海外赴任・グローバル人材向け検定について

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海外赴任・グローバル人材向け検定とは?

概要・難易度・取得後の活かし方を解説

海外赴任・グローバル人材向け検定の概要

「海外赴任者向けグローバル人材検定」「グローバル検定」といった名称は、特定の一つの統一試験を指すものではなく、海外でのビジネス・生活に必要な英語力や異文化対応力を測るための、複数の検定・テストの総称として使われています。代表的な土台となるのは実用英語技能検定(英検)やTOEICといった語学力検定で、そのうえに、海外赴任者向けの研修プログラムに付随する到達度テストや、異文化対応力を独自に評価する検定が組み合わさっているのが実情です。

異文化対応力とは、言語そのものの能力とは別に、価値観や習慣の異なる相手と適切にコミュニケーションをとり、信頼関係を築く力のことです。海外赴任者向けの研修では、語学力と並ぶ重要なテーマとして扱われています。

試験の出題範囲と形式

語学力の土台としては、TOEIC L&Rのようなリスニング・リーディング中心の試験に加えて、TOEIC Speaking & WritingやTOEFL iBTのように、実際に話す・書く力を測る試験が重視される傾向にあります。これに加えて、英会話スクールが提供する「GCAT」のような到達度テストでは、オンライン英会話のレッスンを通じて、実際に多様な国籍の講師と意思疎通できるかどうかが25分程度の面談形式で確認されます。

受験資格・対象者

TOEICや英検のような語学力検定には、年齢・学歴などの受験資格はなく、誰でも申し込むことができます。一方、「グローバル人材開発検定」のように、特定の研修プログラム(グローバルビジネスカレッジ等)の修了生のみを対象とし、個人での受験を受け付けていない検定も存在するため、申し込み前に対象者の条件を確認しておく必要があります。

到達度テストとは、特定の研修・講座を受講した結果、どの程度のレベルに到達したかを確認するためのテストのことです。検定試験のように単独で受験するのではなく、講座のカリキュラムに組み込まれている場合が多くあります。

「単一の資格」ではなく「組み合わせる力」としての性格

海外赴任やグローバル人材としてのキャリアを考えるとき、「この資格さえ取れば良い」という単一の正解は存在しません。語学力検定で土台となる英語力を示しつつ、研修プログラムでの異文化対応力の評価や、現地での実務経験を組み合わせて、総合的な「グローバル人材としての力」を示していく考え方が一般的です。

難易度・学習時間の目安

★★★☆☆ 土台となる語学力検定で中級〜上級レベルを目指すのが目安

海外赴任者向けの語学研修では、TOEICで730点前後、英検でいえば準1級程度を一つの目安とする企業が多く見られます。ゼロからこのレベルに到達するには、半年から1年程度の継続的な学習が必要とされることが一般的です。これに加えて、異文化対応力に関する研修は、数日間の集中講座や、定期的なオンラインレッスンの形で提供されることが多くなっています。

到達の目安:TOEICのようなスコア型の試験には合否の概念がなく、目標スコアへの到達率は学習期間や開始時点の英語力によって大きく異なります。研修付随型の到達度テストは、レッスンを受講し続ければ一定のレベルに到達できるよう設計されているものが多いとされています。

取得後に活かせる仕事・関連する職種

海外駐在員・海外赴任者

海外の現地法人や支店に赴任する駐在員にとって、語学力はもちろん、現地スタッフや取引先との関係を円滑に築くための異文化対応力は欠かせません。赴任前の研修でこれらの力を確認しておくことは、着任後のトラブルを減らすことにつながります。

駐在員とは、企業から海外の現地法人・支店・営業所などに派遣され、一定期間その国で勤務する社員のことです。一般的に数年単位での赴任となるため、語学力に加えて現地での生活適応力も求められます。

グローバル展開する企業の人事・グローバル人材育成担当者

海外拠点への人材配置を担当する人事担当者にとって、候補者の語学力や異文化対応力を客観的に把握できる指標は、適切な人選を行ううえで重要な判断材料になります。複数の検定・テストの結果を組み合わせて評価する企業も少なくありません。

外資系企業・国際部門で働くビジネスパーソン

海外赴任を伴わない場合でも、外資系企業や国際部門では、日常的に英語でのメールや会議が発生します。語学力検定でのスコアは、こうした環境での自分の立ち位置を確認し、次の学習目標を設定するための指標として活用できます。

誕生の背景・歴史

企業の海外進出と「語学力だけでは測れない力」への注目

日本企業の海外進出が進む中で、語学力は高いのに現地で思うように成果を出せない駐在員の存在が、企業の課題として認識されるようになりました。語学力検定だけでは測れない「異文化対応力」「コミュニケーションの取り方」を可視化しようという動きの中で、研修プログラムに付随する独自の検定・テストが各社・各団体で開発されてきました。

オンライン英会話の普及とテストの多様化

近年は、オンライン英会話サービスの普及により、講座の受講者向けに「GCAT」のような独自の到達度テストを提供する事業者が増えています。こうした動きにより、「グローバル検定」と呼ばれるものの種類は以前にも増して多様化しており、受講している講座やサービスによって、受けられるテストが異なるのが現状です。

どんな人が、どんな目的で取得しているのか

海外赴任の内示を受けた会社員

海外赴任の辞令を受けてから、限られた準備期間の中で語学力と異文化対応力を一気に高めようとする人が、企業が用意する研修プログラムとあわせて、語学力検定の受験に取り組むケースが多く見られます。

将来的に海外で働きたいと考えている若手社員・学生

就職活動や社内でのキャリア希望の申告に向けて、TOEICや英検のスコアを早めに準備しておきたいという若手社員や学生にとって、グローバル人材向けの検定は、自分の英語力を客観的にアピールするための材料になります。

人材育成プログラムを企画する企業担当者

社員のグローバル人材育成プログラムを設計する担当者が、プログラムの効果測定の手段として、各種テストの導入を検討するケースもあります。受講前後でのスコアの変化を示すことで、研修の成果を社内に説明しやすくなります。

豆知識:「グローバル」の基準は会社によって違う

同じ「TOEIC700点」でも求められる場面は会社ごとに異なる

同じTOEICのスコアであっても、ある企業では海外赴任の最低条件とされ、別の企業では昇進の参考資料の一つに過ぎない、というように、検定の結果がどう扱われるかは会社の制度によって大きく異なります。検定そのものの難易度だけでなく、自分の所属する組織や目指す業界で、そのスコアがどう評価されるのかを確認しておくことが大切です。

GCATとは、オンライン英会話サービスの産経オンライン英会話が独自に開発した、英語によるグローバルコミュニケーション能力を測るテストの略称です。受講者向けに無料で提供される、講座の到達度確認テストの一例といえます。

「グローバル人材開発検定」は会長を著名な学者が務める検定

グローバル人材向けの検定の一つである「グローバル人材開発検定」は、エジプト考古学の研究で知られる大学総長が会長を務める団体が運営しているなど、検定の背景にある団体の成り立ちにも、それぞれの個性が表れています。検定を選ぶ際には、運営団体がどのような理念で活動しているのかを調べてみるのも、ひとつの楽しみ方です。

まとめ ― 「英語力+α」を可視化する検定の組み合わせ方

こんな方にとくにおすすめ

  • 海外赴任の内示を受け、限られた期間で準備を進めたい会社員の方
  • 将来の海外勤務に備えて、語学力を早めに可視化しておきたい若手・学生の方
  • 社員のグローバル人材育成プログラムを企画する人事担当の方

取得に向けた第一歩

まずは、誰でも受験できるTOEICや実用英語技能検定(英検)で、現在の自分の語学力を客観的なスコアとして把握することから始めましょう。そのうえで、勤務先の研修制度やオンライン英会話サービスが提供する到達度テストを活用し、異文化対応力の面も少しずつ確認していくのがおすすめです。