専門調理師・調理技能士について

実技試験あり筆記試験実務経験・学歴が必要
国家資格

専門調理師・調理技能士とは?

概要・難易度・調理師免許との違いを解説

専門調理師・調理技能士の概要

専門調理師・調理技能士は、調理の高度な技術と知識を認定する国家資格で、学科試験と実技試験の両方に合格すると、厚生労働大臣から「専門調理師」「調理技能士」という2つの称号が同時に与えられるとされています。調理師としての地位向上や、食文化の発展、国民の食生活の改善に役立てる目的で設けられた制度です。

調理師免許とは、調理師法に基づき都道府県知事が交付する国家資格で、調理師として働くための基本となる資格です。専門調理師・調理技能士を受験するには、この調理師免許を取得していることが前提条件とされています。

専門調理師と調理技能士の関係(2つの称号)

この資格は、調理師法に基づく「専門調理師」と、職業能力開発促進法に基づく「調理技能士」という、根拠となる法律が異なる2つの称号を同時に取得できる仕組みになっているとされています。1回の試験で2つの称号が得られる点が、この資格の特徴のひとつといえます。

6つの専門分野

試験は、日本料理・麺料理・西洋料理・中国料理・すし料理・給食用特殊料理の6つの専門分野に分かれているとされています。受験者は自身が長年携わってきた分野を選んで受験するのが基本で、それぞれの分野に応じた学科・実技の出題が行われます。

受験資格 ― 調理師免許+実務経験が必要

受験資格は、調理師免許を取得していることに加えて、一定年数の実務経験が必要とされています。実務経験のみの場合は8年以上(うち調理師免許保有期間3年以上)、調理師養成施設の卒業者は6年以上(うち調理師免許保有期間3年以上)の実務経験が必要とされ、長年の現場経験を積んだ人を対象とした資格であることがわかります。経験年数の数え方や対象となる施設の範囲は、受験する都道府県の窓口で事前に確認しておくと安心です。

難易度・学習時間の目安

★★★★☆ 長年の実務経験を前提とした学科+実技試験で、専門分野での総合的な実力が求められます

受験資格自体に長年の実務経験が必要なため、調理師免許取得後すぐに挑戦できる資格ではありません。試験では学科の知識に加えて、選択した専門分野での実技の完成度も問われるため、現場での経験を積みながら、出題範囲に沿った学習を計画的に進めることが求められるとされています。

合格率について:合格率は公的には公表されていないとされていますが、受験資格自体に長年の実務経験を要するため、十分な実務経験と準備があれば挑戦しやすい試験ともいわれています。

取得後に活かせる仕事・関連する職種

専門料理店の料理長・シェフ

日本料理店や中国料理店などで料理長やシェフを務める人にとって、専門調理師・調理技能士の称号は、長年の経験と高度な技術を持つことを公的に示す資格として活用されるとされています。

調理師養成施設の講師

専門調理師・調理技能士の資格を持つことで、調理師を養成する学校などで講師を務める際の資格要件を満たせる場合があるとされています。次世代の調理師を育てる立場として活かされることもあります。

ホテル・レストランの調理スタッフ

ホテルやレストランの調理部門で長年勤務してきた人が、自身の技術を客観的に示すために取得を目指すケースもあるとされています。

誕生の背景・歴史

1982年(昭和57年):制度の創設

専門調理師・調理技能士の制度は、調理の技術・技能の向上を図るとともに、調理師という職業の社会的地位を高め、食文化の発展や国民の食生活の向上に役立てる目的で、1982年(昭和57年)に創設されたとされています。

専門調理師・調理技能士という2つの称号は、同じ試験に合格することで同時に与えられるものです。「専門調理師」は調理師法、「調理技能士」は職業能力開発促進法というそれぞれ異なる法律に基づく称号とされています。

調理技術技能センターの役割

1982年11月、調理技術技能センターが指定・登録され、専門調理師・調理技能士制度に関する事務を適正に実施する団体として活動しているとされています。試験の実施や称号の付与に関する手続きなどを担っているとされています。

調理技術技能センターとは、専門調理師・調理技能士制度に関する事務を担う団体のことです。試験の実施や称号付与に関する手続きなど、制度の運営を支える役割を担っているとされています。

どんな人が、どんな目的で取得しているのか

長年調理師として働いてきた人

調理師免許を取得後、長年現場で経験を積んできた人が、自身の技術を国家資格として証明する目的で取得を目指すケースが多いとされています。

調理師養成施設で教えたい人

調理師を目指す学生を指導する立場になりたい人が、講師としての資格要件を満たす目的で取得を目指すこともあるとされています。

専門分野を極めたい料理人

日本料理やすし料理など、特定の専門分野を長く手がけてきた料理人が、その分野での技術を公的に証明するために挑戦するケースもあるとされています。後進の育成に関わる際にも、説得力のある経歴として役立つといわれています。

食文化とは、ある地域や時代における食材・調理法・食習慣などを含む、食に関する文化全体を指す言葉です。専門調理師・調理技能士制度は、調理師個人の技術向上だけでなく、こうした食文化の発展に寄与することも目的の一つとされています。

豆知識:試験の構成と調理師免許との違い

学科+実技の2つの試験

試験は学科試験と実技試験の両方で構成されており、両方に合格することで称号が与えられるとされています。学科では衛生管理や食品に関する知識、実技では選択した専門分野の調理技術が問われるとされています。

調理師免許との違い

調理師免許は、調理師として働くための基本資格であり、養成施設の卒業や試験合格によって取得できます。一方、専門調理師・調理技能士は、調理師免許取得後に長年の実務経験を積んだ人が挑戦する、より上位の資格として位置づけられている点が大きな違いです。調理師としてのキャリアを積み重ねた先にあるステップアップの目標として捉えるとわかりやすいでしょう。

まとめ ― 調理師としての技術を証明する上位資格

こんな方にとくにおすすめ

  • 調理師免許を取得後、長年現場経験を積んできた方
  • 専門料理店で料理長・シェフを務めている方
  • 調理師養成施設で講師を目指している方
  • 特定の専門分野での技術を公的に証明したい方

取得に向けた第一歩

まずは調理師免許を取得し、選択したい専門分野での実務経験を積むことが基本の流れです。必要な実務経験年数を満たしたら、学科・実技試験の出題範囲を確認して準備を進めましょう。最新の試験日程や受験要項は、調理技術技能センターの公式サイトで確認できます。

調理技術技能評価試験について – 調理技術技能センター