方
- グレーディングや工業用パターン作成に関わる方
- ファッションデザイナーを目指す方
取得に向けた第一歩
パターンメーキング技術検定は、受験資格が設けられていないため、誰でも挑戦することができます。まずは一次試験で求められる理論と製図の基礎を身につけ、そのうえで二次試験の実技に向けて、実寸でのパターン製作やドレーピングの練習を重ねていくことが第一歩とされています。最新の試験情報は、日本ファッション教育振興協会の公式サイトで確認できます。
