JATI認定トレーニング指導者とは?
概要・難易度・取得後に活かせる仕事を解説
JATI認定トレーニング指導者の概要
JATI認定トレーニング指導者は、スポーツ現場でのトレーニング指導に関する専門知識・技術を認定する資格で、特定非営利活動法人日本トレーニング指導者協会(JATI)が認定しています。アスリートの競技力向上から、一般の方の健康づくりまで、幅広い対象にトレーニングを指導するための専門資格として知られています。
※ JATI(日本トレーニング指導者協会)とは、トレーニング指導者の資質向上と社会的地位の確立を目的に活動する特定非営利活動法人です。トレーニング指導の専門資格として、JATI-ATI・JATI-AATI・JATI-SATIの3段階の認定制度を設けています。
3段階の資格区分(ATI・AATI・SATI)
JATIの認定資格には、基礎となる「JATI-ATI(トレーニング指導者)」、その上位にあたる「JATI-AATI(上級トレーニング指導者)」、さらに上位の「JATI-SATI(特別上級トレーニング指導者)」の3段階が用意されているとされています。多くの人は、まずJATI-ATIの取得を目指すところから始めるとされています。
受験資格 ― 学歴・実務経験に応じた要件
JATI-ATIの受験資格は、JATIの正会員であることに加え、大学・専門学校などを卒業していること、または高等学校卒業後に3年以上の運動指導の実務経験があることが必要とされています。上位資格のJATI-AATIでは、JATI-ATI取得後に3年以上の指導経験を積んでいること、AED/CPR(救命講習)の認定を受けていることなどが追加で求められるとされており、資格区分によって受験資格の条件が段階的に変わる点が特徴といわれています。
試験内容 ― 90分の筆記試験
JATI-ATIの認定試験は、90分間の筆記試験のみで実施されるとされています。出題範囲は、トレーニング科学や解剖学・生理学、コンディショニング理論など、トレーニング指導者として必要な専門知識が中心とされています。
※ AED/CPRとは、AED(自動体外式除細動器)を用いた救命処置と、CPR(心肺蘇生法)の総称です。トレーニング指導の現場では、利用者の急な体調変化に対応できることが求められるため、上位資格のJATI-AATIでは認定の必須条件の一つとされています。
難易度・学習時間の目安
合格率は受験区分によって差がある
JATI-ATIの合格率は、受験する区分によって差があるとされています。一般の方を対象とした認定試験では合格率が80%〜90%程度と高めですが、専門学校などの養成校・養成機関を通じて受験する場合は50%〜70%程度とされ、年度によって59%〜84%程度の範囲で変動しているとされています。受験資格を満たすまでに学歴や実務経験の条件があるため、試験自体は比較的高い合格率になっているといわれています。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
スポーツチーム・競技団体のトレーニング指導者
学校の部活動やスポーツチーム、競技団体などで、選手の体力向上やコンディショニングを担当するトレーニング指導者として、JATI認定資格は専門性を示す資格として活用できるとされています。
フィットネスクラブ・パーソナルジムのトレーナー
フィットネスクラブやパーソナルジムで一般の利用者にトレーニング指導を行うトレーナーにとっても、JATI認定資格は科学的根拠に基づいた指導力を証明する資格として位置づけられているとされています。
専門学校・養成機関の指導者
スポーツ・フィットネス系の専門学校などで、次世代のトレーナーを育成する立場の指導者にとっても、JATI-AATIやJATI-SATIといった上位資格は、指導者としての専門性を裏付けるものとされています。
※ コンディショニングとは、選手や利用者の体調・身体能力を最良の状態に整えるための取り組みのことです。トレーニング指導だけでなく、休養や栄養面への配慮も含めて行われるとされています。
誕生の背景・歴史
日本トレーニング指導者協会(JATI)の設立
JATIは、トレーニング指導者の専門性向上と社会的地位の確立を目的に設立された特定非営利活動法人とされています。設立以降、トレーニング指導に関する知識・技術を体系化し、資格認定を通じて指導者の質を担保する取り組みを続けてきたといわれています。
3段階の認定制度が整備された経緯
トレーニング指導者として必要な知識・経験は、キャリアの段階によって異なるという考え方から、基礎レベルのJATI-ATI、実務経験を積んだ上級者向けのJATI-AATI、さらに高度な専門性を持つJATI-SATIという3段階の認定制度が整備されてきたとされています。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
体育系大学・専門学校の卒業生
体育系の大学や専門学校でスポーツ科学を学んだ人が、卒業時にJATI-ATIの受験資格を満たすため、卒業と同時に取得を目指すケースが多いとされています。
実務経験を積んだトレーナー
すでに現場で運動指導の実務経験を積んでいる人が、その経験を活かしてJATI-ATIを取得し、さらにJATI-AATIへのステップアップを目指すこともあるとされています。
指導者としてのキャリアを築きたい人
将来的にスポーツチームの専属トレーナーや、フィットネス施設の指導責任者を目指す人が、専門性を体系的に証明する手段としてJATI認定資格を取得することもあるとされています。
豆知識:関連資格との違いとステップアップ
NSCA認定パーソナルトレーナーとの違い
NSCA認定パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)は、個人向けのパーソナルトレーニング指導に重点を置いた資格として知られています。一方、JATI認定トレーニング指導者は、競技スポーツの現場でのトレーニング指導にも対応できる、より幅広い対象を想定した資格として位置づけられているとされています。
健康運動指導士との違い・ステップアップ
健康運動指導士は、公益財団法人健康・体力づくり事業財団が認定する資格で、主に医療・健康分野での運動指導を専門とする点が特徴とされています。JATI認定トレーニング指導者は競技スポーツ向けの専門性が強く、両方を取得することで、競技者から一般の健康づくりまで幅広い対象に対応できるようになるといわれています。
※ 健康運動指導士とは、個人の健康状態や体力に応じた運動プログラムを作成・指導できる人材を認定する資格で、医療機関や健康増進施設などで活躍する人が多いとされています。
まとめ ― トレーニング指導の専門性を証明する資格
こんな方にとくにおすすめ
- 体育系大学・専門学校でスポーツ科学を学んでいる方
- スポーツチームや競技団体でトレーニング指導をしたい方
- フィットネスクラブで専門性の高い指導を行いたい方
- すでに運動指導の実務経験があり、上位資格を目指したい方
取得に向けた第一歩
まずはJATIの正会員になり、自身の学歴・実務経験がJATI-ATIの受験資格を満たしているかを確認することが第一歩です。トレーニング科学や解剖学・生理学などの基礎を学び、90分の筆記試験に向けて準備を進めましょう。資格区分ごとの詳しい要件や最新の試験日程は、JATIの公式サイトで確認できます。
