電気主任技術者(電験)について

筆記試験誰でも受験可
国家資格

電気主任技術者(電験)とは?

概要・難易度・取得のメリットを解説

電気主任技術者(電験)の概要

電気主任技術者(電験)は、電気事業法に基づく国家資格で、発電所・変電所・工場・ビルなどの電気設備の保安・監督を担うために必要な資格です。「第三種(電験三種)」「第二種」「第一種」の3段階があり、扱える電圧の範囲が異なります。電験三種(最大電力500kW未満の需要設備)が最も取得者が多く、ビルメンテナンス・電力会社・メーカー・再生可能エネルギー業界など幅広い分野で必要とされます。

※ 電気主任技術者は「電気設備の保安監督を業として行える唯一の国家資格」です。一定規模以上の電気設備を持つ事業所(工場・ビル・病院・データセンター等)には電気主任技術者の選任が義務づけられており、必置資格として需要が高い。受験資格はなく誰でも受験できますが、電験三種は合格率10%前後の難関試験として知られています。

どんな人のための資格?

受験資格はなく、誰でも受験できます。電力会社・ビルメンテナンス(設備管理)・工場・太陽光発電・風力発電などの再生可能エネルギー事業者・電気工事会社・電気機器メーカーなど、電気設備に関わるすべての業界で高く評価されます。

試験の受け方

電験三種の試験は年2回(上期:3月申込→6月受験、下期:8月申込→11月受験)実施されます。試験科目は「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目で、各科目60%以上(相対基準の場合あり)が合格ラインです。科目合格制度(3年間有効)があるため、複数年での取得も可能です。

※ 電験三種の合格率は近年改善され10〜12%程度が目安です(2022年度から年2回試験化・CBT方式も導入)。学習時間の目安は1000時間以上とされており、電気・数学の基礎知識と長期的な学習計画が合格のポイントです。合格後は「電気主任技術者証」が交付されます(実務経験不問)。

受験資格や試験内容は変更される場合があります。お申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

難易度・学習時間の目安

★★★★★ 非常に難しい ― 合格率10〜12%、1000時間以上の学習が目安です

結論からいうと、電験三種は「1000時間以上の長期学習が必要な、電気業界のキャリアを大きく変える難関国家資格」です。理論・電力・機械・法規と幅広い知識が求められ、特に「理論」と「機械」の難易度が高いとされます。しかし合格すれば高収入・安定した雇用が期待でき、需要が高い資格です。

客観的な目安となる数値

  • 合格率の目安:10〜12%程度(電験三種)
  • 学習時間の目安:1000時間以上

取得後に活かせる仕事・関連する資格

  • ビルメンテナンス(設備管理)での電気設備の保安監督・主任技術者として
  • 太陽光発電所・風力発電所など再生可能エネルギー施設の電気保安担当として
  • 電力会社・電気機器メーカーでの技術職・設計・品質管理のキャリアに活用

関連する資格にも目を向けてみよう

  • 電気工事士(第一種):現場での電気工事実施に必要な国家資格
  • エネルギー管理士:工場・ビルのエネルギー管理を担う国家資格(電験との相性抜群)

※ 「電験三種」に「エネルギー管理士」「消防設備士」を組み合わせることで、ビルメンテナンス・設備管理業界で最上位の「ビルメン四天王(電験三種・エネ管・消防設備士・危険物乙4)」に近づきます。再生可能エネルギーの急拡大により、電験三種保有者の年収・需要は今後もさらに高まると予測されています。それぞれの記事も準備が整い次第、このサイトでご紹介していく予定です。

誕生の背景・歴史

電気主任技術者制度は電気事業法に基づき、電気設備の保安確保を目的に整備されました。高度経済成長期の電力需要急増・大型電気設備の普及とともに、専門的な保安監督者の必要性が高まりました。近年の太陽光発電・蓄電池・EV(電気自動車)普及により、電験の活躍フィールドは工場・ビルを超えて急速に広がっています。

どんな人が、どんな目的で取得しているのか

  • 電気・電子系の学生・工学部卒業生 ― 電気系の最高峰資格として就職・キャリアアップに取得
  • ビルメン・設備管理の現場スタッフ ― 年収アップ・主任技術者としての選任を目指して取得
  • 再生可能エネルギー業界への転職希望者 ― 太陽光発電所等の電気保安業務に必要なため取得

こんな人におすすめ・こんな人にはやや物足りないかも

  • おすすめな人:電気設備の管理・保安のエキスパートを目指す人/難関資格への長期挑戦で大幅なキャリアアップを目指す人
  • やや物足りないかもしれない人:電気工事の実作業に特化したい方(第一種電気工事士が適しています)/化学・機械など他の工学分野に強みを持つ方(技術士が適しています)

豆知識:「需要設備」と「発電設備」の違い

電験三種(第三種電気主任技術者)の管轄は「最大電力500kW未満の需要設備(工場・ビル等に電気を使うための設備)」です。これを超える「500kW以上の需要設備」や「発電設備(変電所等)」は電験二種・一種が必要となります。身近な例では、大型ショッピングモール・データセンター・工場の電気設備が電験三種の管轄に該当することが多いです。

まとめ ― 電気インフラの番人「電気主任技術者(電験)」への挑戦

電気主任技術者(電験三種)は、「電気設備の保安監督のプロとして活躍し、高収入・安定したキャリアを築きたい」という方にとって、電気業界の最重要資格のひとつです。

「難関を乗り越えて得る確かな専門性で、電気インフラを守り続けたい」――そう思ったときの目標として、電気主任技術者はきっと頼れる存在になってくれるでしょう。