Webデザイン技能検定とは?
概要・難易度・取得のメリットを解説
Webデザイン技能検定の概要
Webデザイン技能検定は、Webデザインに関する技能を評価する国家検定です。「技能検定」という、ものづくりや専門技術の習熟度を国が認定する制度の一種にあたり、Web業界では数少ない公的な資格として位置づけられています。中央職業能力開発協会が運営を担っています。
※ 技能検定とは、厚生労働省が定める国家検定制度のひとつで、特定の職種について「一定の技能を持っている」ことを公的に証明してくれるもの。料理や建築など、さまざまな分野に存在しますが、WebデザインもこのWebデザイン技能検定によってカバーされています。
どんな人のための資格?
受験資格は級によって異なりますが、基本的には誰でも挑戦できます。Web制作会社で働くデザイナーはもちろん、これからWebデザインを学ぶ学生や、独学でスキルを身につけてきた方が「実力を客観的な形で示したい」という理由で受験することも多い資格です。
「自分のデザインスキルを、国の認定という確かな形で証明したい」という方にとって、心強い後ろ盾になってくれるでしょう。
試験の受け方
試験は「学科試験」と「実技試験」の組み合わせで行われます。学科ではWebデザインに関する知識を、実技では実際にデザインやコーディングを行う課題への対応力が問われます。級は1級から3級まであり、級が上がるほど高度な知識・技術が求められます。
※ 学科+実技とは、知識を問うペーパーテストと、実際に手を動かして制作物を仕上げる実技試験を組み合わせた試験形式のこと。「知っている」だけでなく「実際に作れる」ことまで確かめられるのが特徴です。
受験料は級によって異なります。受験料や試験内容は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
級ごとに「目指す姿」が変わる
3級は基礎的な知識・技能の習得を、2級は実務に対応できるレベルを、1級は指導者やリーダーとして通用する高度な技能を、それぞれ目安としているといわれています。「今の自分に合った級から始めて、段階的にレベルアップしていく」という挑戦の仕方ができるのも、この検定の特徴です。
難易度・学習時間の目安
結論からいうと、Webデザイン技能検定は「級を選んで、自分のレベルに合わせて挑戦できる試験」です。初めての方は3級から、実務経験のある方は2級からスタートするなど、無理のない計画を立てやすいのが魅力です。
客観的な目安となる数値
合格率の目安:級によって幅があり、明確な数値は公開されていませんが、しっかり対策をした受験者の多くが合格ラインに到達しているといわれています。
- 学習時間の目安:3級であればおよそ50時間程度、2級・1級ではより実務的な経験や対策時間が必要になるといわれています
- 出題形式:学科試験(知識)と実技試験(制作課題)の組み合わせで実施されます(出題内容や試験時間は級により異なるため、受験前に必ず公式情報をご確認ください)
「作りながら学べる」のが嬉しいポイント
もちろん、実技試験には「実際に手を動かして仕上げる」という難しさもあります。ただ、その分、学習の過程そのものが実務に直結したスキルアップにつながりやすいのも、この検定ならではの魅力です。
「資格の勉強を通じて、ポートフォリオに使える制作物も増やしたい」という方にとって、一石二鳥の試験といえるでしょう。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
Webデザイン技能検定は、「Webデザインの実務スキルを、国の認定という形で証明できる」貴重な資格です。Web業界でキャリアを築きたい方にとって、確かな指針になってくれるでしょう。
知識を直接活かしやすい職種・業務
なかでも、次のような職種・業務では知識を直接活かしやすいでしょう。
- Web制作会社やデザイン事務所でのWebデザイナー・コーダーの仕事
- 企業の広報・マーケティング部門でのサイト運営・更新業務
- フリーランスとして、Web制作の実績や信頼性を示したい場面
※ Webデザインの仕事は実力主義の側面が強いといわれますが、「実力を裏付ける客観的な証明」があることで、初めて取引する相手やクライアントからの信頼を得やすくなる場面も多いでしょう。
就職・転職活動でのアピール材料にも
国家検定であるという信頼性の高さから、「Webデザインの基礎から実務レベルまでを理解している」ことを伝えやすいのも魅力です。「未経験からWeb業界を目指したい」「フリーランスとして実績を積み上げたい」という方にとって、心強い武器のひとつになってくれるでしょう。
関連する資格にも目を向けてみる
また、ここで身につけたスキルは、関連する資格への興味にもつながります。「Webデザインの基礎を固めたうえで、さらに専門性を広げたい」というルートを選ぶ人も少なくありません。
- Webクリエイター能力認定試験:HTML・CSS等を用いたWebサイト制作の実践的な能力を測る検定試験
- 色彩検定:色の知識や配色技術を体系的に学べる、デザイン分野で広く役立つ資格
※ どちらもWebデザイン技能検定と同じく、デザインや制作に関わる実務スキルを裏付けてくれる資格です。Webデザイン技能検定は技能の総合力を、Webクリエイター能力認定試験は制作の実践力を、色彩検定は配色の専門知識を、それぞれ強みとして示せる関係にあるとイメージするとわかりやすいでしょう。それぞれの記事も準備が整い次第、このサイトでご紹介していく予定です。
誕生の背景・歴史
Webデザイン技能検定は、Webサイトが企業や個人にとって欠かせない存在になっていく中で、「Webデザインという専門技能を、国として正式に評価する仕組みが必要だ」という機運の高まりを受けて創設された、技能検定制度のひとつです。
「感覚」だけでなく「技能」として認められた分野
Webデザインは、ともすれば「センスが全て」と思われがちな分野です。しかし、この検定が国家検定として制度化されたことは、Webデザインが「学び、磨くことができる確かな技能である」と公的に認められたことの表れともいえるでしょう。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
Webデザイン技能検定は「すでにプロとして活躍しているデザイナーだけの資格」ではありません。さまざまな立場の方が、それぞれの目的で挑戦しています。
主な受験者層
代表的なのは、次のような方々です。
- Webデザインの専門学校・大学に通う学生 ― 学んだ知識を、就職活動に向けた実績として残したい人
- Web制作会社で働くデザイナー・コーダー ― 自分の実務スキルを、客観的な形で裏付けたい人
- 独学でWebデザインを学んできた人 ― 我流になっていないか、知識を体系的に確認したい人
- フリーランスを目指す・すでに活動している人 ― クライアントへの信頼材料として資格を持ちたい人
共通する動機は「実力を、わかりやすい形で示したい」という思い
共通しているのは、「自分のスキルを、誰が見てもわかる形で示したい」という思いです。Webデザインは成果物そのものが評価されやすい分野ですが、初対面の相手や、これから取引を始める相手には、資格という「共通言語」が信頼構築の助けになってくれるでしょう。
こんな人におすすめ・こんな人にはやや物足りないかも
「自分に合っているかどうか」を考えるときの参考に、向き・不向きの傾向も挙げておきます。
- おすすめな人:Webデザインの基礎から実務レベルまでを、段階的に身につけたい人/自分のスキルを公的な資格という形で裏付けたい人/制作課題を通じて、実践的なスキルアップも同時に目指したい人
- やや物足りないかもしれない人:すでに高度な実務経験があり、特定分野(コーディングやUI/UXなど)をさらに深掘りしたい人(この場合はより専門特化した資格が選択肢になります)/資格取得よりも、まず制作実績を積み上げることを優先したい人
豆知識:級ごとに変わる「目指す姿」
Webデザイン技能検定には、実はちょっとした「うんちく」がいくつもあります。
1級は「指導者」としての視点も問われる
1級になると、単に制作スキルが高いだけでなく、後進を指導したりプロジェクト全体を見渡したりする視点も求められるようになるといわれています。「自分の技能を高める」段階から「人に伝える」段階へとステップアップできるのも、この検定の面白いところです。
「数少ない国家検定」という希少性
Web・デザイン関連の資格は民間資格が多い中、Webデザイン技能検定は数少ない国家検定のひとつです。その希少性から、履歴書や名刺に記載したときの印象も強く残りやすいといわれています。
まとめ ― 「実力」を、確かな形にしてくれる検定
Webデザイン技能検定は、「自分のデザインスキルを、誰の目にも伝わる形で証明したい」という方にとって、頼れる目標になってくれる資格です。
「作る力」と「証明する力」を同時に育てられる
学科だけでなく実技も含む試験だからこそ、学習の過程そのものが実務スキルの底上げにつながります。資格取得という目標が、結果的に「作る力」を伸ばすきっかけにもなってくれるでしょう。
「自分のレベル」から始められる安心感
3級から1級まで、自分の今の実力に合わせて挑戦できるのも、この検定の優しいところです。無理なくスタートして、着実にレベルアップしていけるでしょう。
「自分のデザイン力を、確かな形で証明したい」――そう思ったときの目標として、Webデザイン技能検定はきっと頼れる存在になってくれるでしょう。
