国連英検について

実技試験あり筆記試験誰でも受験可
民間資格

国連英検とは?

概要・難易度・取得後の働き方を解説

国連英検の概要

国連英検(国際連合公用語英語検定試験)は、公益財団法人日本国際連合協会が実施する英語検定試験です。単に英語の語学力だけでなく、国際情勢や国連の役割についての知識も問われる点が大きな特徴で、「国際社会で通用する英語力」を測る試験として位置づけられています。

国際連合公用語とは、国連の公式な会議や文書で使用される言語のことで、英語・フランス語・スペイン語・ロシア語・中国語・アラビア語の6言語が定められています。国連英検はこのうち英語に焦点を当てた試験です。

試験の出題範囲と形式

国連英検は特A級・A級・B級・C級・D級・E級の6段階に分かれており、級ごとにリーディング・リスニング・ライティングなどの筆記試験が課されます。上位級になると面接形式のスピーキング試験が加わり、英語での質疑応答を通じて実践的なコミュニケーション能力が評価されます。

特A級とは、国連英検における最上位の級で、国連やその関連機関の職員、外交官などが目指す水準とされています。出題内容も国際機関の実務に即した高度なものになっています。

受験資格・対象者

年齢・学歴・国籍を問わず、誰でも好きな級から受験することができます。中学生レベルのE級から、国際機関での実務に対応できる特A級まで幅広く設定されているため、英語学習の初期段階から国際分野でのキャリアを見据えた人まで、それぞれの目的に合わせて挑戦できます。

英検・TOEICとの違い・ポジション

英検やTOEICが主に語彙・文法・読解などの英語運用能力を測るのに対し、国連英検は「英語力」と「国際的な時事問題への理解」をあわせて評価する点が特徴です。国際関係や時事問題に関心がある人にとっては、英語力の証明と知識の整理を同時に行える試験といえます。

難易度・学習時間の目安

★★★☆☆ 英語力に加えて国際時事の知識が問われる検定試験

学習時間の目安は級によって大きく異なります。たとえば英検2級程度の英語力に相当するB級であれば、英語の基礎学習に加えて、国連や国際機関の役割、時事問題に関する英文記事を読み込む対策が必要です。上位の特A級・A級になると、専門的な国際問題についての英作文力やディスカッション力も求められます。

時事英語とは、ニュースや国際機関の発表など、時事的な話題を扱った英語表現のことです。国連英検では、こうした時事英語に日頃から触れているかどうかが得点を左右します。

合格率の目安:級によって差はありますが、中位級では合格率はおおむね50〜60%程度とされています。上位級になるほど合格率は下がり、特A級・A級では国際機関での実務経験を持つ受験者でも苦戦することがあるといわれています。

取得後に活かせる仕事・関連する職種

国際機関・NGOでのキャリア

国連やその関連機関、国際協力NGOなどで働くことを目指す人にとって、国連英検の上位級は英語力と国際問題への理解を同時に示せる資格として評価されています。国際公務員を志望する学生が学習の指標として活用することもあります。

商社・メーカーの海外事業部門

海外との取引や交渉を担当する部署では、英語でのビジネスコミュニケーション能力に加えて、国際情勢を踏まえた判断力が求められます。国連英検で培った時事英語の知識は、海外ニュースや業界動向を英語で把握する際にも役立ちます。

教育・研究分野でのキャリア

国際関係論や国際政治を学ぶ学生・研究者にとっても、国連英検は専門分野の英語文献を読みこなす力を確認する手段になります。英語教育に携わる人が、自身の知識の幅を広げる目的で受験するケースもあります。

誕生の背景・歴史

1981年:国連協会による創設

国連英検は1981年に、公益財団法人日本国際連合協会によって創設されました。単なる英語力測定にとどまらず、「国連の理念や国際社会への理解を広める」という協会の目的を反映し、国際時事問題を出題に取り入れた点が他の英語検定とは異なる特徴になっています。

国際教育・グローバル人材育成への広がり

近年は、グローバル人材の育成を掲げる大学や高校が、国連英検を英語教育プログラムの一環として取り入れる例も見られます。英語力に加えて国際的な視野を養う教材として、教育現場でも活用されるようになっています。

どんな人が、どんな目的で取得しているのか

国際機関への就職を目指す学生

将来的に国連やその関連機関で働きたいと考えている学生にとって、国連英検は早い段階から国際分野の英語力を養うための目標になります。特A級・A級の取得を長期的な目標に設定し、段階的に学習を進める人もいます。

NGOとは、Non-Governmental Organization(非政府組織)の略で、政府から独立した立場で人道支援や環境保護などの活動を行う団体のことです。国際協力の現場では、英語でのコミュニケーション力が欠かせません。

英語学習と社会・時事への関心を両立したい人

「英語の勉強だけだと続かない」という人にとって、時事問題を扱う国連英検は学習のモチベーションを保ちやすい試験です。ニュースを英語で読む習慣をつけたい人にも向いています。

すでに英検・TOEICで実績がある人のステップアップ

英検準1級やTOEIC900点前後の英語力をすでに持っている人が、「次の目標」として国連英検の上位級に挑戦するケースもあります。語彙・文法だけでなく、国際的なテーマについて自分の意見を英語で述べる力を試すことができます。

豆知識:国際社会と英語のリアル

出題テーマは国連の活動分野そのもの

国連英検の問題には、環境問題、人権、貧困、平和維持活動など、国連が実際に取り組んでいるテーマが頻繁に登場します。試験対策として国連の公式サイトや報告書に目を通すことが、そのまま国際問題への理解を深める学習にもなります。

「英語が得意」と「国際問題に詳しい」は別の力

英語の文法や語彙に自信があっても、国際問題の背景知識がないと国連英検では得点が伸びにくいといわれています。逆に、ニュースをよく見ている人が、英語力以上に良い結果を出すこともあります。2つの力をバランスよく鍛えられる点が、この試験ならではの面白さです。

まとめ ― 英語力と国際感覚を同時に鍛える検定

こんな方にとくにおすすめ

  • 国際機関・NGOなど国際分野でのキャリアを目指す方
  • 英語学習と時事問題への関心を両立させたい方
  • 英検・TOEICからのステップアップを考えている方

取得に向けた第一歩

まずは自分の現在の英語力に近い級(E級〜C級程度)から挑戦し、国連や国際機関に関するニュース記事を英語で読む習慣をつけることから始めましょう。英語力と国際的な視野を同時に伸ばせることが、この検定ならではの強みです。