マーケティング検定とは?
概要・難易度・取得後の活かし方を解説
マーケティング検定の概要
マーケティング検定は、公益社団法人日本マーケティング協会が運営する検定試験で、内閣府認定の公式資格試験として実施されています。商品やサービスを「どう作り、どう届け、どう売るか」というマーケティングの考え方を、体系的に理解しているかどうかを測る検定です。
※ マーケティングとは、商品やサービスが売れるしくみをつくるための活動全体のことです。市場調査・商品企画・価格設定・販促・販売など、幅広い分野が含まれます。
試験の出題範囲と形式
1級・2級・3級の3段階があり、CBT方式(コンピューターを使った試験)で実施されます。3級はマーケティングの基礎概念の理解、2級は実務でマーケターとして認定されるレベルの見識、1級はマーケティング・リーダーとしての知識が問われます。
受験資格・対象者
2級・3級は受験資格に制限がなく、誰でも受験できます。一方で、最上位の1級を受験するには、事前に2級に合格していることが条件になっており、段階的にレベルアップしていく構成になっています。
「内閣府認定」というお墨付き
マーケティング検定は、内閣府が認定する公式資格試験として実施されています。マーケティング関連の検定は数多くありますが、こうした公的な認定を受けている点は、この検定が信頼性の指標としてアピールしやすい要素のひとつです。
※ CBT方式とは、Computer Based Testingの略で、パソコンを使って受験する試験方式のことです。マーケティング検定では、全国各地の指定テストセンターで、自分の都合に合わせた日時に受験できます。
難易度・学習時間の目安
3級・2級は、公式テキストと問題集を中心に学習すれば対応しやすいレベルとされています。1級は、2級合格者だけが挑戦できる上位級で、より高度なマーケティング戦略の知識と応用力が求められます。
各級の難易度の目安
偏差値での難易度の目安として、3級は45前後、2級は49前後、1級は57前後とされています。3級・2級は、公式問題集での対策で合格を狙いやすいレベルとされる一方、1級は実務経験や応用力が問われる、ひとつ上のレベルの試験です。
学習時間の目安
3級の学習時間の目安は30〜50時間程度とされており、マーケティングの基本用語や考え方を整理しておけば対応できるレベルです。2級になると、4P・STPといった分析の枠組みを実際の事例に当てはめて考える力が必要になり、50〜100時間程度の学習が目安とされています。
※ 4P・STPとは、マーケティングの代表的な分析の枠組みです。4P(製品・価格・流通・販促)は商品をどう売るかを整理する視点、STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)は「誰に・どう向けて売るか」を整理する視点で、2級以上では頻出のテーマです。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
マーケティング・企画職
商品企画や販促企画を担当する仕事では、市場をどう分析し、どんな施策を打つかという考え方そのものが業務の中心になります。マーケティング検定で学ぶ枠組みは、企画書を作るうえでの「考え方の地図」として活用できます。
営業職
営業の仕事でも、自社の商品がどんな市場で、どんな相手に向けて売られているのかを理解していることは、提案の説得力につながります。マーケティングの視点を持つ営業担当者として、社内での評価にもつながりやすくなります。
Webマーケティング・SNS運用担当者
Web広告やSNSの運用は、マーケティングの一部分を担う仕事です。全体のマーケティング戦略の中で自分の業務がどう位置づけられているかを理解していると、施策の優先順位や効果検証の視点が変わってきます。
誕生の背景・歴史
「マーケター」の知識を客観的に示す基準づくり
マーケティングという言葉は広く使われている一方で、その知識レベルを客観的に示す基準は長く整っていませんでした。マーケティング検定は、日本マーケティング協会という業界団体が、マーケティングに関わる人の知識を全国共通の基準で測れるようにすることを目的として整備してきた検定です。
1級が「2級合格者限定」である理由
1級の受験には2級合格が条件とされています。これは、マーケティング・リーダーとしての知識を問う1級が、実務経験者を中心とした、より専門性の高い人材を対象としていることの表れだとされています。段階を踏んで学ぶことで、知識の積み上げを重視する設計になっています。
※ 日本マーケティング協会とは、マーケティングに関する研究・教育・普及活動を行う公益社団法人です。マーケティング検定のほか、マーケティングに関するセミナーや研修なども実施しています。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
マーケティングを基礎から学びたい新人・若手社員
配属されたばかりでマーケティングの全体像をつかみたいという新人・若手社員にとって、3級は用語と考え方を整理するための入門として活用されています。
3級で基礎を固めたあと、2級でより実務に近い内容に進むという段階的な学び方が一般的です。
マーケティング職への転職を目指す人
未経験からマーケティング職への転職を目指す人にとって、マーケティング検定の取得は、知識面でのアピール材料になります。内閣府認定の公式資格という点も、説得力を後押しする要素のひとつです。
1級を目指す実務経験者
すでにマーケティング業務に携わっている人が、自分の知識を体系的に整理し、リーダーとしての視点を補強するために1級を目指すケースもあります。
※ マーケティング・リーダーとは、チームや部署のマーケティング戦略全体を主導する立場のことです。1級では、こうした立場に求められる戦略的な視点が出題の中心になります。
豆知識:いきなり1級は受けられない、珍しい検定
「上位級から受験できない」という設計
多くの検定では、自分の実力に応じて上位の級から受験することも可能ですが、マーケティング検定の1級は2級合格者しか受験できません。これは、1級が単なる知識量ではなく、2級で身につけた知識を前提とした「応用力」や「リーダーとしての視点」を測ることを重視しているためだと考えられます。
内閣府認定という珍しいポジション
マーケティング関連の民間検定は数多く存在しますが、その中で内閣府認定の公式資格試験という位置づけを持つものは限られています。この点は、履歴書や名刺に記載する際にも、信頼性を裏付ける要素として意識しておくとよいでしょう。
まとめ ― マーケティングの考え方を体系的に証明する検定
こんな方にとくにおすすめ
- マーケティングの基本的な考え方を整理したい新人・若手社員
- マーケティング職への転職を目指している人
- 営業・企画職でマーケティングの視点を補強したい人
- 2級合格後、1級でより専門的な知識を身につけたい実務経験者
取得に向けた第一歩
まずは3級から、公式テキストでマーケティングの基本用語と考え方に触れてみましょう。CBT方式で実施されているため、自分のスケジュールに合わせて受験日を選びやすく、2級・1級へと段階的にステップアップしていける検定です。

