AWS認定資格とは?
概要・難易度・クラウド世界No.1のAmazon認定資格を解説
AWS認定資格の概要
AWS認定(AWS Certification)は、Amazonが提供する世界最大のクラウドサービス「Amazon Web Services(AWS)」の技術力を証明するための認定資格体系です。クラウドの基礎知識から、設計・開発・運用・セキュリティの各専門分野まで12種類以上の認定試験があります。クラウド市場の世界シェアNo.1プラットフォームの公式資格として、IT業界で最も注目・評価される資格のひとつです。
※ クラウド(Cloud Computing)とは、サーバー・データベース・ネットワーク・アプリケーションなどのITリソースをインターネット経由で必要な分だけ使える仕組みのことです。自社でサーバーを買って設置・管理する必要がなく、使った分だけ料金を払う「従量課金」で利用できます。AWS・Google Cloud・Microsoft Azureが世界の3大クラウドサービスです。
4段階のレベルと分野別専門認定
AWS認定はFoundational(基礎)→ Associate(中級)→ Professional(上級)→ Specialty(専門)の4段階で構成されています。最も人気なのはAssociateレベルのAWS Certified Solutions Architect – Associate(SAA)で、「AWSで安全・高可用性・コスト最適のシステムを設計できる」能力を認定します。入門はFoundationalのAWS Certified Cloud Practitioner(CLF)から始めるのが一般的です。
※ Solutions Architect(ソリューションアーキテクト)とは、ビジネス課題を技術的な「ソリューション(解決策)」として設計するエンジニアのことです。AWSのSAA試験では、「コストを抑えながら高可用性・スケーラビリティ・セキュリティを満たすAWSアーキテクチャを設計できるか」が問われます。
CBT形式・テストセンターまたはオンライン受験
すべてCBT形式(多肢選択・複数選択)で受験できます。CLF(基礎)が100ドル、Associate・Professional・Specialtyが150〜300ドルの受験料です。テストセンター受験またはオンライン監視受験が選べます。
難易度・学習時間の目安
CLF(Cloud Practitioner)はクラウドの概念・AWSサービスの概要を問う入門試験で、IT経験がある方なら40〜80時間で合格できます。SAA-C03(Solutions Architect Associate)はEC2・S3・RDS・VPC・IAM・Lambda・CloudFormationなどの設計パターンを問い、100〜200時間が目安です。Professional・Specialtyはさらに深い実務経験と専門知識が必要です。
※ IAM(Identity and Access Management)とは、AWSのリソースへのアクセス権限を管理するサービスのことです。「誰が・何のAWSサービスに・どんな操作ができるか」を細かく設定できます。セキュリティ上、AWSを正しく使うための最も重要な設定のひとつです。SAA試験でも必出のテーマです。
取得後に活かせる仕事・関連する職種
クラウドエンジニア・インフラエンジニア
AWSを使ったシステムの設計・構築・運用を担うクラウドエンジニアとして活躍できます。SAA以上の取得者は、クラウド移行プロジェクト・スタートアップのインフラ構築・企業のDX推進で中核を担えます。
DevOpsエンジニア・SRE
AWS DevOps Professional認定はCI/CD・自動化・IaC(Infrastructure as Code)・モニタリングを問う試験で、モダンな開発・運用体制を担うDevOpsエンジニア・SREとしてのキャリアに直結します。
※ IaC(Infrastructure as Code:コードとしてのインフラ)とは、サーバー・ネットワーク・データベースなどのインフラ構成をコード(プログラム)で記述・管理する手法のことです。AWS CloudFormationやTerraformが代表的なツールで、「インフラをコードで管理すると、変更履歴の管理・再現・自動化が容易になる」という考え方です。
クラウドセキュリティ・データエンジニア(Specialty)
AWS Security Specialty・AWS Data Analytics Specialtyなどの専門資格は、セキュリティ・ビッグデータ・機械学習などの特化したキャリアに直結します。
誕生の背景・歴史
2006年:AWSサービス開始、2013年:AWS認定誕生
AWSは2006年にAmazonが開始したクラウドサービスです。「余ったサーバーリソースを外部に貸し出す」という発想から始まり、2010年代に入って世界中の企業がクラウドを採用する大きな流れが生まれました。AWS認定資格は2013年に最初の認定試験が始まり、クラウドエンジニアの爆発的な需要増に合わせて認定体系が急速に拡充されました。
2020年代:世界で最も受験者数が多いクラウド資格に成長
現在AWS認定は年間100万件以上の試験が世界で行われており、クラウド資格として世界最多の受験者数を誇ります。クラウドシェアNo.1のAWSの知識は、エンジニアにとって「なくてはならない基礎スキル」として定着しており、AWS認定の需要は今後もさらに拡大が見込まれます。
どんな人が、どんな目的で取得しているのか
クラウド移行・DX推進プロジェクトのエンジニア
オンプレミスシステムをAWSに移行するプロジェクトに参加するエンジニアが、AWSの体系的な知識を習得しながら資格を取得するケースが多いです。SAA取得でアーキテクチャ設計の提案力が上がります。
ITエンジニアのスキルアップ・転職活動
インフラ・開発・運用を問わず、現代のITエンジニアとして「AWSが使える」ことの証明として取得するケースは非常に多いです。転職市場でSAA以上は非常に高い評価を受け、年収アップに直結するケースが少なくありません。
非エンジニア・マネージャーのクラウドリテラシー習得
CLF(Cloud Practitioner)は技術者でなくてもクラウドの概念を理解できる入門資格として、ITマネージャー・プロジェクトマネージャー・営業職などが「クラウド知識の証明」として取得するケースも増えています。
豆知識:AWSはNetflixもNASAも使っている
世界の名だたる企業・機関がAWSを使っている
AWSの利用企業・機関は驚くほど多岐にわたります。Netflix(動画ストリーミング)・Airbnb(宿泊)・Uber(配車)・NASAのJPL(宇宙探査データ管理)・CIA(情報機関)など、世界規模のサービスの多くがAWSのインフラ上で動いています。あなたが今日使ったWebサービスやアプリの多くも、実はAWSで動いています。
東京リージョンが日本のITインフラを支える
AWSは日本に「東京リージョン」と「大阪リージョン」という2か所のデータセンター群を持ちます。日本の多くのWebサービス・スタートアップ・大企業のシステムがこの東京リージョン上で動いており、AWSエンジニアはまさに日本のデジタルインフラを支える職種です。
AWSを生んだ2人の立役者 ― ジェフ・ベゾスとアンディ・ジャシー
AWS認定の基盤となるAWSを創り上げたのは、Amazon創業者のジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏と、現Amazon CEO(元AWSトップ)のアンディ・ジャシー(Andy Jassy)氏の2人です。2003年、ベゾス氏の「Amazonの内部インフラを外部に開放すれば大きなビジネスになる」というビジョンのもと、ジャシー氏がAWSチームをゼロから立ち上げました。以来、ジャシー氏はAWSを年間売上6兆円超・世界シェアNo.1のクラウド事業に成長させ、その功績をもって2021年にAmazon全体のCEOへと昇進しました。「AWS認定エンジニア」の市場価値の高さは、彼らが作り上げたビジネスの規模と直結しています。
まとめ ― クラウド時代のITエンジニアに最も必要な資格
こんな方にとくにおすすめ
- クラウドエンジニア・インフラエンジニアとして市場価値を高めたい方
- オンプレミスからクラウド移行プロジェクトに携わっているエンジニア
- DevOps・SRE・コンテナ(ECS・EKS)を扱うエンジニア
- ITマネージャー・プロジェクトマネージャーとしてクラウドリテラシーを高めたい方
取得に向けた第一歩
まずAWS CLF(Cloud Practitioner)から始め、クラウドの基本概念とAWSの主要サービスを把握しましょう。次にSAA(Solutions Architect Associate)へ進み、AWSの無料利用枠(Free Tier)を使って実際にEC2・S3・RDSを触りながら学習するのが最も効果的です。UdemyのStephane Maarek氏のAWS講座は世界的に評価が高いおすすめの教材です。
