経営学検定(マネジメント検定)とは?
概要・難易度・取得後の活かし方を解説
経営学検定(マネジメント検定)の概要
マネジメント検定(旧称:経営学検定)は、一般社団法人日本経営協会が実施している検定試験です。経営に関する基本的な知識から、組織を動かすための経営管理能力・問題解決能力までを、全国共通の基準で測ることを目的としています。
※ 経営管理能力とは、組織の目標を達成するために、人・お金・情報などの資源をどう配分し、動かすかを考える力のことです。マネジメント検定では、こうした考え方を体系的に学べる内容になっています。
試験の出題範囲と形式
出題形式は4肢択一で、CBT方式(コンピューターを使った試験)で実施されます。経営戦略・組織論・マーケティング・人事・財務といった、経営学の主要分野から幅広く出題されるのが特徴です。
受験資格・対象者
受験資格に制限はなく、誰でも受験できます。新入社員や学生から、管理職・経営幹部まで、立場に応じたレベルの級が用意されているため、幅広い層が対象になります。
「経営学検定」から「マネジメント検定」への改称
この検定は2022年まで「経営学検定」という名称で実施されていましたが、2023年から「マネジメント検定」へと名称と試験制度が改訂されました。あわせて、それまでの「初級・中級・上級」という呼び方も、「Ⅲ級・Ⅱ級・Ⅰ級」という級表記に変更されています。
※ CBT方式とは、Computer Based Testingの略で、パソコンを使って受験する試験方式のことです。マネジメント検定では、全国の試験会場で、自分の都合に合わせた日時に受験できます。
難易度・学習時間の目安
Ⅲ級(旧:初級)は、経営学の基礎知識を学ぶレベルとされ、新入社員や学生でも取り組みやすい内容です。Ⅱ級(旧:中級)になると、経営・マネジメントに関する体系的な知識が問われ、Ⅰ級(旧:上級)では、経営幹部に求められるビジネス構想力や戦略策定の知識まで出題範囲に含まれます。
合格基準と学習時間
各級とも一定の得点率以上が合格基準とされています。Ⅲ級の学習時間の目安は30〜50時間程度とされており、市販のテキストで経営学の主要分野をひととおり学んでおけば対応しやすいレベルです。
勉強法の方向性
公式テキスト・問題集が用意されており、経営戦略・組織論・マーケティング・人事・財務といった分野ごとに、用語の意味と考え方を整理して学ぶのが基本的な進め方です。4肢択一形式のため、過去問演習を繰り返すことで出題のパターンに慣れることも効果的とされています。
※ 経営戦略・組織論・マーケティングとは、経営学の代表的な分野です。経営戦略は「会社がどの方向に進むか」、組織論は「人をどう組織化し動かすか」、マーケティングは「商品やサービスをどう届けるか」を考える分野で、マネジメント検定ではこれらをバランスよく学びます。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
新入社員・若手社員
経営学の基礎知識は、自分の仕事が会社全体のどこに位置づけられているのかを理解するうえで役立ちます。Ⅲ級で学ぶ内容は、新入社員が会社の仕組みを大づかみに理解するための入門として活用されています。
中堅社員・マネージャー
チームや部署を管理する立場になると、組織運営や人材マネジメントに関する知識が必要になります。Ⅱ級で学ぶ体系的な知識は、現場でのマネジメント業務を理論的に補強するものとして役立ちます。
経営幹部・管理職を目指す人
Ⅰ級で問われるビジネス構想力や戦略策定の知識は、経営幹部や次世代リーダーとして求められる視点に直結します。企業によっては、次世代の経営幹部養成や社内研修の一環として活用されることもあります。
誕生の背景・歴史
「経営学を体系的に学ぶ機会」を提供するために
経営学は、大学の経営学部などで学ぶ機会はあっても、社会人になってから体系的に学び直す機会は限られています。この検定は、社会人が経営学の知識を整理し、自分のレベルを客観的に確認できる仕組みとして、日本経営協会によって整備されてきました。
2023年の改称とCBT化
2023年、「経営学検定」から「マネジメント検定」へと名称が変更され、試験方式もCBT方式に統一されました。これにより、紙の試験よりも柔軟に受験日時を選べるようになり、より多くの人が受験しやすい検定へと変化してきています。
※ 日本経営協会とは、経営に関する研修・調査・検定など、企業の経営力向上を支援する活動を行っている団体です。マネジメント検定のほか、さまざまな経営関連の検定・資格を実施しています。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
経営学を体系的に学びたい社会人
仕事をしながら経営学を学び直したいと考える社会人にとって、学習のゴールが明確な検定として、マネジメント検定は学習のペースメーカーになります。
中小企業診断士などを目指す人の準備
中小企業診断士などの経営系の国家資格を目指す人にとって、マネジメント検定で経営学の基礎を整理しておくことは、より専門的な学習に入る前のウォーミングアップとして活用されています。
社内研修・人事評価で活用する企業の担当者
企業によっては、社員の経営知識のレベルを把握するために、マネジメント検定を研修や評価制度に組み込んでいるケースもあります。人事担当者が、研修プログラムの効果を測る指標として活用することもあります。
※ 中小企業診断士とは、企業の経営状況を分析し、経営課題の解決を支援する専門家のための国家資格です。経営学の幅広い知識が求められる点で、マネジメント検定と関連の深い資格として紹介されることがあります。
豆知識:「級」の呼び方が変わった検定
初級・中級・上級からⅢ級・Ⅱ級・Ⅰ級へ
多くの検定では「初級・中級・上級」のような呼び方が使われますが、この検定では2023年の改称にともない「Ⅲ級・Ⅱ級・Ⅰ級」という、数字が大きいほど易しい級になる表記に変更されました。簿記検定など、数字が小さいほど上位級になる検定に慣れていると、最初は少し戸惑うかもしれません。
「経営学検定」の名前で探しても出てくる理由
現在は「マネジメント検定」という名称が正式名称ですが、長年「経営学検定」として知られてきたため、インターネット上では今でも「経営学検定」という名前で紹介されている記事や情報が多く残っています。受験を検討する際は、最新の公式情報で級の表記や試験制度を確認しておくと安心です。
まとめ ― 経営学の知識を体系的に証明できる検定
こんな方にとくにおすすめ
- 経営学を体系的に学び直したい社会人
- 会社の仕組みや経営の考え方を理解したい新入社員・若手社員
- マネージャーとして組織運営の知識を整理したい人
- 中小企業診断士などの経営系資格を目指す前に基礎を固めたい人
取得に向けた第一歩
まずはⅢ級から、公式テキストを使って経営学の主要分野を一通り学んでみましょう。CBT方式で実施されているため、自分のスケジュールに合わせて受験日を選びやすく、仕事と両立しながら取り組みやすい検定です。
