防火管理者・防災管理者について

筆記試験誰でも受験可
公的資格

防火管理者・防災管理者とは?

概要・難易度・取得のメリットを解説

防火管理者・防災管理者の概要

防火管理者・防災管理者は、消防法に基づく法定資格で、一定規模以上の建物・施設(学校・病院・ホテル・飲食店・百貨店・工場等)で選任が義務づけられている防火・防災の責任者です。消防計画の作成・消防訓練の実施・消防設備の管理・避難誘導の指示などを行います。消防署が実施する「防火管理者講習(甲種・乙種)」または「防災管理者講習」を修了することで資格が取得できます。

※ 防火管理者は「甲種(収容人員50人以上の大規模施設・2日間講習)」「乙種(収容人員50人以上の小規模施設・1日講習)」に分かれます。防災管理者は「大規模高層建物(地上11階建て以上等)の自然災害・大規模テロ等の総合的な防災管理」に対応する資格で、防火管理者講習修了者が追加講習で取得できます。

どんな人のための資格?

企業・学校・病院・ホテル・百貨店など一定規模以上の施設の施設管理担当者・総務担当者、防火管理者に選任された(または選任予定の)方、ビル管理・施設管理のキャリアを目指す方が受講します。法的に選任義務があるため、職場から指示を受けて受講するケースが多いです。

資格の取得方法

消防署または消防機関が主催する防火管理者講習(甲種:2日間、乙種:1日間)を修了するだけで資格が取得できます(試験なし)。受講費は数千円程度です。防災管理者は防火管理者講習修了後に防災管理者講習(1日)を追加受講することで取得できます。

※ 防火管理者・防災管理者は「試験なし・講習修了のみで取得できる」ため、取得難易度は非常に低いです。しかし法定資格として施設管理・総務・施設安全担当でのキャリアに不可欠です。消防設備士・防災士と組み合わせることで、施設の防災管理の専門家として幅広く活躍できます。

講習の内容や日程は変更される場合があります。受講前に必ず管轄消防署の最新情報をご確認ください。

難易度・学習時間の目安

★☆☆☆☆ 取得しやすい ― 試験なし・講習受講(1〜2日間)のみで取得

結論からいうと、防火管理者・防災管理者は「消防法で選任が義務づけられた施設で必要な法定資格で、講習受講のみで取得できる」実務上不可欠の資格です。試験がなく取得しやすい一方、職場での法的責任を担う重要な資格です。

客観的な目安となる数値

  • 取得方法:講習受講のみ(試験なし)・甲種2日/乙種1日
  • 費用の目安:受講費数千円程度

取得後に活かせる仕事・関連する資格

  • 企業・学校・病院・ホテル等の防火管理責任者として消防計画作成・訓練実施
  • ビル管理・施設管理・総務担当での防火・防災管理業務に活用
  • 大規模建物での防災管理者として大規模災害・テロ対策の総合管理

関連する資格にも目を向けてみよう

  • 消防設備士:消防設備の点検・工事を行う国家資格(防火管理と組み合わせて施設管理の専門性向上)
  • 防災士:地域・職場の防災活動を担う民間資格

※ 防火管理者・防災管理者に「消防設備士」「危険物取扱者」「防災士」を組み合わせると、施設の防火・防災管理のプロとして求人での評価が高まります。特にビル管理・施設管理業界では「防火管理者+消防設備士乙種6類(消火器)」は実務上ほぼ必須の組み合わせです。それぞれの記事も準備が整い次第、このサイトでご紹介していく予定です。

誕生の背景・歴史

防火管理者制度は1961年の消防法改正で制度化されました。1955年の洞爺丸台風火災・1958年の幸楽火災など大型施設での火災による多数の死傷者を受け、施設の防火管理体制の整備が急務となり、法定の防火管理者選任義務制度が確立されました。防災管理者制度は2009年の消防法改正で新設され、大規模複合施設での自然災害・テロ等の総合的な防災管理に対応しています。

どんな人が、どんな目的で取得しているのか

  • 施設管理・総務担当者 ― 職場の法的義務(防火管理者選任)として受講・取得
  • ビル管理・設備管理のキャリアを目指す方 ― 施設管理の基本資格として取得
  • 学校・病院・介護施設の管理担当者 ― 法定義務の防火管理者として取得

こんな人におすすめ・こんな人にはやや物足りないかも

  • おすすめな人:施設・ビル管理・総務で防火管理の法定責任者になる方/防災・設備管理のキャリアの第一歩として基礎資格を取得したい方
  • やや物足りないかもしれない人:消防設備の専門技術(点検・工事)を習得したい方(消防設備士が適しています)/地域の防災活動・BCP策定に特化したい方(防災士が適しています)

豆知識:「消防計画」とは何か

防火管理者の主な業務のひとつが「消防計画の作成・届出」です。消防計画とは、火災予防・消火活動・避難誘導・通報連絡・自衛消防訓練の方法などを定めた施設の防火防災マニュアルです。管轄消防署への届出が義務づけられており、年1〜2回の消防訓練の実施も必要です。法令で定められた内容の他、各施設の特性(フロア数・収容人員・危険物の有無等)に合わせて作成します。防火管理者はこの消防計画に責任を持つ施設の防火の要です。

まとめ ― 施設の防火・防災体制を担う「防火管理者・防災管理者」

防火管理者・防災管理者は、「職場・施設の防火・防災を法的に担い、従業員・利用者の安全を守る責任者として活躍したい」という方にとって、施設管理・総務・ビル管理キャリアに不可欠の法定資格です。

「働く場所・利用する人を守る防火のプロとして、施設の安全を確かなものにしたい」――そう思ったときの目標として、防火管理者・防災管理者はきっと頼れる存在になってくれるでしょう。